Menu
BackNext




FC学園



第8話 『開幕! 鎖罵威羽留』




11月ですね、そろそろ寒くなってまいりました。
さて、11月はみなさん試験もあり、学生は忙しいものと思います。
しかし、中間試験の無いFC学園ではそんなの関係ありません!
しかし…この月、少し違う盛り上がりを見せるのもFC学園。





智樹 「さて、問題です」

リンク 「は…?」

いつもの昼休み、突然唐沢君がわけのわからないことを言い出す。
いきなり問題って…。

智樹 「来週、我がFC学園でのイベントはなにか?」

リンク 「イベント? 来週? 文化祭は先月やったし…期末試験は来月だし…」

智樹 「正解は生徒会選挙だ!」

リンク 「生徒会占拠?」

智樹「そうだ、選挙だ」

リンク 「そうなのね…占拠するんだ…相変わらずこの学校ってすごいね」

でも、生徒会室に戦略的価値があるのかな?
ていうか、イベントなの?
しかも生徒会を占拠って…。
裏生徒会の陰謀?

智樹 「というわけで、来週午後の授業は潰れるな…はっはっは」

そう言って唐沢君は呑気に笑う。
占拠…て、そんなに簡単なこととは思えないんだけど?

成明 「お前…何も知らないんだな…」

智樹 「は…? なにが?」

そこへ突然神宮寺君が現れる。

成明 「来週になればわかる…」

智樹 「はぁ?」

リンク (本気で占拠する気なのかな?)

さて…一抹の不安を残しながらも、いつも通り1週間が過ぎるのだった。
一体、何が起こるのやら…?



…………。



ワイワイ、ザワザワ!

生徒会占拠の行われる日の六時限目。
体育館には学園内の高等部生徒が集まっていた。

ユウキ 『あ〜、はい、これより生徒会選挙を行います!』

リンク (いよいよ占拠が!? でもなんで体育館? この学校で革命でも起こす気?)

ユウキ 『はい、今年編入された生徒は知らないと思いますが、本学園では投票するのは生徒会か、裏生徒会かの二択です』

リンク (投票? あ、もしかして占拠じゃなくて選挙?)

どうやら間違えていたらしい。
それもそうね…あまりに非現実的すぎたわ。
前回文化祭であれだけのことをやっただけになまじありえそうだったけど。

ユウキ 『それじゃ、生徒会代表、裏生徒会代表の演説を軽く聴いて投票する方を選んでください』

そう言うと、体育館の壇上に一人の女性が上がってくる。

ルーシィ 「みなさん、こんにちわ生徒会代表のルーシィ・ティアーズです」

壇上に上ったのは2年にして生徒会会長を務めるルーシィ・ティアーズ氏だった。
学園内でもかなりの発言力がある彼女はどんな演説をするのか?

ルーシィ 「我々生徒会は学園において皆さんの生活の向上を求め活動を行ってきました」
ルーシィ 「また、学園内での生徒の孤立などを防ぐため協調性を重視し、より過ごしやすい学園生活を目指します」
ルーシィ 「我々、生徒会がまた来年度正規生徒会となった時には生徒みなさんの意見を取り入れ、それを学園へと上告し、よりより学園を築きたいと思います」
ルーシィ 「皆さん、生徒会への清き一票を!」

パチパチパチパチパチ!

そう言って、ルーシィさんは壇上を降りる。
ひどく真面目な印象を受ける意見だ。
それゆえに信頼感も高い。



セリア 「…あんな程度の演説でよろしいので?」

ルーシィ 「いいのよ、選挙で勝つには確かな意見と誠実さよ」

セリア 「今年はそうもいかないと思いますがね…あの男が裏生徒会長に着いた以上…」



ユウキ 『え〜っと、続いて裏生徒会の演説です。代表者壇上へ』

サタン 「裏生徒会代表のサタン・ヴァーベルモンドです!」

今度は文化祭でも共演を果たしたサタンさんだ。
そういえば裏生徒会の会長だったっけ。
どうにも裏生徒会は印象が薄いので困る。

サタン 「さて…諸君、正直私自身かったるい話は嫌いだ」

ユウキ (同感)

サタン 「そこで私は前置きなしで私のマニュフェストを提言する!」
サタン 「まず、我々裏生徒会が勝った暁には食堂での価格20%OFF! 更に各部部費5%アップだ!」
サタン 「だが、これだけじゃない! 学園側にももちろんメリットを提示する! 学園への生徒獲得への協力、さらに特待生獲得への援助!」
サタン 「バイト行為も緩和化、より動きやすく、より自由に、より豊かにすることを宣言する!」
サタン 「裏生徒会には力がある! 諸君ら、裏生徒会こそ真の支配者なり! 以上!」

パチパチパチパチパチ!

智樹 「あの先輩…すげぇこと言うな…」

リンク 「本当に可能なのかな?」

智樹 「さぁな…」

こうして簡単ながら演説は終わる。
後は私たち生徒の投票だ。
とりあえず、私は安全な橋を渡りたいので生徒会に投票する。
サタンさんには悪いけど…。



…………。



ユウキ 「はい、投票結果が出ました」

投票してから小30分。
先生方のチェックが終わり、投票結果が出たらしい。
さて…結果は?

ユウキ 「135:120!」

ザワザワ、ザワザワ!

智樹 「あんだあんだ? なんでざわついているんだ? てかどっちが勝ったんだよ?」

成明 「本当に知らなかったらしいな」

智樹 「? どういうことだよ成明?」

成明 「FC学園名物、『鎖罵威羽留』(サバイバル)!」
成明 「生徒会と裏生徒会との投票差が30%以上開かなかった場合、行われる特別ルールだ!」

智樹 「なんだかまた嫌な予感がしてきたのぅ…」

突然、まるで○塾名物のような名前が出てくる。
○樫源次…じゃなくても唐沢君でなくても嫌な予感がするんだけど…。

ユウキ 「本日午前0時00分、生徒会投票者はA棟入り口へ、裏生徒会投票者はB棟へ!」

智樹 「ご、午前0時〜? 深夜だと? しかも、明日って休日だろ?」

成明 「FC学園名物『鎖場威羽留』は投票者たちを兵隊として、敵対する組織を打ち倒すのが目的」
成明 「これは人気決まるわけじゃないという特別な信念があって生まれた名物だ!」

智樹 「なんじゃそら…リンク、お前どっちに投票した?」

リンク 「生徒会…」

智樹 「俺もだ」

なんだか、とても危ない方向へと生徒会選挙は進んでいるみたい。
相当危険な匂いがする。

リンク (いくしかないか…)



…………。



『午前0時00分 FC学園A棟入り口』


セリア 「…人数確認終了、全員いますわ」

ルーシィ 「はぁ…まさか本当にやることになるなんてね…」

セリア 「だから言ったでしょう、そう上手くはいかないって」

ルーシィ 「説明お願い、セリアさん」

セリア 「わかりましたわ」
セリア 「ええ、本日は寒空の下、寒いとは思いますがよく集まってくれました」
セリア 「FC学園名物『鎖場威羽留』、ルールは単純です、敵大将を倒すか、本丸に置いてあるフラッグを取得すればその軍の勝利です」
セリア 「方法として、我々はこのエアガンを使います」

そう言ってセリアさんは大きめのエアガンを取り出す。
エアガンで打ち合えってこと?

