ポケットモンスター サファイア編




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第12話 「キンセツシティは遠い…」





『10月12日 5時02分 カイナシティポケモンセンター仮宿泊施設のとある一室』



ユウキ 「…よし」

俺はいつも通り明朝に起きると旅立ちの準備をしていた。
キズぐすり…モンスターボールに110番道路の電気ポケモン対策にまひなおしと…。
キズぐすりはもとから何個か持っていたからいいが…やはりまひなおしとモンスターボールの出費が…。
ちなみに今の俺の持ち金は…具体的金額はいえないが…ほとんど底と言っておこう…。

ユウキ 「なるようになるか…」

ポケモン達はポケモンセンターの無料配布するポケモンフーズがあるからいいが人間はそうはいかないからな…。
ちなみに最近のポケモンフーズは旅用に改良されておりポロック状になっている。
まぁ、セ○ズみたいなもんだな。
ちなみに俺の食料はないっと…。
買い忘れた…。

ユウキ 「かったるいし腹減る前に行こ…」

ポケモン達のことを第一の考えることトレーナーとして間違いないだろうが自分のことも考えるべきだったな…。

ユウキ 「キンセツでバイトでも探そう…」

でも…14歳で雇ってくれるとこあるかな〜?
俺は部屋の外に出るとさっさと部屋に鍵をかけてカウンターへ向かうのだった。



………。
……。



ユウキ 「あの〜…」

女の子 「くぅ…」(眠)

ユウキ 「…かったるい」

俺がカウンターへ鍵を返しに行くとポケモンナースの女の子はぐっすり眠っていた。
普段の疲れか?

ユウキ 「やれやれ…困ったな…」

さすがに黙って鍵を置いていくわけにもいかないし…鍵を持っていくなんてもっての外…。

ユウキ 「まだ、5時だし…そっとしておくべきか?」

本音は起こすのがかったるいんだが…。
朝の5時と言ったら俺の感覚では普通に起きている時間だが普通の人は違うだろう。
実際まだ外は暗いわけだし…。
でも、ポケモンナースってこんな風に居眠りしていいのか?

女の子 「んん〜?」

ユウキ 「あ…気がついた」

女の子は俺の気配を感じたのか突然目を擦りながら顔をあげる。
カウンターの前には俺がいるので顔をあげた先には俺が見えるはずだが彼女はまだ気付いていないよう。
もしかして寝ぼけているのか?

女の子 「………」

ユウキ 「………」

女の子はじっと俺の顔を見つめる。
意識が覚醒しているのかしていないのか曖昧な眼だ。
しかし、やがて彼女は徐々に目を見開いて、そして顔を真っ赤にして。

女の子 「あれ!? あれれ!? あ、すいません!! あたし寝ぼけちゃって!?」

ユウキ 「あ…いや…」

彼女は顔を真っ赤にし少々錯乱気味になる。
あれは寝ボケじゃなくて明らかに眠っていた気がするが…。

女の子 「本当にすいません! あたしっていつもそうなんですよね…いつも居眠りしちゃって…」

彼女は暗い顔をして俯きそう言う。
いつもって…常習犯なのか…。

女の子 「えと…時間時間…」

彼女はそう言うと時計を探し始める。
居眠りした時間を計算するためか…?

女の子 「えと…5時17分…5時!?」

彼女は時計を見ると度肝を抜かれたような顔をする。

女の子 「あの…まだ5時ですよ?」

ユウキ 「そうですけどそれがなにか?」

彼女は不思議そうな顔をしてそう聞いてくる。
俺はいたって普通にそうだがと言う。

女の子 「…もしかして午後!?」

ユウキ 「いや…午前です…」

俺はそう言って薄暗い外を指す。
つーか、午後まで居眠りって眠りすぎだろ…。

女の子 「そうですよね〜…いくらなんでもそれは無いですよね〜」
女の子 「って! そうじゃなくてなんでこんな早いんですか!?」

彼女はノリ良く顔を変え、そう言う。

ユウキ 「何故と言われても…普通ですし…」

俺はそう答える…習慣なのだから仕方が無い。

女の子 「はう…早すぎです…」

彼女はそう言って急に落ち込んでしまう。
早起きは三文の得って言うぞ?

