ポケットモンスター サファイア編




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第38話 『好きだから』





『12月4日 午後6時33分 ポケモンセンター ロビー』


ザァァァァァァァァァァァァ!

ユウキ 「……」

俺はロビーの待合室で大きなショーガラスの向こうから外を眺めていた。
今日はこっちでぼ〜っとしている。
ポケモンたちは外に出しっぱなしだ。
部屋に入ってもいいって言ったし中でおとなしくしているだろう。

マヤ 「コーヒー飲むかしら?」

ユウキ 「…別にいいです」

ポケモンナースのマヤさんがコーヒーの入ったカップを持ってきた。
俺は振り返ることなくそう言った。

マヤ 「そう…」

マヤさんはそのまま戻ってしまう。
少し悪いことをしたかもしれない。
しかし、平常ままならぬ今の俺にはああいう当たり方しかできなかった。

ユウキ 「ナギさん…」

俺は朝のことを思い出す。







ナギ 「…抱きしめて…ください」

ユウキ 「ナギさん…」

冗談か本気かはわからない。
周りには誰もいない。
まぁ、ポケモンの目ならあるが。

ユウキ 「ナギ…さん」

ナギ 「あ…う…」






俺は…抱きしめてしまった。
あの時、もし拒絶していたらどうなっていたんだろうか?
俺は今更どうにもならない過去のことを考えていた。

ユウキ (俺は…受け入れた)

ナギさんの想いを受け止めた。
もう、後には引けないな…。
俺にどうしてナギさんから離れられよう…。
俺はナギさんが好きだし、ナギさんも俺が好きだ。

ユウキ (でも、なんだろう…この感じ)

なんだか、心の中に納得のいかない何かがあった。
ポケモントレーナーとしてはここで道を放棄するのは愚者だろう。
だが、人としてナギさんと側にいるのは聖者だと思っている。

ユウキ (結局は…エゴだろう)

だが、どこかでそれを否定している。

先生 「あれほど言ったのに、辛いだけだぜ?」

ユウキ 「…先生」

突然現れたのは先生だった。

先生 「暗い顔をしやがって、ナギもそうだ」
先生 「聞いたぜ、踏み出しちまったようだな」

ユウキ 「…すいません」

先生 「俺に謝られても困る」
先生 「本当に好きならそれで良い、だがポケモンリーグはどうする?」

ユウキ 「諦めます」

先生 「顔が納得していないぜ? これまで色んな思い出があるだろう、それらをかなぐり捨てるのか?」

…そうか、俺は過去を捨てるのに疑問を抱いていたんだ。
テッセンさんやアスナさん、ツツジさんにトウキさん、そしてパパ…センリにママ。
俺に託した多くの人…それを裏切るのが怖いんだ。
でも、もう遅いんじゃないか?

先生 「あ〜あ、今日の天気はお前らの心だよ」

ユウキ 「……」

外は依然大雨だ。
晴れたり曇ったり雨が降ったりころころ変わるな…。

先生 「おい! ちょっとこっちこい!」

ユウキ 「せ、先生!?」

先生は俺の腕を掴むと強引に二階に引っ張った。

ユウキ 「ちょ、どこに連れていく気ですか!?」

先生 「ここだよ!」

先生はそう言ってある部屋で立ち止まる。

ユウキ 「ナギさんの…部屋」

ガチャ。

先生は部屋を空ける。

ナギ 「せ、先生?」

ナギさんいきなりで驚いた顔をしてベットに腰掛けていた。

先生 「しばらくいてろ!」

ユウキ 「うおっと!?」

ナギ 「キャ! ユウキさん!?」

バタン!

俺は強引にナギさんの部屋に入れられた。
そのまま先生は扉を閉めて出て行った。

ユウキ 「…えーと、その〜」

言葉が思い浮かばない。
何か言わないといけないのに…。

ナギ 「あ、その…」

ナギさんも困っている!
ここはこちらから何か話題を出さないと!