セリア 「エアガンはライフル、ハンドガン、マシンガン、スナイパーライフルと用意してあります」
セリア 「また、模擬刀ですが、長刀、小刀も用意してありますのでエアガンの使用よりこっちのほうがいいという方はこっちを使用してください」
セリア 「さて、後はこれらの武器を使って相手の本丸へと攻め入るわけですが、当然ルール無用で行えばとてつもない乱戦になります」
セリア 「そこで、皆さんにはこの識別用護符を装備してもらいます、これは体のどこかにBB弾及び、こちらの指定武器が当たると色が変化しリタイアと判定する物です」
セリア 「つまり、体のどこかにBB弾、もしくは刀が当たると死亡扱いになり、そのゲームには参加できなくなります」
セリア 「死亡者はその場で倒れて動かないようにしてください、なお死亡者を発見したら回収をお願いします」
セリア 「回収された死亡者は補助官になってもらいます」
セリア 「つまり簡単に言いますと、BB弾の嵐の中を掻い潜りつつ、敵総大将及び、本拠地征圧をすれば我々生徒会の勝ちです」
セリア 「なお、ルール上、我々の総大将はルーシィ生徒会長、本丸は第2化学室」

リンク 「あの、質問いいですか?」

セリア 「どうぞ、リンクさん」

リンク 「本丸は生徒会室ではないようですが、敵側はどうなんですか?」

セリア 「我々にはわかりません、我々は本拠地を報告する義務はありません、また本拠地も学園内なら指定はありません」
セリア 「つまり、最初の状態では我々は敵本拠地はわからない状態なのです」
セリア 「なお、食堂、各トイレ、そして学園敷地外は交戦禁止区域とします、発砲者はその場でリタイアです」
セリア 「食堂は随時開いていますが、使用の際は注意してください、極力学校外のコンビニなどを利用する方が無難です」
セリア 「それではみなさん、自分の使用する武器をよく考えてお選びください」

ここでようやくセリアさんの説明が終わる。
人数が人数なので武器はしこたま用意されたようだ。
弾薬も相当ある。

智樹 「単純に強そうで言えば…マシンガンくれ」

ヒカリ 「どうぞ」

蛍 「わ、私はハンドガン…」

成明 「それでは俺はスナイプショットとしようか」

ヒカリ 「はい、はいっと」

次々武器を渡していく初めて見る女性。
次は私の番だ。

リンク 「ライフルで」

ヒカリ 「どうぞ、リンクちゃん♪」

リンク 「? 私のこと知っているんですか?」

ヒカリ 「文化祭で見たからね、あたしはヒカリ、よろしくね♪」

リンク 「はい」

私は軽く言葉を交わして、その場をどく。
次の人が待っているからだ。

ハルカ 「ねぇ、一人で武器ふたつ持ったら駄目なの?」

ヒカリ 「構いませんよ、余裕はありますから」

ハルカ 「じゃ、ハンドガンと小刀」

ヒカリ 「どうぞ」

リンク (ハルカさんはハンドガンも小刀も使うんだ…接近戦特化だね)

というか、ハルカさんが味方なんだ、これは大分戦力的にありがたい。

リンク (私の知っている人は…)

私は自分の知っている人を探してみる。

ユウさん、レイナさん、バルバロイさん、アリスさん、ティアルさん(学生だったんだ…)、レオンさん、エドさん、アルルさん…こんなところかな?

ユウ 「やっぱりネイはいないな…」

レイナ 「裏生徒会に着いたみたい…」

バルバロイ 「食費がつらいと泣いていたからな…釣られたんだろう…購買価格20%OFF」

ユウ 「購買派には嬉しい仕様だからな…」

智樹 「アスカとツカサちゃんがいないな」

成明 「裏生徒会についたな」

蛍 「な、なんとかなるよ、きっと!」

リンク 「…うん」

きっと、なんとかなる。
ちょっと怖いけど、これもいい思い出になるよね。

ピンポンパンポーン!

ユウキ 『こちら学園教師団、これよりFC学園名物『鎖場威羽留』を行う』
ユウキ 『生徒会は135人、裏生徒会は120人、フラッグを取るか、敵大将を倒すかが勝利条件』
ユウキ 『これより5分後、学園のチャイムと同時に発砲許可を降ろします、両軍、幸運を祈ります!』

セリア 「各員安全のため、ゴーグルの装備をお願いします! チャイムが鳴るまでに私の指名する者は私に着いて、第2化学室へ行きます!」
セリア 「本丸へ向かうのはユウ・プルート! レイナ・ヴェルダンド! ハルカ! 後はスナイパーライフル選択者!」

ユウ 「お、俺か」

ハルカ 「私とレイナ?」

レイナ 「……」

成明 「俺もお呼びらしい、行ってくる」

智樹 「ああ」

リンク 「頑張ってね」

成明 「そっちこそな」

セリア 「人数が人数ですので、各々各自小隊を組んで、独自の判断で行動お願いします!」

そう言って、生徒会員と指名された人物たちはそれぞれ本丸である第2化学室へと向かう。
第2化学室はA棟から渡り廊下で渡った先にある別棟のC棟3階にある化学室。
ほとんど使うことが無いので実質熊谷先生の私室状態と聞くけど。

ヒカリ 「おっと、鳴る前にこれを渡しておかないと、ここにトランシーバーがあります! 本部の周波数は118.85! 10個あるのでそれぞれが小隊長が出来れば所持してください!」
ヒカリ 「追加で必要ならば本丸の第2化学室へいけば、もらえると思います!」

智樹 「小隊か…えと、俺と、蛍と、リンクかな?」

蛍 「そうだね」

智樹 「よし、リンク、お前が小隊長だ!」

リンク 「え? 私?」

蛍 「お願い、リンクちゃん」

リンク 「…わかったわ」

私はそれを承諾する。
小隊長と言ってもトランシーバーを持つだけ。
大丈夫、大丈夫。

アリス 「智樹、私たちはどうすればいい?」

智樹 「ああ、アリスたちは適当なエクストラと組んでいてくれ…そうだな…あの女性とか?」

デルタ 「…?」

唐沢君はそう言って本当に適当に女性を指す。
女性は目線だけこっちに向ける。

蛍 「デルタ・メラスさん、今は年齢上学生だけど、マリア先生の部下の軍人らしいよ」

智樹 「て…まじかよ…ドンパチのプロフェッショナルっすか」

ティアル 「軍人ね…よし、いくわよアリス!」

アリス 「…ん」

アリスさんとティアルさんはそのデルタさんの元へと向かう。

キーンコーンカーンコーン…。

ヒカリ 「おっし、皆、作戦開始!」

チャイムが鳴る、そしてそれと同時に私たちは学園内へと進軍するのだった。



…………。



ザザザ…ザザザ…!

