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ク:目の前が真っ暗だ・・・。ここはどこだ・・・?
クロウは、どこにいるのかわからなかった。ただ、見えるのは真っ暗な世界・・・。
ク:俺は、死んだのか・・・?神である俺が・・・?まぁいい・・・。暗闇に葬られた事が幸いだ・・・。(ベチッ!!)
ク:うっ!!誰だ!!殴ったのは!?
目が覚めた。ベッドの上で眠っていた。
目が覚めた。クロウが好まない明るい世界に来た。
パ:あ、ゴメンゴメン。
ク:お前か・・・。
パ:何だいその態度は?せっかく助けてやったのに、かわいくないねぇー・・・。
ク:頼んだ覚えは無い!!それと、俺にカワイイと言うな!!
パ:だって、アンタ、アタシの彼氏になったんだもん。このぐらい、言わないとね。
ク:勝手に決め付けないでくれ。帰る!!
クロウは、起き上がろうとしたが金縛りにでもあったように体が動かない。
ク:体が動かない!!
パ:きずくのが遅いねぇー・・・。腹減っただろ?こいつを食べな。
パトラは、パンを取り出しクロウの口に押し付ける。
ク:腹など減ってない。
パ:そんな事言わないでさ。ほら。
ク:やめろ。(パクッ)(モグモグ・・・)
パトラは、クロウの口を無理やりこじ開けパンを食べさせた。
ク:・・・・・・。
パ:アタシが作ったパンだからね。
ク:・・・・・・。
クロウは、黙ってしまった。
パ:ちょっと用事があるからすぐ戻ってくるねー。
パトラが、部屋から出て行った。
ク:甘い・・・。
美味しかったようだ。
ク:俺もそろそろ休むとするか・・・。
ト:ううう・・・。何でいっつも、記憶が途切れ途切れなんだろ・・・?
久しぶりにトランが出てきた。
ト:ここ・・・。どこ?
パ:悪いね。体はどうだい?
ト:あなた・・・、誰?
パ:あ、わざとだね。面白い事をするよ。
ト:あの、ホントなんです。
パ:アンタ名前は何?
ト:トラン。
パ:あーそう。ちょっと待ってな。
パトラが、部屋から出て行った。
パ:ゼウス。どういうことなのさ?
ゼ:何がですか?
パ:クロウがクロウじゃなくなったんだよ。
ゼ:ああ・・・。クロウさんは一人じゃないですよ。
パ:は?どういう事?
ゼ:クロウさんは、自分の生まれ変わりの体を借りて活動するんですよ。だから、クロウじゃない誰さんかは、クロウさんの生まれ変わりですよ。
パ:ふーん。よく分からん。
ゼ:あはは・・・。
ゼウスがあきれて笑った。
ゼ:ですから、パトラちゃんと私の関係と同じですよ。
パ:じゃ、仲間だ。
ゼ:あはは・・・。
またあきれて笑った。
パトラは、トランのいる部屋に戻った。
ゼ:パトラちゃん・・・。少しは、学習してください・・・。
ゼウスは、泣き泣き祈った。
パ:悪いね。トラン。あたしの名前はパトラ。職業はシーフ。よろしくな。(ギュッ)
パトラは、トランに抱きついた。
ト:あのー・・・。ちょっとすいません。
パ:何?
ト:ここどこですか?
パ:ここ?アタシん家。で、ここはアタシの部屋。
ト:でも、シーフって泥棒なんじゃ・・・?
パ:泥棒?んなもんアタシには関係ないさ。だって、アタシは盗んだ金を貧しい人に分け与えるのさ。
ト:そうですか・・・。(いい人なのかなー?)
ト:でも、何でシーフを始めたんですか?
パ:アタシのご先祖がね、シーフだったんだよ。だから、後を継ぐためにやり始めたのさ。
ト:ご先祖様の名前は・・・?
パ:えーとねぇー・・・。ゼウスだったね。なんでも、「光のシーフ」とまでも言われてたらしいよ。
でも、真の姿は全ての力を制御する、女神だって。
昔の貴族が貧しい人たちに意地悪ばっかりしてて、それを見かねたゼウスは、地上に降りてきて、その貴族から物をすべて奪い取って貧しい人たちに与えてたんだって。
でも、貴族は増える一方で、ゼウスは盗み活動を自ら選んだんだって。
ト:それを、見本に始めたんだ。
パ:そ。でも、ゼウスの生涯が終わっても、まだ、貴族は増える一方で、諦めないゼウスは魂を、ある遺跡に自ら封印し、子孫が来るのをずっと待ってたんだって。
ト:じゃ、封印を解いちゃったの?
パ:さあね。そっからは、アンタの想像に任せるよ。
?:こりゃ、パトラ。修行じゃ。
老婆の声が聞こえた。
パ:ダマばあちゃん。修行は後で・・・。
ダ:だめじゃ。修行を怠っては、ゼウスのような勇ましいシーフにはなれんぞ。
パ:ま、こんなもんだよ。
トランに言った。
パ:しばらく、ここでゆっくりしときな。遅くなるから、アタシの仲間に世話を任せるから。
ト:うん。
パ:あと、そこにパンがおいてあるから食べたかったらいつでも食べなよ。
トランの横にある小さい木のテーブルの上にパンがある。
パ:じゃね。
パトラは、修行をしに出て行った。
ト:寝てよ・・・。
トランはこれからパニック状態に陥るとも知らずに・・・。
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