女の子 「あ! 忘れてた! それでご用件は何でしょうか?」

彼女はまた顔をコロっと変える。
何というか見てて飽きない子だ…。

ユウキ 「これ、返却します」

俺はそう言って部屋の鍵を彼女に渡す。
ホテルとかと違ってチェックアウトの手続きが要らないのは便利だな。

女の子 「はい…って、もう行っちゃうんですか!?」

いい素ボケだ…。
俺は心の中でそう思いながらコクリと頷く。

女の子 「うう…折角お弁当作ってあげようと思ったのに…」

ユウキ 「へ? 弁当?」

彼女はそれを聞くとシュンとしながらはいと頷く。
…て、なんでわざわざそんなかったるいことを?
俺は彼女にそんなことしてもらう義理は無いぞ?

ユウキ 「あの…どこかでお会いしました?」

俺は一応聞いておいた。
面識の無い人間にそうゆう行為をすると言うのがどうにも腑(ふ)に落ちなかったからである。

女の子 「えと、直接会ったことは無いです」

彼女はきっぱりそう言う。
じゃあなんで?

女の子 「でも、お姉ちゃんから聞いてましたから」

ユウキ 「お姉ちゃん?」

俺はそこであることを思い出す。
カナズミのユイさんの一家…。

ユウキ 「もしかしてユイさんのとこの?」

女の子 「はい♪ あたし『メイ』っていいます♪」

彼女はそう言うと深々とお辞儀する。
やっぱりか…すっかり忘れたが、この一族ってポケモンナースだったな…。
良く考えれば今まで会った誰よりも幼く見えるがやっぱネイさんやユイさんにそっくりだもんな…。

メイ 「ネイ姉さんがこっちに来るって言ってたからずっと楽しみにしていたんです…」
メイ 「で、お近づきのしるしにと考えていたんですけど…まさかそんな早起きだったとは…」

メイさんはしょぼくれながら本当に残念そうにそう言う。
気持ちは嬉しいがな…。

メイ 「いや! まだ時間はある!」

メイさんはいきなり顔をあげてそう言う。
今度はむしろ前向きな明るい顔だ。

メイ 「ちょっと待っててくれませんか!? すぐに用意します!」

ユウキ 「え…? …でも」

メイ 「気にしないでください! あたしの単なるお人好しですから!」

ユウキ 「あ…いや…仕事の方は…あ…」

メイさんはそう言うとさっさかポケモンセンターの奥へと消えていった。
…まぁ、良いか。


俺はそう思うと一旦ポケモンセンターの外に出た。
まだ日も殆ど昇っておらず薄暗い町は早起きなポケモン達の鳴き声がちらほら聞こえた。
人の生活の気配はまるでしない。

ユウキ 「でろ、キノココ」

俺はボールを取り出すとキノココを外に出した。

キノココ 「キノ〜…?」

キノココは外に出るとまだ眠そうな顔をしていた。

ユウキ 「ツチニンも出てこい」

そして次に俺はツチニンを出した。

ツチニン 「ニン?」

対してこっちはしっかり目を覚ましている様子。
さすがに虫ポケは朝が早いな。

ユウキ 「あと、全員出てこい」

残りはまとめて投げる。
最近気付いたのだがどうも一度に投げるには4個くらいが限界だ。
後の二個は最初もしくは最後に投げないといけないな。

ユウキ 「よーし、お前らよく聞け!」

ヌマクロー 「ヌマ?」

俺は少し大きな声で言うと皆こっちを向く。
キノココはまだ眠そうだがとりあえず起きているようだ。

ユウキ 「これから早朝練習をする!」
ユウキ 「やることは簡単だ! スパーだ!」
ユウキ 「ヌマはグラエナ、ラルトスはスバメ、キノココはツチニンと自由組み手だ!」

今回もいつも通り命令なしで自己の判断でやらせる方式だ。
皆それを聞くと各自にパートナー同士ではじめ始める。



キノココ 「キノー!」

ドカァ!

ツチニン 「ニィ…ニン!」

ザシュザシュザシュ!

キノココはツチニンに『ずつき』を使うとツチニンは『みだれひっかき』で反撃する。
両者気迫は十分だ。
特にこの二匹は最近やたらと調子がいい。
もしかしたら進化が近いのかもしれない。



ヌマクロー 「ヌママー!」

グラエナ 「ガウ!」

ヌマクローとグラエナは技を使用せずに戦っていた。
互い接近戦で類稀なる回避と攻撃を見せている。
さすがに進化していることもあって二匹とも他とは一線を超えている。
あの二匹はまだまだ強くなるだろう。
特にヌマクロー、持ち前昔からクロスレンジでのハイスピード戦に優れていただけに肉弾戦ではパワーとスピードを兼ね備えた高い戦闘力を出している。
ミドルレンジ、アウトレンジでも類稀な才能を見せているし、もしかしたらある種天才かもしれないな…。