セリア 『作戦総司令官のセリア・ロゥ・サーディアスです。トランシーバーをお持ちの皆さん、番号を見てください』

私はトランシーバーの番号を見る、4番…不吉だ。

セリア 『これから我々は番号であなた方を呼びます、我々はHQ、何かあればHQへと報告してください!』
セリア 『まずは各員、所定位置を!』

リンク 「4番、中庭前、敵影無し」

私はトランシーバーの指示に従い、場所を伝える。

セリア 『現在はまだ、敵本部の場所は特定できていません、現在レイナ諜報官が空から敵の偵察を行っています!』
セリア 『各員、敵に気をつけながら慎重に進軍してください』

セリア 「4番、了解」

蛍 「なんだか、本当に戦争みたい」

智樹 「戦争っつーか、○タルギア?」

蛍 「言えてるね、まるで敵役だね」

リンク 「……」

後ろで二人はわけのわからないこと言っていた。
今のところ敵影はないけど、これから一歩踏み出ると私たちは中庭に出る。
恐らく、敵本拠地はB棟にあるはず。
中庭を抜けるとB棟へと入れるのだが、この境は恐らく戦闘区域にはいるだろう。
迂闊には攻め入れない。

ヒュウウ…!

リンク 「…!」

蛍 「? どうしたのリンクちゃん?」

リンク 「レイナさん…」

私は月の見えない空を横切るレイナさんを見つける。
真っ暗な闇に乗じて攻め入っているようだ。



…………。



セリア 『こちらHQ、レイナさん? 状況は?』

レイナ 「A棟への進軍はまだ行われていないみたいです」
レイナ 「屋上に狙撃兵が配備されているようですけど、上空まで目に入ってません、本拠地は依然不明」

セリア 『そうですか…気をつけ…』

ダァン!

レイナ 「!?」

セリア 『!? こちらHQ! どうしました!? 応答せよ!』

レイナ 「発砲されました! 場所不明!」
レイナ (闇に乗じていたのに気付かれた!? 相手は誰!?)



シアン 「もっとよく狙いなさいマゼンダ、外れましたよ」

マゼンダ 「うるさいわね! 大体こういう仕事は姉さんの仕事でしょうが!」

シアン 「ZZZ」

マゼンダ 「この馬鹿姉貴はぁ…!」

コッペリア 「あ、あの…喧嘩はやめてください」

マゼンダ 「チ…大体さぁ、あんたいくら裏生徒会とはいえ中等部でしょ? このゲームの参加は高等部の生徒だけのはず…どういうこと?」

サタン 「勝負なぞ反則の応酬だ、ただし確実に隠しながら遂行しろ」

コッペリア 「…はい」

マゼンダ 「さすが悪の親玉ね、いきなり反則とは…たく!」



タァン!

レイナ 「きゃっ!? この闇の中これだけ正確な狙いをつけてくるなんて!」

私はどこからか風を切って飛んでくるBB弾を回避する。
連射されないところ見るとスナイパーライフルらしい。
しかし、かなりの凄腕!

レイナ 「右に魔力!? あぶなっ!?」

私は右10メートルほどさ先に魔力の集約を感じた。
なんで魔法が!?

コッペリア 「!!」

レイナ 「!? うし…!?」

ドカァ!!

レイナ 「ああ…な…に…?」

コッペリア 「ごめんなさい…」

突然、振り向く隙さえ与えられず私は後頭部を叩かれる。
護符が正常な白から赤へと変わった…。
そんな…後ろにはパルスは感じなかったのに…。



リンク 「! レイナさん!」

智樹 「え!? あ、おい!」

私は力なく急降下するレイナさんの元へと走る。
空中で何かが交差したのはわかった。
だけど、暗くて何が起こった釜ではわからない。

智樹 「迂闊だリンク! 危ない!」

リンク 「!」

ダァン!

銃声、地面がBB弾を弾いた。
確実に狙われた!?

リンク 「く! レイナさん!」

レイナ 「……」

リンク (気絶している!? く…!)

私はレイナさんの体を持ち上げて急いで中庭の茂みに隠れた。

リンク 「こちら4番! レイナさんがやられました!」

セリア 『こちらHQ! レイナさんが!? 誰にやられたのですか!?』

リンク 「気絶しているみたいです! 詳細はわかりません!」

セリア 『レイナさんを急いで本部へ! 気をつけて!』

リンク 「了解!」

とは言っても敵がいる状態でどうやって切り抜けるか…?

リンク (どこかに一人いる…確実に切り抜けるにそれを倒さないと…)

今のままでは狙い撃ち、レイナさんを背負いながら突破なんていくらなんでも不可能。
肝心の霧島さんや唐沢君はまだA棟校舎内に潜んでいる。
敵は…?

リンク (B棟校舎内? それともグラウンド側? 中庭?)

A棟とB棟を繋ぐ1階渡り廊下、距離は10メートルほど。
左側は階段を挟んで大きなグラウンド、右側はビオトープも兼ねた、隠れるところもある中庭。
ここが私の今いるところ。
本丸へ向かうにはこのまま中庭を突き進んで直接C棟へと向かうのが最短だけどこれは危険が大きすぎる。
本当はすぐさまA棟へと滑り込んで安全圏内から本部にレイナさんを連れていきたい。
だけど僅かなタイミングだけどA棟へと滑り込む瞬間私はあらゆるところから攻撃される恐れのある空間へと飛び込む。
一体…どうすれば…?

智樹 「せぇの…ワァァァッ!!」

蛍 「今っ!」

リンク 「!?」

突然、唐沢君が突然奇声を上げる。
瞬間、霧島さんが私の元へと飛び込んできた。

蛍 「リンクちゃん、ここは私に任せて!」

リンク 「霧島さん…お願いします」

蛍 「うん」

私はレイナさんを霧島さんに渡す。
霧島さんの身体能力なら私より上、十分任せられる。
後は…問題を排除しよう!

リンク 「発砲します、3発…3発目を聞いたと同時に飛び出してください」

蛍 「え? わ、わかったわ」

タァン!

蛍 「1発…」

タァン!

智樹 (2発?)

私は真上にライフルを放つ。
BB弾といえど思ったより反動が来る。
その分射程距離や弾速も速そうだ。

リンク 「3発!」

タァン!

蛍 「!」

霧島さんがレイナさんを背負って飛び出す。
その瞬間暗闇の中で何かが光った!

タァン!タァン!

2発の銃声。
私は暗闇の中へと放った。
霧島さんは…。

蛍 「後お願い!」

無事ね…。

アスカ 「こちら第7班! 一人やられました!」

リンク 「!? え…?」

私は一目散にA棟へと滑り込む。
しかしその時、闇の中から聞こえる声に耳を疑う。

智樹 「…おいおい、まさか…いきなり…」

リンク 「相手は…アスカさん?」

同じクラスのアスカさん。
まさか…アスカさんが相手?

アスカ 「さすがね! リンクちゃん! 唐沢君!」

智樹 「まさかいきなりお前とはな!」

アスカ 「一人やられたけど、勝負はこれから! こっちは一人だけどここは通さないわ!」

リンク (一人…)

智樹 「どうする…実は2人って可能性もある…ハッタリかましてきているかもしれないぜ…後退するか?」

リンク 「だめ…そうしたらここを突破されてA棟へと侵入されてしまう」

智樹 「互いにとってここが絶対防衛ラインだからな…」

A棟とB棟の境、ここが一番危険な地点。
はたして相手は何人いるのか?

リンク 「…私が囮になってみるよ」

智樹 「まじか? 危険すぎるぜ?」

リンク 「これトランシーバー、預かってて、後私がやられたら本部に後退して他の人と組んで」

智樹 「突破口を開くためとはいえ…」

リンク 「いくよ!」

智樹 「あ、おい!」

私はあえて渡り廊下のど真ん中に姿を現す。

アスカ 「絶好の的だよ!」

リンク 「!?」

アスカちゃんが構えている、こっちが遅れている!

