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ポケットモンスター エメラルド編


第22話 『ヒトシの休日』




ヒトシ「…という訳で、今日は1日休養だ」
ヒトシ「行動は自由だが人には迷惑掛けるなよ〜」
ヒトシ「それと、12時に1度戻って飯食って、それからは5時にはポケモンセンターに戻ること!」
ヒトシ「分かったか〜?」

一同「〜〜!!」

…………………。

ジュプトル「どうする??」

キルリア「任せます」

マリルリ「おにごっこは?」

ゴローン「いや、昼寝にしましょうよ〜」

マリルリ「嫌、あたしは動きたいの」

ドンメル「練習したいです…」

エアームド「自分はどうこう言える立場じゃないので〜」

ゴローン「え〜せっかくの休みですよ〜?」

マリルリ「だから有意義に過ごさなきゃいけないじゃない!」

ゴローン「だから寝るんですよ!」

マリルリ「何よ!じゃああんただけ寝てなさいよ!」

ジュプトル「はい!ストップ!」
ジュプトル「これじゃあまとまらないだろ…」

ヒトシ「久しぶりだな〜ボール投げるの〜」

一同「?」

ヒトシ「まずは肩慣らしから〜」

俺(ジュプトル)たちはしばらくヒトシのやってることを見ることにした。

ポケモンセンターの庭の壁にボールを当て、大きい黒い手袋に跳ね返ってきたボールを納める。
だんだん、壁から距離を離していた。

ヒトシ「肩は温まったな…18.44mっていったらこのくらいか?」

ヒトシは右足を1歩下げ、左足で踏み込み、ボールを投げる。

シュ! ボン!!