スバメ 「スバー!」

ラルトス 「甘いですよ! はぁ!」

そして、この二匹。
スバメは後ろからラルトスに攻撃を仕掛けるがあっさり避けられて『ねんりき』を食らう。


ユウキ (…ラルトスも最近めきめき強くなっている)

特にラルトスは今までに無い戦闘方式を超能力によって可能にしている。
たとえば『テレポート』…。
瞬間移動は打撃技しかない物には触れることすら許さない。
おまけにラルトスは最近その特殊攻撃力が群を抜き始めている…。

それに対して、スバメは最近伸びが悪くなっている。
たいして技も覚えられず調子も上がらない。
スピードは速いがすこぶる打たれ弱いのも出ている。
何かスバメを変えるものがあればいいのだが…。

スバメ 「スバー!」

ヒュン!

ラルトス 「え!?」

ユウキ 「なんだ!?」

突然スバメがブレたかと思うとその姿は4匹になる。
『かげぶんしん』か!?

かげぶんしんは影分身。
ある一定以上の速さを持つポケモンなら普通に覚えられる技で、素早い動きで残像を作り敵を惑わす。
実力が上がれば上がるほど残像の数は増えると言うが。

ラルトス 「うう…!?」

さすがにこれにはラルトスも戸惑ってしまう。

スバメ 「スバー!」

ラルトス 「え!?」

ユウキ 「後ろだと!?」

突然ラルトスの正面の残像とは別に後ろからスバメがラルトスに『つばさでうつ』攻撃をする。
残像は5つか…。

スバメは攻撃が終わるとすぐに残像の中に消える。
ほっかぶっていやがったのかそれとも今覚えたのか…。

ラルトス 「このぉ! 僕だって!」

ラルトスはそう言うと突然体が光りだす。
まるで白熱光のようにまぶしいその光はまさしく進化だ。
その光はまだ完全に上がりきらない太陽よりもまぶしかった。

スバメ 「スバ!?」

キノココ 「キノ!?」

ヌマクロー 「ヌマ…」

その光に思わず皆振り返る。
スバメは驚いた顔をし、キノココは目を見開いて見入っていた。
そして、やがてその光はうっすらと消えていきそこから進化したラルトスが姿を現す。

ポケモン図鑑 『キルリア 感情ポケモン ラルトスの進化系』
ポケモン図鑑 『高さ0,8m 重さ20,2Kg タイプ エスパー』
ポケモン図鑑 『頭の角で増幅されたサイコパワーが使われるとき周りの空間が捻じ曲がり現実には無い景色が見えるという』

キルリア 「ふふ…」

ラル…キルリアはスバメのほうを見定めると突然サイコパワーをスバメに放つ。

スバメ 「ス、スバッ!?」

すると突然スバメの辺りの空間は捻じ曲がり文字通り現実には無い景色が浮かび上がる。
あの時…水晶の奴の時と同じだ…。

スバメ 「スバ!?」

キルリア 「捉えた! そこ!」

歪んだ空間はスバメの『かげぶんしん』を消し去り本物だけが空間に取り残される。
そして、そこに放たれる『ねんりき』。
スバメはいとも簡単に地面に落ちる。

ユウキ 「大丈夫かスバメ?」

スバメ 「スバ〜…」

スバメは目を回してダウンしていた。

キルリア 「やりすぎちゃった…加減はしたつもりだったんだけどな…」

空間捻じ曲げるほどの力使って加減と言うのか?
もし、それほどの力を使ってもキルリアにとっては小さな力としたらこいつの潜在能力値ってどれ位高いんだ?

とりあえず俺は目を回しているスバメをモンスターボールに戻してキルリアのほうを見る。

キルリア 「力が…力が溢れ出してます! まるで自分じゃないみたいです!」

キルリアは自分の手を見てそう言う。
さて、キルリアの姿についてだが、基本的にはラルトスに似ている。
ドレスのような足はミニスカートになり、緑の細長い足が二本新たに出ていた。
ポーズはまるでバレエ選手のようだ。
頭の帽子のような部分も髪の毛になり、パッチリ大きい目が姿を現す。
頭の二本の角は大きくなり前後から頭の左右にうつっていた。
そして、案の定その容姿は美人という言葉が似合う女の子のようだった。

ユウキ 「よく、進化したなラルトス…いや、キルリア」

キルリア 「はい! 頑張りました♪」

ラルトスはこっちを向くと手を腹の部分で合わせて笑顔でそう言う。
目がしっかり見える様になったせいでキルリアの笑顔にも徳がでたな。
しかし、声までテノールだからやっぱはたから見たら女の子に見えるよな…。
この子の場合は進化しても声変わらないのね…。
女性が声変わりしないのと一緒か…。