ユウキ 「あの…あ」
ナギ 「あの…あ」

同時に喋る。
また、止まる。
そして、お決まりのパターン。

ユウキ 「ナギさんの方から…」
ナギ 「ユウキさんの方から…」

ああ、なんてお決まりなんだろう…。
通常の俺なら一手先くらい読んで言葉選んだろうに…。

ユウキ 「その、調子はどう?」

ナギ 「えと、問題ないです…」

ユウキ 「そう…」

ナギ 「はい…」


………。


ユウキ (まずい…話が続かない)

しかし、馬鹿みたいに前に進めば良いというものでもない。
ここは受けて、上手く話題を昇華させよう。

ナギ 「あの、ユウキさんの方は?」

ユウキ 「え? ああ、俺のほうも問題ないよ」

ナギ 「そうですか」

ユウキ 「まぁ、元から丈夫だからね」

ユウキ 「……」

ナギ 「……」

だめだぁ…。
これが見事な撃沈…。
どないせえっちゅうねん。
アカネ…俺たちは自然すぎた。
お前との経験まるで役に立たん…。

ナギ 「…あの、どうしたんですか?」

ユウキ 「え? なにが?」

ナギ 「なにか、落ち込んでいるように見えましたから…」

ユウキ 「ああ、そんなこと無いよ、ただどうやったらナギさんを笑わせられるかって考えていただけだから」

ナギ 「え?」

ユウキ 「て、はは、なに言っているんだろうな…」

ナギ 「…ふふ」

ユウキ 「な、何、突然…?」

ナギ 「いえ、何だかあれこれ考えるのが馬鹿馬鹿しく思えました」
ナギ 「なんとなく、気まずい感じがしていたんですけど…」

ユウキ 「……」

結果オーライ?
うん、いいんだろう、うん。
このまま畳み掛けろ!
…といってもベットに押し倒すわけではないが。

ナギ 「私、ユウキさんのことが本当に好きです」
ナギ 「だからこそ、ずっと悩んでいたんだよね…」

ユウキ 「ナギさん…?」

ナギ 「私は本当にユウキさんの側にいても良いのかなとか…」

ユウキ 「…そんなの気にすることなんて無いだろう」

俺はそう思っている。
そうでなくてはナギさんの側にいると決断した意味がない。

ナギ 「…ユウキさんは、私の事好きですよね?」

ユウキ 「当たり前だろ」

ナギ 「ふふっ、聞くまでもないよね」

ユウキ 「……」

なにか、ナギさんの様子がおかしい。
どうしたんだろうか?

ナギ 「私、ユウキさんとジム戦をやりたい…」
ナギ 「なんでか、わからないけど凄くやりたい…」
ナギ 「…でも、いつできるかなんてわからないんだよね…」

ユウキ 「……」

俺はどうだろう。
最初こそしたかった。
今もそう思っているだろうか?

ナギ 「私、見ていたい…ユウキさんが戦う姿…」
ナギ 「でも、どこかが否定して、どこかで肯定している…」

ユウキ 「……」

それは多分俺もそうだろう。
ナギさんと戦いたいと思う心と戦いたくないという心がある。
俺はどうすれば良いのだろうか?

ナギ 「…私は…やっぱり…ゴホッ」

ユウキ 「! ナギさん?」

ナギさんは突然咳き込む。
俺は慌ててナギさんに近づく。

ナギ 「大丈夫です…おさまりました」

ユウキ 「横になった方が良いんじゃないか?」

ナギ 「…そうですね、そうします」

ユウキ 「俺は、もう行くよ…」

ナギ 「…待ってください」

俺は立ち上がって部屋を出ようとするとナギさんに止められる。

ナギ 「手を握っていてくれませんか、眠るまでいいんです…」

ユウキ 「…俺でよければ」

俺はそう言うとベットの側の椅子に腰掛けてナギさんの手を優しく握った。

ナギ 「ありがとう…ございます…」

ナギさんはゆっくりと目を閉じた。
やがてすぐにナギさんは寝息を漏らして眠りに着いた。
俺は暫くそんなナギさんの寝顔を見て部屋にいた。
やがて、俺にも眠気が来たことがわかる。
俺は、その場で静かに眠りに着いた。




…………。
………。
……。




チルット (本当に、それでいいでしょうか?)