智樹 「伏せろ! リンクーッ!!」

アスカ 「!? 唐沢君!?」

智樹 「うおおおっ!!」

ズダダダダダダッ!!!

リンク 「!」

アスカ 「!? キャアッ!?」

私咄嗟にその場でうつぶせに転んだ。
直後後ろから唐沢君のマシンガンが火を噴いた。
圧倒的弾幕に成すすべなくアスカちゃんは撃たれる。

智樹 「うし…さすが俺!」

リンク 「アスカちゃん…ごめん」

アスカちゃんの護符は見事に赤く染まっていた。
死亡扱い、隣にもうひとり撃たれた生徒がいる。
どうやら伏兵がいたようだが流れ弾に当たったらしい。

智樹 「ほれ! リンク!」

唐沢君は突然トランシーバーを私に投げつけてくる。
私はそれを慌ててキャッチする。

リンク 「…こちら4番、敵小隊を撃破、ポイントグラウンド側渡り廊下地点A棟」



…………。



ヒカリ 「4番、敵小隊を撃破! 第9番プール付近で敵と交戦! 応援要請あり!」

セリア 「4番はそのままB棟へと突入! 第9番! 第6番が応援に向かっている! 戦線を維持せよ!」

ルーシィ 「状況は?」

セリア 「とりあえず4番のみ敵陣を突破、後は膠着状態ですわ」

ルーシィ 「…大人しいわね、攻めが弱い気がするけど」

セリア 「同感ですわ、なにせ相手は魔王軍さえ率いる将、腐っても戦いを知る男ですからね」

ルーシィ 「策略が張り巡らされているか」

セリア 「おびき寄せて一網打尽にする気かもしれませんわ」

ルーシィ 「あなたならどうする?」

セリア 「レイナさんが帰ってくるまで戦線をあくまで維持します」

ルーシィ 「そう…こと戦術おいてはあなたに口出しする気は無いわ。おねがいね」

セリア 「戦術指南ならしますわよ、ルーシィ会長」

蛍 「レイナさんを連れてきました!」

セリア 「! レイナさん!」

ルーシィ 「レイナ!」

レイナ 「う…?」

私たちは作戦司令室でレイナさんの帰還を待っていると、丁度良く霧島さんがレイナさんを背負ってくる。
レイナさんはさっきまで気絶していたらしく目を覚ました。

セリア 「大丈夫ですか?」

ルーシィ 「誰にやられたの、レイナ?」

レイナ 「…わからないわ、突然、真後ろにパルスが現れて殴られた」

ルーシィ 「突然? まさか転移魔法?」

セリア 「しかし、魔法は条約上禁止されているはず」

レイナ 「使われてはいませんけど、突然私のすぐ右に物凄い魔力が集まったんです、その瞬間後ろからドカって…」

セリア 「真剣なら死んでいましたね…しかし遠隔地に魔力集めるなんて…」

ルーシィ 「そんなこと可能なの?」

セリア 「…恐らくサタン自らがレイナさんの相手をしたのかと…」

ルーシィ 「…なるほどね、しかし自分がやられればその時点で裏生徒会の敗北だというのに?」

セリア 「絶対の自信があったからこそでしょう」
セリア 「現実、レイナさんはやられました」

レイナ 「申し訳ありません…」

セリア 「これから先レイナさんには通信士をやってもらいます、しかし誰がレイナさんを…?」

ルーシィ 「サタンでは?」

セリア 「いえ…サタンは前衛ではなくあくまでサポーター…攻撃したのは多分別…」

ユウキ 「…教えてやろうか?」

蛍 「あ…ユウキ先生」

レイナ 「ユウキ君…どうしたの?」

なんと突然未成年先生ユウキ先生が作戦司令室にやってきた。
教師団がやってくるなんてどういうことかしら?

ユウキ 「このマリア先生特製のデジカメの記録映像を見てくれ」

レイナ 「デジカメ…?」

ルーシィ 「これは…!?」

ユウキ先生が持ってきたデジカメにはなんとレイナさんがやられた時の映像が映っていた。
暗いので暗視カメラで写したようだけどそこには突然に何かに怯えるように右へと体を向けるレイナさん。
そしてその直後後ろから現われた『少女』に切りつけられるレイナさんの映像があった。

レイナ 「この娘はコッペリア…!?」

セリア 「! 中等部の生徒ではありませんか! 登録外の生徒ですよ!?」

ユウキ 「ああ、ルール違反だ。裏生徒会は中等部の生徒を使っている」
ユウキ 「これから俺はちょっと裏生徒会をシメてくる…」

セリア 「まさか…サタンが…サーちゃんがそんな違反を…」

トランシーバー 『こちら第6! 謎の襲撃を受けている…う、うわぁぁっ!? ザザザザザ!!』

ユウキ 「!?」

ヒカリ 「!? こちらHQ応答せよ第6番! 応答せよ!」

トランシーバー 『こちら9番、応援まだか!? もうだめ…うわぁっ!?』

ルーシィ 「な…また!?」

トランシーバー 『こちらスナイプ5! なにかが降りてきて…うわぁぁっ!?』

セリア 「!? こちらHQ! 各員状況を報告せよ! 繰り返す状況を報告せよ!」

トランシーバー 『ザザザザザザザザ!』

蛍 「な、なに…ノイズ!?」

ユウキ 「…電磁障害だな。…窓の外見てみな、ありゃなんだ?」

セリア 「え?」

私は作戦司令室の窓から中庭の光景を見る。
何か…パラシュート…?

セリア 「!? あれって…たしか演劇部のアクティちゃんとよく一緒にいる士郎さん!?」

ユウキ 「裏生徒会…随分徹底しているな…『SS』を不正投入したってことか」

蛍 「SS? かつてナチスの秘密機関だったっていうあの武装SS?」

セリア 「違います、『SCREAM SQUAD』、略してSS、一部正規の軍人も交える戦闘集団ですよ」

ルーシィ 「容赦がないわね…だけど、これは明らかに不正だわ!」

ユウキ 「いいねぇ…気に入った、どうせやるなら徹底的に不正か、はっ!」

蛍 「笑い事じゃないですよ先生!」

ユウキ 「ゲームはこのまま続行、ちょっと用事がある」

俺はそれだけ言うとこの第2化学室を出て行く。
すると待っていたのは。

デウス 「どうします?」

ホルス 「多数裏生徒会の乱入があったようだが?」

マリア 「こっちも教師団の意地があるわね」

ヨハン 「ユウキ先生、どうしますか?」

ユウキ 「…我々教師団はこれよりSCREAM SQUADの掃討に出る! 総指揮は俺! 小隊は組まない、各々の判断で行動!」

デウス 「わかったわ」

ホルス 「俺はリュウの下へと向かう…BB弾では物悲しいが決着をつけよう」

ヨハン 「では小生も」

マリア 「あたしは苦戦中のリンクちゃんたちの所に行きますかねぇ?」

アリア 「私は介護班に回ります、本当はユミリアもいればよかったのだけれど」

イヴ 「俺は狙撃手をやります、援護が必要なら要請ください」

ユウキ 「俺はとりあえず主導権を握ってくる…他にも動いてくれている教師はいる。各員健闘祈りますよ!」

俺たちはそれぞれ動き出す。
とりあえず、ナイアっていうブレーンがいるはずだ。
まずはこいつを潰して情報撹乱させてもらおうか。
少なくとも、今現在の電磁障害は取り除かないとな。



…………。



エレキ 「…こちらエレキC棟へと潜入完了。上の階を調べてみる」

俺はパラシュート降下で敷地内へと潜入、関係ないとは思うがC棟を調べてみる。

エレキ (しかし、ダルマやツガルがいるような学校で俺達が動くなんてな…大人気ないといえばそれまでだがあのサタンってやつも相当肝っ玉が座ってやがるな)

俺はハンドガンのエアガンを片手に気配を消しながら階段へと歩みよる。
なんていうか、真夜中の学校って不気味だよな…。

エレキ 「!? 殺気!?」

一瞬、上からぞっとするほどの殺気が一瞬で現われる。
俺は慌てて今いた場所からバックステップで離れた。

ブォン!!

