ポケットモンスター サファイア編




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第47話 『可能性の捜索』





ユウキ 「…超必殺技?」

いきなり出てきた言葉は格ゲーにでも出てきてそうな言葉だった。

サーナイト 「いえ、必殺技です…」

ユウキ 「どっちでもいい…ようするに必ず殺すから必殺技だろ?」

サーナイト 「えと…そうなんでしょうね」

ユウキ 「まぁ、何があったかはわかった」
ユウキ 「で、ラグラージは『じしん』を覚えると同時に戦闘復帰可能」
ユウキ 「加えてオリジナル技を習得、でそのホエルコを仲間に加えた、と?」

サーナイト 「ずばり、そうですね」

ホエルコ 「ホ、ホエー!」

ユウキ 「…まぁ、いいだろう」
ユウキ 「とりあえず採用」

ホエルコ 「ホ、ホエー!」

なんつーか、たよりないホエルコだな。
まぁ、気長にいればいいだろう。

ユウキ 「でさ、ラグラージの新技ってなんて名前なの?」

俺の聞いた話だと相手に直接触れることで単体により威力の高い『じしん』を放つ技だそうだが。
なんてコールすればいいのか?

サーナイト 「ラグラージさん?」

ラグラージ 「ラグ〜…」

ラグラージは悩んでいるのか言葉が出てこないようだった。
ポケモンでも頬杖をつくんだな…。

ユウキ 「そうだな、じゃあ『震貫』ってのはどうだ?」

ラグラージ 「ラグ?」

サーナイト 「震貫ですか…?」

ユウキ 「貫く震動で震貫、どうだ?」

ラグラージ 「ラグ、ラージ!」

どうやら問題ないようだ。
ラグラージの新技、『震貫』追加っと。

ユウキ 「さーて、それじゃ今日はポケモンセンターで休むか」

ラグラージ 「ラージ!」

ホエルコ 「ホエー!」

既に時刻は夕方。
1月2日にはジム戦か…何とかなるんだろうか?
そう言えば、何時にジム戦するんだろうか…?

ラン 「あ、お兄ちゃん!」

ユウキ 「ん?」

突然、呼ばれる声あり。
俺にmy Brother(or Sister)はいないはずだが?

フウ 「どうしたのお兄ちゃん?」

ユウキ 「フウとランか」

いや、半分わかっていたんだけどね。
まぁ、都合がいいからいいか。

ユウキ 「なぁ、明日ジム戦するわけだけど何時にそっちにいけばいい?」

ラン 「何時でも大丈夫!」
フウ 「年中無休の24時間営業!」

ユウキ 「…コンビニじゃねぇんだぞ…」

ちなみに突っ込まなかったが、この姉弟年中無休と言っているが今日は思いっきり正月休みで休んでた。
いきなり休んでんじゃないっての!
とはいえ、そのお陰で一日の猶予が与えられてわけなんだが…。

ユウキ (活路は見出せず…か)

とはいえ未だに決定打になる事項はない。
このホエルコとはまだ出遭って日も浅い(まだ1時間とちょっと)なのでジム戦を任せがたい。
グラエナがいればな…と、思うだけ無駄か。

ユウキ 「じゃ、明日は10時頃でいいか?」

ラン 「いいよ、あでも」
フウ 「できれは11時にお願い」

ユウキ 「ん? なにか問題があるのか?」

ラン 「ここのジムは全国的に見ても異質のジムだからちょっと手間がかかるの」
フウ 「だから、ちょっと用意に時間がかかって」

ユウキ 「ふ〜ん、まぁいいさ」
ユウキ 「じゃあ11時にはジムに向かうから」

ラン 「あ、それだったらさ、今日は私たちの家に泊まりにきてよ!」

ユウキ 「はぁ? なんでまた?」

今日の味方は明日の敵の状態でなんでまた?
敵情視察か?

フウ 「そうすれば、明日用意が済んだらすぐにでもジム戦始められるよ?」

ユウキ 「…一理ある」

別にそこまで効率化を望んではいないのだが、時間短縮できるのは確かだ。
どうするか…。

ユウキ 「まぁいいか…んじゃそっちに泊まらせてもらうわ」

フウ&ラン 「決まりだね!」

同じタイミング…やはり恐るべし。
この戦い…壮絶な一戦になりそうな予感だ。

ラン 「ところで…」

ユウキ 「ん? なに?」

フウ 「どうして、ホエルコをボールに戻していないの?」

ユウキ 「……」
ユウキ 「…」
ユウキ 「ゲットするの忘れてた…」

すっかり忘れていた…そういやまだゲットしていなかった…。

ユウキ 「と、いうわけで」

俺はホエルコにモンスターボールを当てる。
んで…。

ユウキ 「ホエルコ、ゲット」

俺はホエルコをゲットするとホエルコの入ったボールは自動転送システムによって預かりボックスに送られる。
う〜む、これがいわゆるU.M.N.?