オイラは考えた。
ナギさんのこと、マスターのこと、そして自分のこと。
オイラは思い出した。
それは数時間前。



ザァァァァァ!

コータス 「今日も雨ですね〜…」

ラグラージ 「部屋の中でじっとしているのも悲しいな…」

チルット 「…」

外は本当に大雨。
オイラはナギさんの所に行こうか行くまいか悩んでいた。
マスターとナギさんの仲は既に完成している。
下手したらこの同人小説が官能小説に早変りするであろう勢いである。
最も、マスターにそんな勇気は無いでしょうが。

チルット (ナギさんが誘ったら知らないっすけど…)

さて、これ以上はちょっとやばくなりそうなので考えないことにする。
健康な一般少年は決して想像しないように。

チルット 「オイラ、ちょっと出かけるっす」

ボスコドラ 「またぁ!?」

コータス 「たしかに、ここ毎日ですね…」

チルット 「まぁまぁ、気にしないで欲しいっす」

オイラはそう言って窓から外に飛び立つ。
まぁ、すぐ近くっすからあまり濡れることもないっすかね。

チルット 「と、いうわけで」

オイラはすぐにナギさんの部屋の窓に降りたつ。

コンコン。

ナギ 「あ、ちょっとまってね」

ナギさんはいつものように気付くと急いで窓を開ける。
オイラはいつもどおりお邪魔させてもらった。

チルット 「ども、雨の日までお邪魔して悪いっすね」

ナギ 「ふふ、いいのよ」

ナギさんは変わらず優しい微笑で迎えてくれる。
ああ、こんなトレーナーのポケモンになれたら幸せっすよね〜。
あ、ちなみに別にマスターの元が嫌ってことじゃないっすよ。
もちろん、マスターが最高っす。
お世辞じゃないっすよ、あんな突っ込み甲斐のあるトレーナーはざらにはいないっす。

ナギ 「あらあら、羽根が濡れちゃっているわ」

チルット 「大丈夫っすよ、あんまり濡れていないっすから」

ナギ 「あら、本当、でもチルット種は水を吸収しやすい羽根をしているからね」

ナギさんはそう言うとタオルを取り出してオイラの羽根を拭き始める。

チルット (うぅ〜気持ち良いっす〜♪)

ナギさん、良いブリーダーになれるっすよ。
もっとも、鳥ポケ専門かもしれないっすが。

チルット 「おっと、気持ちよくなっている場合じゃないっす!」

ナギ 「だめよ、まだ拭き終わってないわ」

チルット 「いや、拭きながら聞いて欲しいっす」

ナギ 「なぁに?」

チルット 「ユウキさんとはもうやったすか?」

ナギ 「!!!!!???」

グキィ!!

チルット 「痛っ!!!」

突然、翼に激しい痛みが…。
こ、これは大激怒もんっす…。

ナギ 「な、な、な、いきなり何をいうのよ!?」

チルット 「いや、てっきりもうキス位はしたかと…」

ナギ 「し、してないよ!!」

あら? オイラの読みならキスまではいっているとおもったすがね?
どうやら、思った以上に奥手のようっすね。
臆病ともとれるっすが。

チルット 「いや、そうだったすか…じゃあ、どこまでいったんすか?」

ナギ 「キュウ〜…えと」

突然、ナギさんはオイラの耳に口を近づけてゴニョゴニョと呟くように言った。

チルット 「…はぁ? 最近のはそうなんすか?」

ナギ 「キュウ〜…」

オイラはナギさんの告白に思わず素っ頓狂な声を出してしまう。
う〜む、普通そこで止まるかな?
どういう根性してるんすかナギさんは…。
マスターもマスターっす、何を遠慮するっすか。
て、これ以上の妄想はまずいっす。
てか、今日のオイラこんなのばっかっす!

チルット 「で、どうして一人でいるんすか?」

ナギ 「キュウ〜…なんだかチィ君、くっつけたがっているね…」

チルット 「やや? そうっすか?」

そいつは気がつかなかったっす。
確かにオイラちょっと急ぎすぎているっすかね?