エレキ 「げぇっ!?」

突如、さっきまで俺がいた場所に木刀が振り回された。

デウス 「SCREAM SQUAD第3小隊リーダーエレキね…たしか士郎の弟、そして愛機はD2R」

エレキ 「あんた一体…?」

突然、現われたのは両手に木刀を持った赤い髪の美人だった。
胸がダイナマイツ…すげぇ…美夏さんたち並みか?
とても高校生には見えないぜ…?

デウス 「私はデウス。アルシャードシリーズの2番目赤DOLLのデウス・ルペイン」
デウス 「あなたたちSSを排除するため派遣された者よ」

エレキ 「ち!」

チャキ!

エレキ 「悪いな、この距離じゃ俺のハンドガンが先にあんたを打ち抜くぜ?」

俺は銃身を相手に向けてそう言う。
はっきり言って強がりだ。もし一発外したらそれで最後という距離。
ついてないな…よりにもよってこんな殺気を放つ美人に捕まるなんて…。

エレキ (自分の勘を信じろ俺! 大丈夫、当ててやる!)
エレキ 「うおおっ!」

タァン!

デウス 「!」

俺は迷わず放つ、しかし美人は顔を半分動かすだけで回避して、そのまま距離を詰めてきた。

エレキ 「うおおっ!」

俺は万が一のため肩に背負っていた木刀で美人の斬撃を受け止める。

エレキ 「ぐぅっ!?」

デウス 「たいした度胸ね。肝も据わっている…さすがに優秀ね…でも、まだまだ甘いわ」

エレキ 「!?」

突然、美人の斬撃を受けた木刀が折れてしまう。
まさか、力で叩き折っちまったのか!?

ガッ!

エレキ 「っ!?」

突然、軽く腹を左手の木刀で叩かれる。

デウス 「もし真剣勝負なら左など使わず右だけで刀ごとあなたの体を真っ二つにしていたわ」
デウス 「運が良かったわね、これであなたは死亡扱い、帰りなさい」

エレキ 「げぇ…おっかない相手に当たっちまった…パワーで砕かれるとは…な」

だけど、不思議と優しい瞳をした女性だった。
とはいえ、負けは負けか…。
貧乏くじいきなり引いたな…撃破数0かよ。



…………。



ユウキ 「さて…SSが使う宇宙技術にはさすがに敵わんからな…でろ、サーナイト」

サーナイト 「……」

ユウキ 「ちと厄介な奴がいる、どちらかというと非戦闘員、しかしとりわけSSのブレーンとも呼べる存在」

サーナイト 「ナイア氏ですか?」

ユウキ 「今現在学園に300人近くいるが判別できるか? あくまで教師団の相手は乱入者であるSSだけだ、他は無視していい」

サーナイト 「…わかりました、ナイア氏の場所は――」

ユウキ 「……案外盲点だな」



…………。



A棟3階東館端から3番目にある部屋。

その場所は『放送室』。

ユウキ 「なんつーかなぁ…サーナイトによるとここにいるそうだが…」

たしかに放送室をぶんどっちまえば、生徒会側は電波障害に被って情報戦で敗北する。
とはいえここを占拠してどうする気だ、やっこさんは?

ユウキ 「中に気配はある…が」

当然、罠が仕掛けられているわな。
なんせこのルール、BB弾一発当たっただけでリタイアだ。
そんな大掛かりな罠仕掛ける必要が全くない。
放送室の扉は引き戸じゃないからな…上から黒板系は無理だな。

コンコン。

とりあえず叩いてみる。
反応は…なしっと。

ユウキ (ばからし、いるってわかってるってのに反応を確認なんてな)

この際だ、気にせずいくか。

ガチャ。

俺は放送室のドアノブを持って扉を開く。
すると中には。

ナイア 「こんばんわ、ユウキ先生」

ユウキ 「乱入上等…とはいかないわな、ナイアさんさ」

中には椅子に腰掛けるナイアさんがいた。
俺を目の前に超余裕だ。

ナイア 「やっぱり何も気兼ねなく入ってきたか」

ユウキ 「深読みはしたけどな、どんな罠でも状況判断で切り抜けるつもりだった」

ナイア 「罠なんてないわよ、ご覧の通り」

ユウキ 「とりあえず、電波障害を取り除いてもらおうか」

ナイア 「駄目よ、頼まれた立派な仕事だからね」

ユウキ 「はぁ…高校生たちの戯言に首突っ込むかね…」

ナイア 「あら、あなただって元高校生」

ユウキ 「その席退く気ある?」

ナイア 「ないわ」

ユウキ 「ならあんたを取り除かないといけないな」

ナイア 「出来るものならね」

ナイアさんは超余裕だな。
ポーカーフェイスともいえるが。
俺は丸腰だからな…むこうはどうか知らないがな。
まぁ、武器は他にもあるが。

ユウキ 「ここにノーパソがある」

ナイア 「……」

ユウキ 「これからあんたパソコンに強制進入して中から壊す」
ユウキ 「アンタがそれを未然に防いで入りこめないようにこっちを撃退できたら俺の負け、ここを退く」
ユウキ 「でも俺に侵入されたらアンタのデータプログラム、Auroraもそれまで蓄積してV戦争、EDEN、Giudecca、Infinite Player、アルア…あんたの全てを破壊し、奪う」

ナイア 「随分危ない橋渡を敢行するわね…」

ユウキ 「ダミーの用意で難を逃れようとは思わない方がいい、そんなに甘くはない」

ナイア 「どこまでやれるのかしら…?」

ユウキ 「さてな…ハッキングは得意じゃないんだが」

俺はそう言いつつ、ノーパソを開いて戦闘準備を完了する。
ナイアもやはり持っていたらしくノーパソを用意した。

ユウキ 「アルア…と、今は名前違うかは賭けの品かな?」

ナイア 「!? あなた…今なんて言った?」

ユウキ 「アルアの情報、あんたも知らない情報は賭けの品だって言ったんだ、本気出してもらいたいからね」

ナイア 「成る程…どうやら本気でやらないといけないらしいわね」

ユウキ (予想通り引っかかってくれたわ、よっぽどアルアって娘が大事らしいな…俺ぁ会った事もないが)

俺はネットに繋ぐ、既に反EDEN側旧V残党のネットワークから、SS…そしてナイアのネットワークへと進入している。

ナイア 「…! あなた、どうやって入ってきたの?」

ユウキ 「蛇の道は蛇、小生にはわかりかねまする」

ナイア 「…成る程」

俺は口調では惚けながらもナイアの掛けたプロテクトの突破にかかる。

ユウキ (ひとつ…ふたつ…みっつ…よっつ…厳重なこった)

ナイア (進攻が早い…というか早すぎる! まるでコンピュータウイルスね)

俺はひとつひとつプロテクトを突破していく。
思ったよりすんなり行き過ぎているな。

ナイア 「やるわね…ハックも一流じゃない」

ユウキ 「キーボード打つのしんどいからあんまりやりたくないけどね」

と言いつつも確実にプロテクトを突破していく。

ナイア 「…あなたはきっとこう思っている、簡単すぎると」

ユウキ 「…! まぁ…ね」

気になっていた、ナイアさんにしてはちょっと防御が甘いんじゃないかとは。
もともとこっち専攻ではないとはいえ、Aurora等のプログラム、人型の駆動系、など機械分野に精通する相手だ。
何か裏が…?

