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ポケットモンスター エメラルド編
第26話 『沙漠の幻』
『11月7日 早朝6時30分』
チュンチュン…
ヒトシ「ん…」
小鳥の鳴く声で目覚める。
洗顔をして、着替えると朝飯を食べに行く。
早朝トレーニングは休みである事は伝えてある。
ヒトシ「まぁ…お茶漬けでいいか」
俺は食券を出し、1杯のご飯とお茶漬けの具を貰う…ていうかこれ…
ヒトシ(市販のやつじゃないか…?)
市販の永○園のお茶漬けだった。
まあまずい訳でもないし、食えればいいか、食えれば。
…………
………
……
ヒトシ「鍵、返却します」
?「ヒトシ〜〜!!」
聞いたことのある、女性の声だった。
その声の主はすぐにわかる。
ヒトシ「アスナ!?」
アスナ「はぁ…はぁ…はい、これ」
ヒトシ「? 技マシン?」
アスナ「そう、技マシンNO.50『オーバーヒート』」
アスナ「昨日渡しそびれちゃったから」
オーバーヒートって…あの威力めっちゃ高い技じゃん!!
ヒトシ「それだけのためにここまで?」
アスナ「うん、あ、それ使うと、特攻がガクっと下がっちゃうから気をつけてね」
ヒトシ「あ、副作用着きなんだ…」
アスナ「そう、じゃあ次頑張ってね!」
ヒトシ「! ああ!」
俺はアスナが出て行ってすぐに、ポケモンセンターを出る。
?「あ、ヒトシ君!」
そしてまた聞き覚えがある声に遭遇する。
今度のは、もっと若い。
ヒトシ「おお!ハルカ!!」
ハルカ「あ、ジム戦終わった?」
ヒトシ「あ…ああ、ジムバッジも入手済みだ」
一瞬、答えるのが止まってしまう。
だがすぐに正気を取り戻す。
ハルカ「凄い!じゃあこれ、プレゼント」
ヒトシ「?ゴーグル?」
ハルカは、俺にゴーグルのようなものを渡してくる。
温泉でも潜れとでも言うのだろうか…いや、それはないな。
ハルカ「それは、ゴーゴーゴーグル」
ハルカ「それを着ければ、砂漠だって通れるよ」
ヒトシ「じゃ、ありがたく貰っておく」
ハルカ「じゃ、頑張ってね〜!」
すると、ハルカは自転車に乗り、町の出入り口方面に向かう。
せっかくゴーゴーゴーグルなるものを貰ったのだから砂漠に入ってみてもいいだろう。
…………
………
……
ヒトシ「…はい、案の定迷ったな〜」
迷う事は想定内だったが、まさかここまで広いとはな…
日本にこんな沙漠広い砂漠があるなんて思ってもみなかった俺のミスだ。
だがそのおかげで技マシンの『すなあらし』を拾った。
まさか沙漠に技マシンが落ちているとは…
ヒトシ「唯一の目印はあの塔だが…」
この沙漠には1つだけ高い塔があった。
沙漠に塔が建っているっていうのも変だが…
ヒトシ「あの塔に登って出口を探してみるか」
俺は塔の中に入り、階段を探す。
?「ナク〜」
?「サンサン〜」
中にはポケモンも住み込んでいる模様。
怪しいところじゃなさそうだな。
ヒトシ「あ!階段めっけ!」
俺はその階段を使って2階に登る。
そして、次なる階段を探す。
グシャ、
ヒトシ「? グシャ?」
ボン!
変な効果音が聞こえると、足元の床が崩れる。
そして、俺は…
ヒトシ「そんな〜〜!!!!」
2階から1階へ落ちる。
ドン!
?「ナク!?」
ヒトシ「痛たた…なんか踏んだような気もするが??」
?「ナク〜…」
ポケモン図鑑『ナックラー 蟻地獄ポケモン タイプ:地面』
ポケモン図鑑『高さ:0.7m 重さ:15.0kg 特性:怪力バサミor蟻地獄』
ポケモン図鑑『大きな顎は大岩を噛み砕く』
ポケモン図鑑『頭が大きいので引っくり返るとなかなか起き上がることが出来ない』
ヒトシ「ナックラーか、ごめんよ」
ナックラー「ナク〜!ナク〜!」
ナックラーは仰向けになって足をバタバタさせる。
そうか、起き上がれないのか、ポケモン図鑑が言うように。
ヒトシ「よっこらせっと」
俺はナックラーを元に戻してやる。
ナックラー「ナク〜♪」
ヒトシ「あ、どうも…じゃ、先行くから!」
俺はナックラーをその場に残しして、また2回に登る。
問題はここからだ。
ヒトシ「さっきの崩れる床…もっと続いてるようだが…」
さっき崩れた場所も、今見てみれば直っている。
不思議なこともあるものだ…
ナックラー「ナク〜!ナク〜!!」
ヒトシ「? ナックラー?」
ヒトシ「お前…この先の行き方教えてくれるのか!?」
ナックラー「ナク♪」
ナックラーは俺が問うと、ご機嫌そうに頷く。
俺こいつに危害を加えてしまったつもりなんだが??