ジュプトル「!?」

リリースした瞬間に壁に当たる。
恐らく0.5秒〜0.8秒くらい、確実に1秒以内であった。

キルリア「…あんな早く投げれますか!?」

ジュプトル「無理無理無理無理」

どうやら驚いたのは俺だけじゃないようだ。

ヒトシ「…本気でピッチングしたのって何ヶ月ぶりだろう?」

ジュプトル「…」

幻聴だろうか?
たった今、あいつは「何ヶ月ぶり」と言った。
という事は何ヶ月前かはこれ以上…恐ろしや〜。

キルリア「ほんと、恐ろしいですね」

ジュプトル「…お前は心を読むな!」

…………………。

ヒトシ「さて、ちょっくらジムのほうにでも行きますか〜」

俺は昼飯を食った後、ジムの詳細を聞きに行った。
もちろん、ジム戦をするわけではない。
明日やる予定だから、それに合わせて明日1日使って調整したい。

ヒトシ「…と、ここか」

ウィーン…。

受付「ようこそ、フエンジムへ」

ヒトシ「すみません、明日ジム戦をしたいのですが」

受付「申し訳ありません、ジムリーダーの方はお留守となっております」
受付「大学から帰られるのも5日後なので、予約とさせて頂きます」

ヒトシ「……マジですか…」
ヒトシ「一番早い日に予約をお願いします」

受付「では、1週間後の11月6日の午前9時に予約致します」
受付「トレーナーカードのご提示願います」

ヒトシ「あ、はい」

俺は言われるとトレーナーカードを提出する。
すると、慣れた手つきでコンピューターに打ち込む。

受付「ヒトシ様ですね、予約が完了しました」
受付「誠に申し訳ありませんでした」

ヒトシ「どうも…後詳細を教えて貰えますか?」

受付「はい、4対戦のシングルバトルで、道具の使用は禁止」
受付「交換は両者認められ、図鑑は観覧のみ認められます」

ヒトシ「あ、どうもです」

さて、予定が大幅に狂ってしまった。
でも逆に言えばそれだけトレーニング、調整の時間がある。
明日からトレーニングを始めるか…。

……………………。

ジュプトル「砂風呂最高〜♪」

キルリア「あ〜暖かい〜♪」

マリルリ「文句なしの5つ星ね〜♪」

ゴローン「今までの疲れが吹っ飛んで行きそうです〜♪」

ドンメル「このまま心もリフレッシュですね〜♪」

エアームド「ずっと入っていたいです〜♪」

俺(ジュプトル)たちは見ての通り、砂風呂に入っていた。
やっぱりこの町と言えば温泉だろうな♪
ポケモン用もあってよかったぜ♪

キルリア「マスターがいないのはちょっと残念ですけどね〜」

ジュプトル「そっか…今は自由だったなぁ…そういや」

……………………。

『10月30日 午後5時 ポケモンセンターフエン支店』

ヒトシ「…みんな集まったな〜?」

一同「〜〜」

どうやらみんないるようだ。
時間内に集まってきてくれるのは結構嬉しい。

ヒトシ「それじゃ、みんな戻ってくれ」

俺はみんなをモンスターボールに戻す。
結構有意義に休日を過ごすことは出来た、しかし…。

ヒトシ「これからのスケジュールがどうなるかだな…」

なんせまだジム戦まで1週間もある。
この穴をどう埋めるかだな…。

ヒトシ「まぁゆっくり考えるとすっか〜」

こうして俺は一足早い風呂に入り、夕飯を摂るのであった。

……………………。

ジム戦に向けての特訓は勿論のこと、メンバー構成も考えなきゃいけない。
それにあわせて4匹を重点的に特訓…それから〜。

ヒトシ「あ〜わっけわかんねぇ!!」

監督もこんな風に悩んでたんだな、とつくづく思う。
まず4匹を決めなくては始まらない。
相手は炎、タイプだけで言えばキルリア・マリルリ・ゴローン・ドンメルになるが、ドンメルは仲間になったばかりでレベルの他のメンバーより少々劣っている。
それだったらジュプトルを入れた方がまだいいのかもしれない。
エアームドもタイプ相性悪いし、ドンメルと同じくレベルも低い。
確実にこいつは外れることになる。
ドンメルにするか、ジュプトルにするか…。

ヒトシ「まぁここまで来れば今日はいいかな?」

……………………。

『10月31日 午前6時半 ポケモンセンター前』

ヒトシ「さて、早朝トレーニング始めるぞ〜」

一同「〜〜!」

……………………。

ヒトシ「ちょっとみんなに知らせることがあるー」

キルリア「なんですか?」

ジュプトル「ジュル?」(ジム戦のメンバーじゃね?)

マリルリ「リル」(あ〜それある)

ヒトシ「ジム戦は…1週間後だ!」

ジュプトル「!?」(は!?)

キルリア「なんですとー!?」

マリルリ「リル…」(随分と空くじゃない…)

ゴローン「ゴロ…」(マジですか…)

ドンメル「……」

エアームド「エア…?」(その間どうすれば…?)

ヒトシ「だからその間はジム戦に向けての特訓とする!」
ヒトシ「さっそく9時から開始!」

一同「〜〜〜!!!」

……………………。

ヒトシ「まずは基礎トレだ!」
ヒトシ「まず同じ体重のやつと組んでくれ」

ジュプトル「キルリア、やるぞ」

キルリア「お願いします!」

マリルリ「メルちゃん、あたしと組まない?」

ドンメル「…よろしくお願いします」

ゴローン「ゴロ、ゴロ!」

ヒトシ「? どした?」

ゴローン「ゴロ、ゴロ、ゴロゴロゴロ」

ヒトシ「? キルリア〜カムヒア〜」

キルリア「はい、わかりました〜通訳ですね」
キルリア「えと、エアームドと組むしかないんだけど体重が2倍以上違うんですがどうすればいいですか??」

ヒトシ「なるほど、ゴローンは100kgくらいあるけどエアームドは50kgくらいだったな…」
ヒトシ「よし、こうしよう、ゴローンはエアームドと俺を、エアームドは俺ってことで」

ゴローン「ゴロ〜」
キルリア「OKです〜」

ヒトシ「すまないな…よし、各組でおんぶを作ってくれ!」
ヒトシ「…みんな組んだな…おんぶスクワット〜!始め〜!」

そう、俺が野球部時代のメニューの1つだ。
ポケモンと野球は関係ないが体力がいるのは同じだろうと考えてやらせているのがこれだ。

ジュプトル「ジュ、ジュル…」(うわ、きっつ…)

マリルリ「リルリル…」(なにこれ…きつすぎ…)

ゴローン「ゴロゴロ!」(ほいさ!ほいさ!)