ナギ 「私、今悩んでいるんだから…」

チルット 「やや? 悩みとな?」

ナギ 「うん…」

チルット 「もしよろしかったらオイラに聞かせてくれないっすか?」

ナギ 「私って残酷なだけだよね…」

チルット 「…いきなりっすね」

本当にいきなりだ。
どうも、この娘は普通の少女とはノリがちがう。

ナギ 「私にはユウキさんと一緒に居たいと思う気持ちとそうでない気持ちがあるの…」
ナギ 「ずっと、側に居たいって思っているくせに突き放したいって言う気持ちがあるの…」

チルット 「…それって真意っすか?」

ナギ 「わからない…」

オイラにはどうも後者の気持ちに違和感を感じる。
それは、突き放したいという気持ちではないのでは?

チルット 「もしかして、ジム戦をしたいんじゃないっすか?」

ナギ 「え? どうして?」

チルット 「…オイラ、ナギさんがユウキさんと戦いたいんだと思うっす」
チルット 「でも、そうしたらユウキさんは自分の側を離れることになる…」
チルット 「もちろん、心は変わらずとも体が…」
チルット 「それが不安で隠しているんじゃないっすか? 本能的に…」

ナギさんは少なくともジムリーダーとしての自覚を持っていた。
もしかしたら、ただ単純にポケモンバトルが好きなだけかもしれない。

ナギ 「……」

チルット 「…それもありっすかね」
チルット 「ナギさん、ジム戦…やってみますか?」

ナギ 「私が…でも…」

チルット 「まぁ、考えることっす」

ナギ 「……」

チルット (冗談なしでここらが架橋っすね)
チルット (破滅か…堕落か…それとも小さな光か)

今、ナギさんの心は揺れている。
堕落することは仮初の幸せ。
破滅することは究極の不幸…。
そして、一筋の小さな光…。

ナギ 「私…戦いたい、ユウキさんと!」
ナギ 「あの戦いの決着をつけたい」

チルット 「だったら、そうするっす」

ナギ 「でも、ユウキさんが…」

チルット 「はぁ、大丈夫っすよ、きっとやる時はやるっすよ、あの人は」

ナギ 「…まるでずっと知っているみたいだね、チィ君」

チルット 「あんな男、一目見ればそれでわかるっすよ」

全くのデタラメっすけど。
嘘をつかないといけないなら嘘をつくっす。
それが優しい嘘なら、ついても良いと思うっす。

チルット 「ナギさん、怖いのはわかるっすけどユウキさんを押してやるっす」
チルット 「そうしないと、きっと二人とも不幸になるっす」

ナギ 「うん…」

チルット 「…じゃあ、今日はもう行くっす」

ナギ 「…ありがとうね」

チルット 「ん」



…………。



チルット (でも、結局本当にやれるかどうかは彼女次第)

彼女は戦いたがっている。
それこそ、体のことなんか気にしないで。
でも、本当に戦いたいならきっと、神様は一度くらい思いっきり戦わせてあげるっすよね…。
ねぇ、エグドラル様…。




ポケットモンスター第38話 『好きだから』 完






今回のレポート


移動


ヒワマキシティ


12月4日(ポケモンリーグ開催まであと87日)


現在パーティ


ラグラージ

サーナイト

ボスゴドラ

コータス

チルット

リリーラ


見つけたポケモン 47匹




おまけ



その38「ぶっ殺したいと心の中でそう思った時、その時既に行動は終わっているんだ!!」




サーナイト 「ピンポンパンポーン」
サーナイト 「あ、テステス、マイクテースト、マイクテースト」
サーナイト 「あ〜、コホン」
サーナイト 「本日はご来場いただき誠にありがとうございます」
サーナイト 「本日も僕たちの劇を存分に楽しんでいってください」



それはそれはある、不思議な異世界での物語である。
そこには一人の聡明で美しい姫様がいました。
その姫様はある日悪い悪の王に連れ去られたのです。
そして、姫様を救うため立ち上がったのは熱き血潮を持った勇者達であった。

チルット 「そう、この物語は人類存亡を賭けた熱き勇者達の物語である!!」

ラグラージ 「ちょっとまてぇい!! それは勇者王だろうが!!」

チルット 「ちょっと、ナレーションに突っ込みいれるの勘弁っす」

え〜、失礼しました。
そして、この世紀末救世主ことラグラージはそんな勇者の一人なのです。
彼は前科41犯、最終懲役は700年、電気椅子も絞首台も無用の悪魔の化身なのです!!