ユウキ 「…? !? 逆進入!?」

突然、何者かが俺のノーパソへと侵入してくる。
オイオイ…こんな時に誰だよ!?

ナイア 「万が一を思ってね、優秀なハッカーを助っ人にとっておいたの」

ユウキ 「はい? て…まじすか」

ハッカー…ね、用意周到だな…ここまでの展開は読んでいたってことか?

ユウキ 「ヒビキさんだな?」

ナイア 「あら…正解、知ってたの?」

ユウキ 「ハッタリだ、ハックできる人間を検索したらこんなあたりかなって思ったの」

ナイア 「対した勘ね、でもこの状況でどうする気?」

ユウキ (ちぃっとやばくなりましたね…間に合うか?)

俺は一転防御に転じることになる。
ヒビキさんって…専門部の方だったよな…。
よくまぁこんな面倒なこと付き合ったもんだ。

カタカタカタカタ…!

ユウキ (ちぃ…進攻を食い止めきれない、一流のハッカーだな…)

ヒビキさんとナイアさんの二人がかりじゃさすがに塞き止められないか。
どうする? 相討ち覚悟でこっちも攻めるか?

ナイア 「後一枚でこっちはあなたのパソコンを攻略完了よ、さぁこれで…!」

ピーーーッ!!

ナイア 「!?」

ユウキ 「かったる…」

後一枚のプロテクト…これが破られたらこっちはオシマイだった。
最後のEnterが入る直前…ようやくこっちのジョーカーが切られた。

ユウキ 「こんなこともあろうかとちゃんと策は練っていたのよね」

ナイア 「なにこれ? コンピューターウイルス!?」

ユウキ 「クレス先生に頼んでね、プロテクトが一枚でも破壊されたらウイルスを送る用にプログラムしてもらったの」
ユウキ 「軍事レベルで使用されるAAAクラスのプロテクトも食い破るウイルスだぜ? 個人で突破したヒビキさんはもうおじゃん」
ユウキ 「ついでにね、ちょいっとしたコネでディジーズって組織から援軍貰っといたから」

ナイア 「ディジーズ? まだ噂程度でしか聞かない…一体なにが?」

ユウキ 「ナイツって通り名だけ聞くけどね…」
ユウキ 「多分、もうそっちは何もできないでしょ? キーボードエラーが出ているはずだよ」
ユウキ 「パソコンも…もうウイルスに食い尽くされたかな?」

ナイア 「そ…そんな…」

ユウキ 「こちら、ユウキ、感度は?」

セリア 『良好ですわ、ユウキ先生』

ユウキ 「電波障害はなくなったみたいだな…さて、これでここは用がなくなった」

ナイア 「ふふ…やられたわね…完敗だわ」

ユウキ 「…ほれ、これ」

ナイア 「? なに…これBD?」

ユウキ 「俺の注文でウイルスには食ったもの全てコピーしてこっちに送るようにプログラムしてもらった、あんたが無くしたデータ全部そのディスクに入ってる」

少々お人よしだが、俺は破壊した分のデータを全部ディスクに収めていた。
俺はそれをナイアさんに渡す。

ナイア 「お人好しね」

ユウキ 「お人好しはここまでさ、俺の勝ちだからアルアのことは教えてやんね」

ナイア 「いいわよ…私は自分で突き止める…真相を」

ユウキ 「…かったる」

俺はもうここには用がないので放送室を立ち去る。

ユウキ 「ユウキから教師団へ、イニシアチブはとった、引き続きSSの掃討を続行せよ、参加者と戦闘になっても交戦しないように!」

俺はトランシーバーを伝って各教師に伝える。

ユウキ 「はぁ…かったるいかったるい」



…………。



リンク 「こちら4番、本部応答してください、こちら4番!」

セリア 『電波障害は回復されましたわ、こちらHQ各員状況は?』

リンク 「こちら4番、現在B棟1階、美術室に潜んでいます、これからどうすれば?」

セリア 『4番は注意しながら敵本拠地を探ってください、たとえ本拠地を見つけても攻め入らず、すぐに報告を!』

リンク 「了解!」

智樹 「…俺とリンクだけで突破か…」

リンク 「無理はせずにね」

智樹 「斥候だな」

私たちは暫く謎の電波障害が起きていたので美術室に隠れていた。
今の所一階に行きかう敵影はなし。
B棟の2階以降に隠れ潜んでいるということ?

リンク 「動くよ、唐沢君」

智樹 「おう」



…………。



ハルカ 「ふぅ…無事B棟潜入成功」

私は窓からB棟の2階へと潜入に成功する。
潜入方法は…そう、○パンのごとく。

ハルカ 「こちらハルカ…本部応答せよ」

ヒカリ 『こちらHQ、感度良好よハルカ』
ヒカリ 『ハルカ、あなたの任務は総大将のサタンを見つけ、始末すること』
ヒカリ 『それまでの間隠密作戦になるわ、くれぐれも見つからないで』
ヒカリ 『見つかっても焦らず迅速に相手を倒すの、トランシーバーで報告されて援軍を呼ばれたらいくらあなたでも勝ち目がないわ』

ハルカ 「わかっているわよ…潜入作戦は過去にも経験済み」

…といっても、素人同然のマグマ団基地への潜入だったけど…。
今回も似たようなものでしょ。

ヒカリ 『あなたが持っているのはエアガンではなく麻酔銃M9よ、よく狙って打ってね』
ヒカリ 『一応、専用サプレッサーも装備されているから音も限りなく消されるわ』
ヒカリ 『ただ、相手をリタイアさせられないから倒す際はエアガンに切り替えて』
ヒカリ 『けどあなたの任務はあくまで潜入、そして目標の排除、それ以外の戦闘は極力避けるのよ』
ヒカリ 『なお、これからは周波数を117.62にするわ、それじゃ健闘を祈るわ…OVER』

ハルカ 「…さて、問題はどこに裏生徒会会長、サタン様がいるのやら?」

まさに気分は○リッド・スネーク。
後の装備は現地調達ね…。

ハルカ (にしてもM9って…どっから持ってきたのよこんな麻酔銃…)