ヒトシ「止め〜次!始め!」

……………。

キルリア「はぁ…はぁ…キツすぎ」

ヒトシ「みんな〜きついか〜?」

一同「〜〜」

俺はみんなにこれのキツさを聞くとみんなが頷く。
そりゃそうだろう。キツくなきゃ特訓じゃないからな。

ヒトシ「よし、2セット目!!」

……………………。

ジュプトル「ジュル〜」

キルリア「もうだめ…」

マリルリ「リル〜…」

ゴローン「ゴロ…」

ドンメル「…メル…」

エアームド「エア…エア…」

さて、いろいろ基礎トレをこなした。
だが俺も鬼じゃない。
午後は勿論実践をさせるつもりだ。

ヒトシ「はい、飯食って1時半から午後練始めるから間に合わせろよ〜!」

……………………。

ヒトシ「はい、それじゃあジュプトルVSキルリア・エアームドVSマリルリ・ゴローンVSドンメルで自由にバトルしてみろ」

………バトル中………。

ゴローン「これでも食らえ!」

ドンメル「『いわおとし』ですか、わたしのスピードじゃかわせない…ならば!」

ズゥーーン!

ゴローン「ま、『マグニチュード』!?く…隙を見せたか!」

ドンメル「いいバトルでした…」

ズズーン!

ヒトシ「ドンメルVSゴローンは引き分けか…」

マリルリ「空中に飛んでも無駄よ!」

バババババ!!

エアームド「う!?『バブルこうせん』が結構強力…ならば!」

シュシュシュシュシュ!

マリルリ「『こうそくいどう』…よし、これで上手く凍れば!」

ピキーーン!

ヒトシ「あ、『れいとうビーム』!あの時覚えさせてたんだっけ…忘れてたな」
ヒトシ「でも当たらなかったか」

エアームド(よし、当たってない! 今ならいける!)

マリルリ「! そこね!」

エアームド「!?」

バババババ!

エアームド「う…どうして〜」

マリルリ「『みだれづき』をやるときにあんな音するんだもん、それで分かるわよ?」
マリルリ「気をつけなさい」

エアームド「はい、以後気をつけます…」

ヒトシ「結局マリルリが勝ったか…」

キルリア「く…さすがジュプトルさん…速いな…」

ジュプトル「止まってていいのか!?」

キルリア「く…は!」

ヒトシ「『テレポート』でかわしたか、この後どうする?」

キルリア「はぁ!」

ジュプトル「う!?『サイコキネシス』!さすがに強力だな…」
ジュプトル「うりゃ!」

キルリア「ああ!?」

ジュプトル「『リーフブレード』で終わりだ!」

キルリア「う…ここまでか…!?」
キルリア(体が…何かのパワーが感じる…!?!?)

カァァァァ!

ジュプトル「う!?」

ヒトシ「!? これは…まさか!」

突然キルリアにジュプトルが目を覆う程の光に包まれる。
この場にいるみんながその正体に気付く。

?「進化、完了!」

ポケモン図鑑『サーナイト 抱擁ポケモン 特性:シンクロorトレース』
ポケモン図鑑『高さ:1.6m 重さ48.4kg タイプ:エスパー』
ポケモン図鑑『サイコパワーで体を支えているため重力を感じていないらしい』
ポケモン図鑑『トレーナーを守るために命を賭ける』

ヒトシ「サーナイト…あ、俺と体重同じじゃん…」

サーナイト「止まってていいんですか!?」

ジュプトル「な!?…く…」

ヒトシ「サーナイトの勝ちか…」

今日の収穫はサーナイトの進化が一番の収穫。
サーナイトの進化は大きいな。

ヒトシ「よし、これから20分休憩だ!」

この喜びを感じながら俺は次のことを考えるのであった。
じゃ、次回に続くってことで!



…To be continued




 
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