ユウキ 「それじゃ、今日はトレーニング終了!」
ユウキ 「これからも頑張って精進しろよ!」

グラエナ 「ガウ!」

キルリア 「はい!」

キノココ 「キノー!」

ツチニン 「ニンニン!」

ヌマクロー 「ヌマー!」

全員元気に返事をする。
さすがにキノココも目がしっかり覚めたようだ。
俺は一匹一匹モンスターボールに入れていった。


メイ 「すいません! 遅くなりました!」

俺がポケモン達をモンスターボールに戻すとメイさんがポケモンセンターから出てきた。

ユウキ 「いや、べつに問題ないですよ」

メイ 「朝ご飯も一緒に作った物ですから…よかったら一緒にどうですか?」

メイさんはそう言って朝食を誘ってくれる。
断る理由は無いし俺は素直に受けることにする。






ユウキ 「料理…上手なんですね」

メイ 「えへへ…そう言ってもらえると嬉しいです♪」

俺たちはポケモンセンターに入ると食堂に行きそこで食べていた。
朝ご飯は白ご飯に味噌汁、塩鮭、卵焼き、たくあんといたってシンプルだった。
ただ、1つ除いては…。

ユウキ 「………」

メイ 「どうしたんですか?」

ユウキ 「いや…」

そこにはあと一品、そう、それはラーメンだった…。
普通朝ご飯に出るか!?

ユウキ 「朝ご飯にラーメン食べるのは初めてです…」

メイ 「ラーメンと言うのは間違ってはいないですけどちょっと違います」
メイ 「これはチャンポンです」

ユウキ 「チャン…ポン?」

いきなり聞きなれない言葉が出てくる。
ラーメンとどう違うんだ?

ちなみに内容は普通の中華蕎麦(そば)を使った麺のようだ。
具に、ナルト、豚肉、ニンジン、キャベツ、タマネギ、シイタケと盛りだくさんだった。
確かにラーメンとは具材が違うか…。
メンマがはいっていなかったりチャーシューじゃなくて豚肉だったりするもんな。

メイ 「カイナチャンポンって知りません?」

ユウキ 「あ…そう言えば」

確かに聞いたことがある。
カイナチャンポンていったらサイユウソバと並んでホウエン名物だったな。

メイ 「ジョウトのコガネシティと言うところではそこの名物のお好み焼きやたこ焼きを朝食でも食すと聞きますし…」

ユウキ 「う…」

確かに…ね。
俺も普通に朝飯にたこ焼き食っていたけどコガネ人皆がそうという訳じゃないぞ…。
それはカイナ人でもいえるか…。

メイ 「あとでよかったらお土産用のチャンポンおすそ分けしますね?」

メイさんは笑いながらそう言う。
まぁ…いいか。


………。


メイ 「これはお弁当箱です、使い捨てタイプですから燃えるゴミに捨てても大丈夫です、そしてこっちが…」

ユウキ 「………」

俺はメイさんからちょっと小さ目の弁当箱を預かると次にお土産のチャンポンを受け取るのだが…。

ズシ…。

…重い、いや、1個1個は軽いんだが…量が多いから…。

俺はそれをバックに詰めるが、量が多くて中々詰まらない、強引に押し込んで何とか…そんな量だ。
修学旅行じゃないんだぞ…。
仕方なく弁当は持ち歩く始末だ。
つーか、半分はパソコンに預けよ…。



俺はそんなこんなで結局9時にカイナを出るのだった。
向かうはキンセツシティ!
ちなみに距離は徒歩で3日…。
かったるいが気合で歩こ〜。





………。





ユウキ 「ふう…」

午後11時頃、俺はある分岐点に来る。
103番道路に行くかそのままキンセツに向かうか…。
103番道路のほうはコトキ方面との間に大きな川があるから普通には渡れない。
まぁ、そんな時のためにそこには橋渡しがあるのだが…。
さて、俺が行くのは当然キンセツシティ。
まさか、103番道路には行かない。
103番道路には行かないのだが…。

ユウキ 「なんじゃありゃ…」

ちょうど分岐店の辺りには1つ変な屋敷が立っていた。
ていうか変の塊。
屋敷は全体継ぎ接ぎ(つぎはぎ)だらけだし、何やら改造したあともある…。

近づいて看板を見てみると…。


『ここより →へ3ぽ ↑へ2ほ ゆけば そこは すてきな 「からくりやしき」!』


ユウキ 「…あやしい…」

明らかにそれはそこに行けというサインだろう…。
観光名所か何かかもしれないが怪しすぎないか…?