ガブガブガブガブ!!
ヒトシ「はぁ!?」
ナックラー「ナク〜♪」
こいつ…岩を食べた!?
ポケモン図鑑にはかみくだくと書いてあったが…?
だがそのおかげで障害物の岩が消えたのでありがたく先に進む。
ていうかここに来たのは俺を案内するためじゃなくて岩を食べに来ただけ?
…………
………
……
ヒトシ「ふぅ…なんとか最上階まで来たが…?」
俺の目の前には大きな岩が2つ並んでいた。
それも、ポケモンの技で壊せそうな…
ナックラー「ナック♪」
ガブガブガブガブガブ!
ヒトシ「やっぱり食べるのか」
ナックラーは軽々と岩を2つ平らげる。
岩が無くなった向こうにはなにやら小さい岩のようなものが2つ。
俺はそれらが置かれてる場所に近づく。
ヒトシ「というかこれ…化石?」
爪のような化石と、根っこのような化石。
ヒトシ「せっかくだから頂戴していくか?」
俺はまず爪の化石からにした。
そして、その化石は簡単に取れる。
ヒトシ「なんだ、案外軽いじゃん」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ヒトシ「? あれ?」
ズガガガガガ!!!
塔は大きな揺れを発し、崩れて行く。
そして…
ヒトシ「うわあああああぁぁぁぁ!!!」
俺は簡単に塔から投げ出され、沙漠に落ちていく。
沙漠の砂がクッションになったのか、俺は少し痛いだけで済んだ。
しかし、塔はだんだん崩れていく。
ヒトシ「な、なんで塔が!?」
崩れ始めたのは俺が化石を取ってから。
まさかそのせい?
ゴゴゴゴゴ…
ヒトシ「…倒れるんじゃなくて…砂に埋まった?」
ヒューー、ドサッ!
ヒトシ「! 根っこの化石!」
俺はそれも手に取ろうとする。
だが、根っこの化石も砂に埋まっていく。
ササササ…
ヒトシ「あっ…!」
俺は埋まった根っこの化石を探してみるが、見つかる気配は無い。
仕方ないので俺は出口へ向かうことにする。
さっきの塔の中腹あたりで出口が近かったことを知ったので問題ない。
ヒトシ「それではまずはキンセツへ、レッツゴー〜」
…………
………
……
『同日 午後5時20分 キンセツシティ』
ヒトシ「久しぶりだな…キンセツ」
グゥ〜
キンセツに着いたかと思えは、お腹が鳴る。
そういえば昼飯食べてなかったな…
ヒトシ「まずはポケモンセンターに寄るか」
俺はポケモンたちの回復をするため、ポケモンセンターに向かう。
自動ドアが開くと、マニュアル通りのジョーイが俺の接客にあたる。
ヒトシ「ポケモンの回復と、1泊お願いします」
ジョーイ「畏まりました、今は混雑しているため、40分くらい待ってしまいますが?」
ヒトシ「結構です、飯食べてくるんで」
ジョーイ「畏まりました、部屋の鍵はこちらです♪」
俺は時間がかかることを了承すると、鍵を受け取る。
部屋の番号は444号室。
ヒトシ「うわっ、不吉…」
俺はそんなことを思うと、店を探しに行く。
ポケモンセンターの食堂でもよかったが、今日はなんか他のやつを食べたい気分になった。
そこで見つけたのが…
ヒトシ「…まさかの福○んか…」
俺はすぐに何か食べたかったので、そこに入る。
そこでB定食を頼むのであった。
…………
………
……
ナックラー「ナックラーです♪よろしくお願いします!」
ジュプトル「ジュプトルだ、よろしく」
サーナイト「僕はサーナイト、よろしく!」
マリルリ「マリルリよ、よろしくね!」
ドンメル「私はドンメル、よろしく」
エアームド「エアームドです、よろしくお願いしますね〜」
ナックラー「よろしくです!早くみなさんに着いて行けるように頑張ります!」
ジュプトル「これで9匹か…」
ナックラー「へ?9匹?」
マリルリ「今は怪我で戦線離脱中よ、ナックラーも怪我には気をつけなよ?」
サーナイト「そうだよ、頑張りすぎて怪我したら元も子もないから」
ナックラー「あ、はい、気をつけます!」
エアームド「それにしても、やっと僕にも後輩が…感激〜!!」
ドンメル「某ダンジョンゲームのノーマルポケモンか、あんたは」
マリルリ「お、メルちゃんナイスツッコミ!」
みんな「ハハハハ!」
ジュプトル「ちょっとみんなに話がある」
サーナイト「? なんですか?」
ジュプトル「それは…次回に続くという事だ」
ナックラー「次回?なんのことですか?」
ドンメル「読者とバカ作者にしかわからないことよ」
ナックラー「????」
…To be continued
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