ていうか、反則じゃないの?
まぁ、別に殺傷能力があるわけじゃないけど…。
向こうも反則をしてくるのならこっちもか。

ハルカ 「さて…上から調べて行きますか」

私は昇降口を利用して3階へと上がる。
どうせなら○リトンレーダーも欲しかったが、○イキッド・スネークの時代はそんなものないし我慢しよう。

ハルカ 「つ…!? なにこれ…敵意…?」

3階に上がった途端敵意が感じられた。
私は恐る恐る、通路の先を覗く。

コッペリア 「…出てきてください」

ハルカ 「…! 中等部の生徒…どうしてここに?」

コッペリア 「やはり、あなたが潜入員に選ばれましたか、サタンさんの言った通りです…」

ハルカ 「へ? どういうこと…?」

コッペリア 「この木刀が一太刀でもあなたに当たれば…あなたはリタイアです…」

ハルカ 「!? そういうこと…」

コッペリア 「覚悟…!」

ハルカ 「! こちらハルカ! HQ応答せよ!」

ヒカリ 『こちらHQ、どうしたの!?』

ハルカ 「敵と遭遇、敵コッペリア、中等部の娘! どうすればいい!?」

ヒカリ 『コッペリア!? 気をつけて! 裏生徒会側の者よ!』

ヨハン 『その相手への対処につきましては小生が補助しましょう』

ハルカ 「!? ヨハン先生!?」

ヨハン 『突然の割り込み申し訳ございません、しかし戦闘への対処は小生の方が適していると存じます』
ヨハン 『コッペリア嬢は白DOLL、その身体能力は人間の比ではありません』
ヨハン 『空を飛ぶこともでき、スピードに長けていますが力はそこまでありません、しかしそれでも人間に比べると高いです』
ヨハン 『ただ、弱点としては彼女は戦い慣れていません、身を潜め、接近戦で戦うのです!』

ハルカ 「く…了解!」

私は手っ取りばやく、すぐ近くの教室へと入る。

ハルカ (視聴覚室!? 真っ暗で助かるけど…!)

私は身を屈め、コッペリアちゃんの侵入を待つ。

くる…私を仕留める気なら絶対に!

コッペリア 「……」

ハルカ (きた…! けど気付いてはいない!)

なるべく接近しないと…釣りをするように…焦らず…。

コッペリア 「暗いというのは問題ですね、ここは…」

ハルカ (!? 距離が離れる…まさか!?)

コッペリアちゃんは入り口へと向かう。
そこにあるのは電源…いや、これなら…!?

コッペリア 「電気をつけましょう…」

ハルカ 「一か八かーっ!!」

コッペリア 「!?」

タァン…!

コッペリア 「あ…」

非常に小さな音、私は入り口に向かってM9を放つ。
M9から放たれる麻酔針は丁度コッペリアちゃんの胸へと刺さった。

コッペリア 「しま…」

ドサァ!

ハルカ 「いるとわかれば当たるわよ…まして油断している相手なら…」

とはいえBB弾なら回避されていたかもしれない。
BB弾と麻酔針では空気抵抗が違う、明らかに麻酔針の方が早い。

ハルカ 「こちらハルカ、コッペリアをなんとか眠らせたわ、このまま捜索を続行するわね…」

私はおそるおそる視聴覚室を出る。

トランシーバー 『こちら本部、応答せよコッペリア! 応答せよコッペリア!』

ハルカ 「! コッペリアのトランシーバー…?」

私はコッペリアのトランシーバーを取る、そこには…。

ハルカ 「周波数118…」

サタン 「そこまでだ…」

ハルカ 「なっ!?」

サタンが後ろに…!?

ハルカ 「く…!」

サタン 「ふん!」

私は咄嗟に振り向くと同時につい、ハイキックを放ってしまう。
しかし、サタンはそれを受け止める。
私はそのままM9を向けるけど…。

サタン 「無駄だ!」

ハルカ 「痛!?」

手を叩かれる。
そのままM9はサタンに奪われ…。

ガシャ!

サタン 「ふん」

ハルカ (解体されてしまった…ピンチね…)

M9はいともあっさりと分解されてしまう。
まさかサタンに銃の解体ができるなんてね…。
一応、サタン先輩か。

サタン 「こちらの周波数が割れたとなると問題だ…悪いが口止めをさせてもらお…!?」

タァン!!

サタン 「なに!?」

ハルカ 「くっ!?」

突然、A棟側から謎の狙撃が入る。
サタンは瞬時に身を翻し、回避した。
だけどその隙に私はサタンとの距離を離す。
ハンドガンをサタンにむけ、なおかつナイフを下に向け持つ。

サタン 「ち…狙撃兵か…ここは目立ちすぎるらしいな」

成明 『こちら成明、大丈夫か? 今は分が悪い一旦、引き上げろ』

ハルカ 「協力感謝するわ…!」

私は今の隙にその場から逃げ出す。
真正面からぶつかって勝てる相手じゃない。

タァン!

サタン 「ち…まぁいい」

サタンは追ってはこなかった。
私はそのまま逃げ切るのだった。



…………。



リンク 「く…!!」

タァンタァン!

智樹 「や、やべぇぞ!? どうするリンク!?」

リンク 「こちら4番、B棟2階にて敵の攻撃を受けている! 援軍を!」

セリア 『こちらHQ! 援軍は送ったわ! 戦線を維持して!』

リンク 「了解!」

タタタタタタッ!

私たちは教室内に机のバリケードを作り、凌いでいた。
とはいえ、さすがに限界。

リンク 「唐沢君、あと弾どれくらいある?」

智樹 「あと、1カートリッジ、200発ってところか」

リンク 「撃ちっ放しなら一分持たないね」

智樹 「やれやれだぜ…」



…………。



セリア 「救援を送っていますが、このままではリンクさんたちも持ちそうにありません、せめて弾薬を届けたいのです、出来ますか?」

成明 「ふ、智樹もリンクも苦戦中だな、やってみるさ」

セリア 「これはプロの狙撃手でも上手くはまずできません」
セリア 「弾薬の詰まった箱を私があの2階の敵の固まっている中に投げ込みます」
セリア 「その間、あなたには弾薬を撃って、それをリンクさんたちの元に押し込んでください」
セリア 「成功を祈ります」

成明 「これでもクレー射撃の腕は一流のつもりだ、ただそれをスナイパーライフルでやるだけさ」

セリア 「では!」

セリア嬢は弾薬の詰まった箱を屋上から投げ込む。
俺はそれを狙い、弾いて開いた窓からB棟の2階の通路に押し込む。

タァン! タァンタァン!

俺はそのまま箱を教室へと押し込む、後は運に任せるか。



…………。



智樹 「な、なんだ!?」

リンク 「と、突然、箱が投げ込まれたけど!?」

私はその箱を開けてみる、中身は…。

リンク 「唐沢君! これBB弾のカートリッジだよ! 補給物資だ!」

セリア 『4番、聞こえますか? たった今補給物資がそちらに回ったはず、なんとしても持ってください!』

リンク 「あ…4番了解!」
リンク 「唐沢君、これなら!」

智樹 「おう! 弾があるなら容赦しないぜ!」

タタタタタタタタッ!!

唐沢君はマシンガンを乱射して弾幕を張る。
相手は教室の外で身を守っている。

ガッ!

男A 「ぐあっ!?」

智樹 「ん!?」

突然、何か乾いた音が響く。
そしてそのまま…。

ガッ! ゴッ!