しかし、俺も俺でその中に吸い込まれるように行ってしまうのだった。

ユウキ (本当に看板どうりの歩数でいけやがんの…)


ユウキ 「…かったる」

中に入るとそこはいたって普通の民家だった。
…しかし、誰かの視線を感じる…。

ユウキ 「………」

俺はこういう時異常なほどの感性が出る。
この気配は多分…つーか間違いなく。

ユウキ (かったる〜、んなばればれな場所に隠れんでも…)

俺は部屋に上がると湯飲みの置いてある机の側にたった。
このままどうするべきか…?

? 「む、むむ…!」

机の下から変な声がする。
声の質からするとオヤジだな…。

? 「なぜ我輩が机の下に隠れているとわかった…? …できる!」

何故わかったといっても気配を感じてしまうんだから仕方ないだろう。
謎の声はそう言うと机から出てくる。
やはりオヤジだな…。

? 「我輩こそ!」
? 「ホウエン地方最大の謎の人物人呼んで…からくり大王!」
からくり大王 「わはははは! はじめまして!」
からくり大王 「あんた我輩のからくり屋敷に挑戦しに来たってわけだろう!」
からくり大王 「よしっ! 挑戦を認めよう!」
からくり大王 「そこの掛け軸から入って挑戦するがいい!」
からくり大王 「我輩は奥の部屋で待っているぞ!」

ユウキ 「て…あ…」

からくり大王と名乗るオヤジはそう言うといきなりからくりで姿を消した。
挑戦ってなんだよ…もしかして強制?

ユウキ 「掛け軸の裏に穴が…」

俺は掛け軸を調べるとその裏にはぽっかり穴が空いていた。

ユウキ 「かったるい…」
ユウキ 「よし! 今日はやめとこう!」

とりあえず俺はそこでメイさんに貰った弁当を食べるとそのゴミはこの家のゴミ箱に捨てるのだった。
そして俺は外に出て再びキンセツへむかった…。





………………。


そして、次の日…午後2時ごろのことだった…。


ユウキ 「! あの娘は!」

俺は今日も110番道路を歩いていると正面にある見知った娘が見えた。
そう、その娘はここに来てはじめて知り合った女の子…。
名前は…

ハルカ 「あれ! ユウキ君!?」




ポケットモンスター第12話 「キンセツシティは遠い…」 完






今回のレポート


移動


カイナシティ→110番道路(からくり屋敷)


10月13日(ポケモンリーグ開催まであと139日)


現在パーティ


ヌマクロー

グラエナ

キルリア

スバメ

キノココ

ツチニン


見つけたポケモン 20匹

キルリア



おまけ



その12 「我輩はからくり大王である!」




12:00


からくり大王の隠し部屋


からくり大王 「…ふふ、まだてこずっておるようだな」


一方その頃ユウキは…。


ユウキ 「メイさんって料理上手だな…」

弁当を食べていた。



…………………。



13:00


からくり大王 「遅いな…待ちくたびれるぞ…」


一方その頃ユウキは…。


ユウキ 「ラクライ!? いけ! グラエナ!」

グラエナ 「ガウ!」



………………。



14:00


からくり大王 「ググググググ…」(眠)


一方その頃ユウキは…。


ユウキ 「大丈夫かキルリア…?」

キルリア 「だ、い、じ、よ、う、ぶ、で、す、で、も、ま、ひ、な、お、し…」

キルリアは麻痺していた。



………………。



15:00


からくり大王 「はぁ…そんなに難しいつくりだったかな…?」


一方その頃ユウキは…。


短パン小僧 「ラクライ! スパーク!」

ユウキ 「ツチニン! かわしてひっかく攻撃!」

ラクライ 「ラーイ!!」

ツチニン 「ニンニン!!」



………………。



16:00


からくり大王 「はやくきて〜…もう腹減った〜…」


一方その頃ユウキは…。


ユウキ 「硬い…」
ユウキ 「やっぱ茹でないと食えないな…」

メイさんから貰ったチャンポンを食べていた。



…………………。



17:00


からくり大王 「…………」


一方その頃ユウキは…。


ユウキ 「ふう…歩きつかれたな…一休みするか」





……………………。
…………………。
………………。
……………。
…………。
………。
……。
…。




そして次の日…。




からくり大王 「ダレカタスケテ…」


一方その頃ユウキは…。


ユウキ 「ハルカちゃん!」

ハルカ 「あれ! ユウキ君!?」



おまけその12 「我輩はからくり大王である!」 完


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