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軍:「カナ!!もう逃げられないぞ!!」

出口をすべて固められて出られそうに無い。

パ:「下水道は?」

カ:「だめです。出口は一つしかありませんし、そこには敵がいっぱいいます。」

パ:「ちぇっ・・・。八方ふさがりか・・・。」

ト:「そういえばザラは?」

パ:「さぁー?」

カ:「まさか、今戦っているのがザラでは?」

カナが一つのモニターを指差した。

確かに、誰かが戦っている。

パ:「やっぱ、アイツだわ。」

ザラが戦っていた。

カ:「このままでは、長くは戦えません。私達も戦いましょう。」

パ:「正面から行くのはまずいねぇ・・・。」

ト:「う〜ん・・・。クロウは?」

ク:「俺はいつでも戦える。」

クロウは十分戦える。

カ:「仕方ないですね・・・。あれを使います。」

カナはそう言うと白衣の内ポケットから白色の小さなカプセルを取り出した。

パ:「何それ?」

カ:「この中に私の母親の遺伝子が濃縮されてます。」

ト:「それがどうしたの?」

カ:「これを飲めば遺伝子は拡散し、遺伝子は合体し母親の力が身につきます。」

そう言うとカナはカプセルを飲んだ。

カ:「私の母親は、七神隊を護衛する霊を支配する者。名前は「ミカエル」。」

パ:「アタシたちは七神隊創立者の「光のゼウス」。んで、こっちはアタシの婿の「闇のクロウ」。」

カ:「あなた達が、七神隊の生まれ変わりでしたか。ううっ・・・!!」

カナが急にしゃがみこんでしまった。

ト:「大丈夫!?」

カ:「だ・大丈夫・・・!!力が身につく代わりに、多大な負担がかかってしまうのです・・・!!慣れるまで、一時間はかかります・・・!!」

ト:「どうするの!?」

カ:「ごめんなさい・・・。すぐ近くの部屋に私のスナイパーライフルと箱があります・・・。取ってきてくれませんか・・・?」

パ:「わかった。アタシが取りにいくよ。」

カ:「すいません・・・。」

しばらくすると、強化されたスナイパーライフルと奇妙な札が貼られている木箱を手にパトラが戻ってきた。

パ:「ほら、これでいいんだろ?」

パトラは銃と木箱をカナの前に置き聞いた。

カ:「これでいいです・・・。」

カナは、銃を背負うと木箱の札を外し木箱を開けた。

中には大きなかぎ爪があった。

手の甲には、透明な薄い水晶が付けられている。

カ:「これで戦えます・・・。」

ト:「大丈夫?」

カ:「少しはマシになりました・・・。では、この上の屋上え行きましょう。」

少しふらついていたが、パトラの肩をかりゆっくりと階段を上がった。

カ:「敵はかなり多いですね・・・。」

パ:「何にも見えないけど・・・。」

ト:「うん・・・。」

カ:「いいえ・・・。私には見えます・・・。ここから、かなり離れて普通の人には見えませんが・・・。」

パ:「目がいいんだねー。」

カ:「よく、幽霊が見える方とかいますよね?私は「ミカエル」のおかげで霊も見えるようになり、普通の人では見えないほどの距離まで見えるようになりました・・・。」

ようは、目が何でも見えるようになってしまったというわけだ。

パ:「で、こっからどうすんのさ?」

カ:「ここから、イシュタル軍のリーダーを撃ち、指揮力を落とします。」

ト:「その後は?」

ク:「俺がやる。戦いたくなった。」

カ:「では、狙撃を開始します・・・。」

片足の膝をつけ、銃を構えた。

ここからは、何も見えない。

パ:「まるで、目がスナイパーライフルだよ・・・。」

カ:「あれが指揮兵士・・・。」

独り言を言っている。

カ:「・・・・・。」(ダァーーーンッ!!)

銃声が鳴り響いた。

カ:「狙撃は成功です。直ちに戦闘体勢にとりかかってください!!」

ク:「すぐに済ませてやる!!」

トランの体がクロウに変化し、クロウは屋上からイシュタル軍のいる場所までジャンプした。

カ:「私達も向かいましょう!!」

パ:「ああ!!」

階段で降りて向かおうとした。

カ:「待ってください!!私に捕まってください!!」

パ:「は?何で?」

カ:「理由はあとで!!」

パ:「これでいいのかい?」(バシューーーッ・・・!!)

突然カナの装備していた爪が飛び出し、飛んでいった。

パ:「うあっ!!」(ゴォォォォォ・・・)

爪が飛んでいった方向に向かって引っぱられていった。

ギミック仕掛けのかぎ爪のようだ。

カ:「闇気招来!!」

かぎ爪についていた薄い水晶から闇が飛び出しクロウが向かった方向が真っ暗になった。

カ:「炎気招来!!」

水晶から炎が出てきて、ザラの戦っている場所が炎があがっている。

カ:「光気招来!!」

光が出てきて、軍がたまっている場所は明るくなった。

カ:「パトラさんはあの光っている地域へ!!」

パ:「よしっ!!」

パトラが手を離し光っている地域へ飛んでいった。




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