ラグラージ 「どんな勇者だぁーーーー!!!!!?」

いちいちツッコミを入れてくる辺り芸人の気質もある勇者はいきなりですが魔王城まで到達するのでした。

ラグラージ 「いきなりすぎるぞ…」



…………。(舞台移動中)



コータス 「あはは〜、よく来ましたね」
コータス 「勇者ガ○ガ○ガーよ」

ラグラージ 「ちがう、断じて違う」

冷静なツッコミをいれる勇者。
そして、迎え撃つは魔王の右腕○ンス・ギー○ン。

コータス 「それ、私じゃない…」

ラグラージ 「○ズRかよ…ZZじゃねぇか」

失礼、魔王の右腕コータス。
彼女の放つ火炎放射は寮機には不評であるため別名スケルトンとも呼ばれています。

ラグラージ (Rシリーズ?)

コータス (ちょっと説明が違います…)

さぁ、そしてこの二人の戦いは今まさに始まろうとしていた。
二人の戦いの結末は神のみぞ知る!!

ラグラージ 「北斗風かよ…」

コータス 「えと、適当にやれってことですよね?」
コータス 「では、いっきまーす!」

コータスはその体に似合わずいきなり飛び跳ねるのだった。
それをラグラージはまさに直撃するのだった。

ラグラージ (ちくしょー!!)

ズドン!!

そして、馬乗りになったコータスはこういうのだった…。
『タップしたまえ』、と。

コータス 「え、えと、タップしたまえ」

そして、ラグラージは馬鹿は…。
ラグラージ 「おもしれぇジョークだ」

チルット 「ああっ! 先に言われたっす! ガッデムっす!! サノバビッチ!」

ラグラージ (ざまぁみやがれ)

ちくしょうむかつくなぁ…。
このタゴ作がぁ…。
そんな、コータスは容赦なくラグラージを殴りつける。

ドカァ! バキィ!

コータス 「痛い…」

ラグラージ 「コータスに殴れるわけ無いだろうが」

チルット (このドクサレがぁ…)

しかし、亀の体をもつコータスにはラグラージを殴ることなど出来ない。
ラグラージは逆にコータスの頭を殴りまくりコータスはそのままダウンするのだった。

コータス 「バタンキュウ〜」

ラグラージ 「古いな…」

そして、彼は悪い王のいる王の間を目指すのだった。



…………。(準備中)



テラスにやってきた勇者。
そこには魔王の腹心の姿があった。

ボスゴドラ 「フォッフォッフォッフォ!」

ラグラージ (○ルタン風?)

チルット 「やるじゃない…」

そう、それはボスコドラだった。
彼は…。

バキィ!!

ボスゴドラ 「か・の・じょ!!」

し、失礼…ゴフッ。
か、彼女はジ○ダイの騎士であったが、悪の王の力により暗黒面に堕ちてしまったのだった!
彼女の力は強力無比! しかし負けるな勇者!
○ォースの力を信じるのじゃ!!

ラグラージ 「いくぞ、○ー○ベーダー」

ボスゴドラ 「真面目にボケるな、マジでむかつく」

まずはボスコドラの攻撃!
ボスゴドラは卑怯にも火炎放射攻撃だ!!

ボスゴドラ 「むしろ常套手段でしょうが!!」

ラグラージ 「おうさ! 戦場でロマンスとはな!!」

ゴォォォォォ!

しかし、勇者は平然とする。
それもそのはず、彼はフ○ーハを使っていたのだ!
これにより火炎攻撃や吹雪攻撃はダメージ減だ!

ラグラージ 「単に効果今ひとつなだけだがな」

そして、勇者はそのままボスコドラにひっさつの一撃!

