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クライムタウンは平和になった。まるで、昨日の戦が嘘のように・・・。
ト:くしゅんっ!!う〜・・・。
トランは、何故風邪をひいたのかわからなかった。
ト:ね〜・・・。何で私風邪ひいたの〜・・・。
ウ:うーん・・・。抵抗力が少なくなったからね。
別に抵抗力は関係ない。原因は、クロウが派手に暴れたせいで疲れがたまっただけだった。
そのことを、まだトランは知らない。むしろ、知ってほしくない。
その事を知れば、大変な事になる。
ト:う〜〜・・・。
ウ:熱は少し下がったけど、これじゃ明日までのは治りそうにないなぁー・・・。
ト:くしゅんっ!!あ・・・。
意識が薄れた。わかりやすいパターンだ。
ク:何故俺が風邪なんかひかなければ・・・。くしゅんっ!!
ウ:意識が違っても、くしゃみは一緒ね。
ク:う〜・・・。
何故こう似てしまうものなのだろうか・・・。
ウ:はい、風邪薬。私が作った薬だから。
ク:いらない・・・。
ウ:ダメ。飲まなきゃ。
ウンディーネは、水と薬を口に含み、クロウと口付けして飲ませた。
ク:何をする!?
ウ:だって、嫌がるんだもん。
ク:いつまでも、子供ぶるな。
ウ:だって子供だもん。
ウンディーネは、皆とは違い精霊だから年齢はこの星(アース)と同じで1200歳になる。
だが、人間的にはまだ12歳だ。
ク:俺を馬鹿にしているのか?
ウ:ううん。別に。
ク:ぐぐぐ・・・っ。くしゅんっ!!
ウ:ほら。寝てなくちゃ。
ク:子ども扱いするな。
ウ:だってクロウって子供っぽいもん。
ク:ちっ・・・。
クロウは、舌打ちをして眠った。
ウ:フフフ・・・。
ウンディーネはこんなクロウが好きだった。(むしろ面白かった。)
ウ:さてと、風邪薬を作らなきゃ。
メ:スー・・・。
ケ:スー・・・。
クロウは、メルとケルと同じ寝相だった。
ウ:プクク・・・!!
ウンディーネは、笑いを隠せなかった。
一方ザラは。
ザ:・・・・・・。(ヒューーーッ・・・)
クライムタウンから西にあるクライムバレーの崖にいた。
ザ:ここも、ずいぶん変わっちまった・・・。
下には昔、何も無かった平地だったが。今は、敵軍が基地を建てていた。現在は、敵軍は退去したから、もぬけのからだ。
ザ:何で・・・。こんな事に・・・!!アタイが一番落ち着ける場所だったのに・・・!!
(ヒューーッ・・・)
ザ:こんな事してる暇ないや・・・。帰ろ・・・。(ガチャ)(ブロロロロ・・・)
ザラは、自分のバイクに乗って町へと帰った。大粒の涙を出しながら・・・。
ザ:・・・・・・。(ブロロロロ・・・)(キキッ!!)
ザ:何だ・・・。アンタか・・・。何かよう?
?:隣町のフロウタウンでもあいつらがいるようだぜ・・・。特殊なシーフもいるようだ。
目の前には、黒マントに黒ずくめで黄色い髪をした青年がいた。
ザ:で、何なのさ?
?:革命を成功させたのだろう?だったら、手伝ってやったらどうだ?
ザ:シーフの手伝いは勘弁してくれよ。アタイは、絶対やだからね。
?:お前の探し物があるという情報があってもか?
ザ:な!?フレイムストーンがあるのか!?
?:情報だがな・・・。じゃあな・・・。またいずれ会おう・・・。(ヒューー・・・)
青年は黒いマントをひるがえすと風とともに消えた。
ザ:まったく・・・。また、やることが増えちまった・・・。
一方、敵軍本部は・・・。
?:派手に負けてくれたようだな・・・。センカ・・・。
セ:悪いねぇー。相手がちょっと悪すぎたわ。
?:まあいい。センカ・・・。とりあえず、すべてそろうまで、絶対に皆殺しにしろ・・・。
セ:了解。
?:おいおい。またこいつに行かせる気か?
いつの間にか、後ろに銀色の髪をした男性がいた。派手なピアスを耳につけている。
?:テッカか・・・。
テ:今度は俺が行くぜ。
?:勝手にするがいい・・・。死体は、もって帰って来い・・・。銀の棺に入れてな・・・。
テ:何で?バラバラにすりゃーいいじゃん。
セ:バカだねぇー・・・。「七神」の体の中には、必要なエネルギーである、「アシテム」っていうのがあって、それを採取して、クローンを作るの。
テ:何故クローンを?
?:そっちで考えろ・・・。答えは、いずれ教える・・・。だが、これだけは教えておこう・・・。クロウの体内の「アシテム」は他の奴等より、何倍もある・・・。
テ:よく分からん。
セ:ホントクロウに似てバカだねぇー・・・。
その頃クロウは・・・。
ク:くしゅん!!う〜・・・。
ウ:今のくしゃみずいぶん大きかったよ。
ク:誰かが俺の噂でもしてるのか・・・?
ウ:たぶんね。
ク:少しはマシになったが・・・。まだ、ふらふらだ・・・。目の前がグラグラする・・・。
ウ:今晩はずっと面倒見といてあげるから寝て良いよ。
ク:そうする・・・。
これから何が起こるかわからないが、無事であってもらいたい。(バタン!!)
ザ:ああ・・・。疲れた・・・。クロウ!!調子はどうだい!?
ク:黙れ・・・。野獣が・・・。
ザ:何だと!!やんのか!?
ク:いつでもやってやる!!
ウ:2人ともやめて!!(ボヨン)
ザ:ぐあっ!!(ゴンッ!!)
ク:うあっ!!(ゴンッ!!)
本当に、大丈夫だろうか・・・?先が心配だ・・・。
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