男B 「おま…ぐあっ!?」

ガン!

それっきり、音が止む。
なに…援軍…なの?

ユウ 「よぉ、無事か?」

智樹 「ユウさん!」

リンク 「ユウ先輩!」

なんと援軍に来てくれたのはユウ先輩だった。
まさか単身ユウ先輩がくるなんて…。

ユウ 「よく持たせたな、だがもう大丈夫だ」

リンク 「敵戦力は2階から3階にかけて固まっているように思えます! 多分本拠地は近いです!」

智樹 「こうなったら一気に突破か!」

リンク 「こちら4番、ユウ先輩と合流、これからの行動は…」

トランシーバー 『タタタタタタタタタタッ!』

ユウ 「!」

智樹 「おい…なんだよその音!?」

リンク 「こちら4番! 応答してください! 本部!」

ヒカリ 『こ、こちら作戦本部! ま、まずいことになったわ! 敵に侵入された!』
ヒカリ 『セリア副会長がいないところを狙われたの!』

ルーシィ 『こちらルーシィ! なんとか持たせるからここが落とされる前に本拠地を攻め落とすか、サタンを倒して!』

リンク 「……」

ユウ 「…まじかよ」

智樹 「…やるしかないな」

リンク 「どうします?」

ユウ 「いくっきゃないだろ…探すぞ」

リンク 「では戦闘時はユウ先輩が指示を…」

ユウ 「いや、ここはリンクに任せる」

リンク 「!? わ、私に?」

ユウ 「俺はあくまで助っ人だ、頼むぜ小隊長」

リンク 「は、はい…」

智樹 「んじゃ…と…」

リンク 「どうし…!?」

私たちが動き出そうとした時、20メートルほど先に大量の敵さんが見えた。

ユウ 「早速どうする、リンクちゃん?」

リンク 「私とユウ先輩はフォワード、唐沢君は援護お願い」

智樹 「おっけ」

ユウ 「それじゃ…いくぜ!」

私たちは迷わず敵陣に突っ込む。

智樹 「このおっ!!」

タタタタタタタタタッ!!

唐沢君のマシンガンが火を噴く。
私も的確になんとか相手を狙い撃つ。
そしてユウ先輩が木刀片手に切り込んでいく。

男1 「こっちだ!」
男2 「これ以上進ませるな!」

ユウ 「ち! 多いな!」

リンク 「く…進めない…!」

ハルカ 「こっち! ユウ、こっちよ!」

ユウ 「ハルカ!? おい、あっちだ!」

階段付近で苦戦していると突然後ろからハルカ先輩に呼ばれる。
ここでハルカ先輩も登場!?



…………。



トランシーバー 『こちら第11班、敵を見失った!』
トランシーバー 『了解だ、そのまま捜索を続けよ、OVER』

ユウ 「…それは?」

ハルカ 「敵の周波数が判明したの、これは敵の通信を傍受したもの」

智樹 「てぇことは敵本拠地もわかるのでは!?」

ハルカ 「残念、場所はわからないわ、生徒会だって本部の場所は口にしないでしょ?」

リンク 「そうですね…」

トランシーバー 『敵本拠地、抵抗あり! 戦力が足りない!』
トランシーバー 『負傷者が多い! 敵も辛い、頑張ってくれ!』
トランシーバー 『敵は本拠地の真下周辺にいるはずだ、こちらも守備を減らせない!』

ユウ 「…真下周辺?」

リンク 「この上って…?」

ユウ 「生徒会室…」

ハルカ 「まさか…」

リンク 「行きましょう…生徒会室!」

智樹 「リンクが言うなら…」

ユウ 「俺も小隊長に従うぜ」

ハルカ 「同意ね」

私たちは意見を決める。
目標地点は生徒会室! いくしかない!

男1 「いたぞ! ここだ!」

智樹 「ち! うおおおおっ! いけ、リンク!」

リンク 「唐沢君!」

智樹 「ここは俺が引き受ける! 先へ進め!」

敵は突然教室へとなだれ込んでくる。
唐沢君はマシンガンを放ち、敵を近寄らせない。

ハルカ 「こっちよ!」

ユウ 「いくぞリンク!」

リンク 「…はい!」

私は二人の先輩に先導され、教室を脱出し、昇降口から上の階へと登るのだった。



…………。



サタン 「よくここまで来たな…」

リンク 「!? サタンさん!?」

ユウ 「総大将自らか…」

サタン 「邪神をも倒した伝説の英雄、勇者ユウ・プルートか」

ユウ 「現代を生きる魔王サタン…リンク、ハルカ…いけ!」
ユウ 「こいつは俺が引き受ける! リンク先へ進め!」

リンク 「ユウ先輩…」

ハルカ 「負けるんじゃないわよ…ユウ!」

ユウ 「わかっている!」

サタン 「ふん…」

ガンッ!

サタンさんとユウ先輩の木刀がぶつかり合う。
私たちはその隙にサタンさんの横を通って生徒会室を目指した。

ハルカ 「ここよぉ!」

男D 「なに!? 突破されたのか!?」

女A 「裏生徒会長が負けたの!?」

ハルカ 「ホールドアップ! 私たちの勝ちよ」

男D 「く…」

ジュン 「うおおおっ!!」

タタタタタタッ!

ハルカ 「!? きゃ!?」

リンク 「!?」

突然、横からマシンガンを乱射される。
あの人は…たしかジュンさん、ヒカリさんと一緒に転向して来た人だ。

ハルカ 「リンク! フラッグを!」

リンク 「!!」

ジュン 「ここまできてやらせるかよ!」

ハルカ 「このぉっ!!」

タタタッ!

ハルカ 「くうっ!?」

リンク 「ハルカさん!?」

ハルカさんが私を庇ってマシンガンが放つBB弾を体ではじく。
私は滑り込むこうに裏生徒会のフラッグを取った。

ハルカ 「よくやったわ…リンク」

リンク 「こちら4番、取りました! 本拠地制圧!」

ピンポンパンポーン!

ユウキ 『裏生徒会のフラッグが取られました、FC学園名物『鎖場威羽留』の勝者は生徒会!』

ジュン 「あ…」

サタン 「…ち」

ユウ 「なんとか…か」



…こうして、来年度の実権は生徒会が握った。
たかが生徒会選挙…されど生徒会選挙。
これは世界一激しい生徒会選挙だったろう…。



…To be continued




キャラクター紹介


キャラクター名:成明

登場作品:閃光のALICE

性別:男性

身長:180センチ

体重:71キロ

学年:高等部1年 Cクラス

能力:力8 素早さ8 賢さ10 根性7 感性9(10段階)

本名は神宮寺・成明。
ALICEにおいて、智樹、蛍、雪野と同じ学校で、智樹、蛍のクラスメート。
成績優秀、容姿端麗、武芸百般、さらに大財閥の御曹司と正に絵に描いたような美男子。
しかし、性格には難があり、だれも予想のしないような不思議なことも平気でやる。
智樹を親友とし、からかっているかのようにも見える行為を行う。
FC学園内でもその行動は本編と大して変わらない、しかしリンクの分まで心配しているところもあり、結構世話焼き。
本人はそれはそれで楽しんでいるようだ。
現状FC学園で最も不可能を可能にすることができる存在かもしれない…。








BackNext
Menu




inserted by FC2 system