ラグラージ 「ねりちゃぎ!」

ドカァ!

ボスゴドラ 「今日はこの辺でかんべんしといたらぁ〜…」

ドサァ。

ラグラージ (あ○り風?)

もちろんネタは月○の○士風だ。
そして、魔王の腹心さえも倒した勇者はいよいよ、魔王と対面するのだった!



…………。(準備中)



リリーラ 「……」

ラグラージ 「……」(汗)

リリーラ 「……」

ラグラージ 「……」(汗)

さ〜、俄然盛り上がってきた物語!
ついに勇者と魔王の対面だぁ!!

ラグラージ (よりによって魔王役はリリーラか)

リリーラ 「世界の半分をくれてやろう」

ラグラージ 「うわっ、古っ! て、そうじゃなくてその…悪いけど一発殴らせて!」

勇者はとても無茶を言う男でした。

リリーラ 「うん、いいよ」

魔王はもっと無茶でした。

ラグラージ 「んじゃ、遠慮無く!」

リリーラ 「ただし、真っ二つだぞ?」

ラグラージ 「……」(ぴく)

おーと、リリーラ巧みな心理戦だ!
一体何を真っ二つにするのか?
ラグラージは動けない。

リリーラ 「一歩でも動いたらチルットの命は無いぞ」

さー、魔王は卑怯にもチルットを人質にしたー!
て、え? オイラ?

ラグラージ 「あいつに人質の価値はねぇぜ!!」

チルット (ええーっ!? 友情の欠片もねぇーっ!!?)

リリーラ 「ばか…」

ラグラージ 「え…?」

おーと、突然ラグラージの体が止まったぞ!?
どうやら、リリーラの策にはまったらしいぞ!?
さすがリリーラ! ざまぁみやがれこのクソ勇者!!

サーナイト 「ゆ、勇者様…」(赤面)

おーと、ここで囚われの姫参上!
男やんっていう突っ込みはなしですぞー!?

リリーラ 「ふふふ、姫よ、勇者の死ぬ所よく見ておくと良い」

おーっと、リリーラすっかり役にはまっている!
こいつってこんなやつだったのかー!?
しかし、サーナイトもただでは転ばないぞ!?

サーナイト 「勇者様! 今助けます!」

サーナイトは突然動き出した!
そして、リリーラに怒りの鉄拳をかますのだー!!

サーナイト 「○ーLINK、ナッコォ!!」

ドバキャア!!

おーっと、一撃粉砕。
なんと魔王を一撃で倒してしまったぞ?
姫様は強かった!
でも、番組的には台無しだ!

ラグラージ 「姫…」

サーナイト 「勇者様…」

さー、いよいよ、クライマックス。
ついに勇者は姫を取り戻すのだった。
しかーし。

『挑戦者、あらわる!!』

ラグラージ 「はぁ?」

サーナイト 「え?」

チルット 「さぁ、○狼伝説風(special)に登場するのオイラ、チルットだ!」

サーナイト 「おーっと! なんとここで黒幕登場!」
サーナイト 「ここから実況はサーナイトだ!!」

チルット 「ふふふ、俺はこの機会をずっと待っていた」

ラグラージ 「……」

チルット 「今の貴様は数々の戦いで疲れているはず!」
チルット 「今のラグラージなら勝てる!」

さー!
どっかのセコイ提督みたいなことを言っているチルット。
しかし、ラグラージの顔はまるで般若だ!!

チルット 「あれ? やつは死にぞこないの…はずだ」

ラグラージ 「ぶっ殺したいと心の中でそう思った時、その時既に行動は終わっているんだ!!」
ラグラージ 「アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ!!!」

チルット 「はぷらぱら! かぷた! たぷは!」

ラグラージ 「アリーデヴェルチ!!」

チルット 「ピギョエ!!」

チルットはいきなり再起不能(リタイア)だー!
こうして、勇者の孤独な戦いはひとまず終わるのだった。
しかし、戦いは続く!!

ラグラージ 「ノリノリだな…おい」



おまけその38 「ぶっ殺したいと心の中でそう思った時、その時既に行動は終わっているんだ!!」 完



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