と、いうわけで俺はフウとランについて行くのだった。



…………。



ユウキ 「ジムですか…」

フウ 「遠慮せずはいって!」

フウが扉の施錠をはずすとランと一緒に足早に中に入った。
俺もその後を追うのだった。
ここまで露骨なジムに住んでいるのもあれだな…。



中に入るとまずは通路で、道が二手に分かれていた。
あの姉弟は左側に行ったらしく俺はその後を追う。

|| ||
|| 謎の空間 ||
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||______||
|      |
===||===
  入り口

上面図を見ればわかると思うが、真ん中にでかい空洞があることになる。
恐らくジムフィールドだろう。
ただ、他のジムと比べてもやたらにでかい気がする。

そして、俺はフウたちに導かれて、ひとつの部屋に入るのだった。


フウ 「ここがお兄ちゃんの部屋!」
ラン 「ゆっくりくつろいでね♪」

ユウキ 「ん、ありがと」

俺はそう言って用意された客室に入る。
中は結構広く、真っ白な壁が特徴的でなにか近未来的な感じの部屋だった。
天井には丸いガラスの扉があって、空が見える。
やはり天井が高い。
どうもこの建物は異様に天井が高いのだ。
この部屋でも天井まで6メートルはある。

ユウキ (ここは研究所を再利用したのかもしれないな…)

何となくそう思う。
他のジムとは全く異質なここはどちらかというと研究所のような施設だった。
とすると、ジム戦のもなにか研究の遺産を利用したものになるのだろうか?

ちなみに外側にはショーウィンドのようになっており、大きく広がる夕焼け空の海が見渡せた。
最高ですか?

ユウキ 「とびだせビックリ大作戦!っと」

俺はそう言ってボールからポケモンたちは一斉に出す。
この部屋なら全員出しても問題ない。
しかし我ながらネタが古いな〜。

ラグラージ 「ラ〜ジィ〜?」

サーナイト 「?」

チルタリス 「タリ〜っす」

ボスゴドラ 「ボスゴ…て、あら?」

ユレイドル 「……」

コータス 「コー」

いきなり全員(ユレイドル除くは)カルチャーショックを受けたような顔をする。
最高ですか?

ボスゴドラ 「ここどこ?」

ユウキ 「平たく言えば宿泊先」

チルタリス 「こりゃまた随分と変わった建物でやんすね」

コータス 「コ〜♪」

ユウキ 「俺は少し寝るからお前らは自由にしてろ」

俺にも少し考えることがある。
ジム戦のことやアクア団のこと、これからのこと、様々なことを考えないといけない…。





フウ 「明日ジム戦だね…ラン」

ラン 「そうだね、勝てるかな…?」

フウ 「わからない…でも何故か負ける気がしない…」

ラン 「どうして…こんなの初めてだよ…あの人の心がわからないなんて…何を考えているのかわからないなんて…」

フウ 「大丈夫…明日になればきっとわかるよ…」

僕たちは物心ついた時から相手の考えていることがわかった。
最初は姉弟の間でわかるだけだった。
でも、いつしか他人の考えさえもわかってしまっていた。
でも…お兄ちゃんの心だけは読めない…。
どうしてなんだろう…?
お兄ちゃんがまるで別の世界の人のようだ…。

ラン 「お兄ちゃん…何を考えているんだろう…わからないよ」

それが酷く不安だった…。
いままで人が考えていることがわかっただけにわからないことが怖い…。
どうして…こんなにも不安になるんだろう…。



『1月2日 午前6時00分 ポケモンセンター』


お姉さん 「いらっしゃいませ、ようこそポケモンセンタートクサネ支店へ!」

ユウキ 「ポケモン達の回復をお願いします」
ユウキ 「特にこのサーナイトを」

俺はそう言って六個のモンスターボールをポケモンナースに渡す。
お姉さんはポケモンの状態を知るためある装置に乗せると当然ながらあることに気付いた。

お姉さん 「あら? このサーナイトおかしな怪我をしているわね…」
お姉さん 「右腕が火傷、凍傷、麻痺しているわ…一体何をしたの?」

ユウキ 「いや、まぁ…そのいろいろと」

俺はそこは適当にはぐらかす。
実は30分前まではちょっと外で特訓をしていたのだ。
今回ばっかりは分が悪すぎる。
というわけで、サーナイトのある秘密特訓をしたわけだが…。



………。



『30分前、トクサネシティ海岸』


サーナイト 「僕だけ特別メニュー?」

ユウキ 「そうだ」

俺は砂浜の海岸でポケモンたちを出していつもどおり早朝トレーニングを行っていた。
とりあえず今回は自由組手。
今回に限って特に誰と誰が戦うといったことも抜きにしている。
本命はサーナイトだからな…。

サーナイト 「で、僕はどうすればいいんですか?」

ユウキ 「簡単に言うとだな、新必殺技を編み出す必要がある」

サーナイト 「新必殺技って…」

ユウキ 「ラグラージの震貫みたいな…な?」

サーナイト 「でも、そんないきなり言われても僕には…」

ユウキ 「とりあえず構想は既に錬ってあるんだよな」

俺の中では新必殺技の構想は思いついている。
ただ、できるかどうか…。

ユウキ 「いいか、サーナイトお前は通常のポケモンには決してできないことが出来る…思いつくか?」

サーナイト 「えと…わかりません」

ユウキ 「…同時に二つの技を使えることだ」

俺は以前アクア団基地でサーナイトが行ったあれを忘れてはいない。
こいつは『ほのおのパンチ』と『かみなりパンチ』を同時に使用したんだ。
これは新たなるステップへの鍵となる。

ユウキ 「サーナイト、とりあえず雷と炎を同時に扱ってみろ」

サーナイト 「はい…」

とりあえずそう命令するとサーナイトは左手に雷、右手に炎を宿す。

ユウキ (ステップとしてこのふたつ同時に扱うという事は問題なく出来ている)

だが、俺の構想では『3つ同時』に扱うんだがな…。
果たしてそんなことが可能だろうか?
少なくとも歴史上2つ同時ということでさえできたという事実は存在しない。
このサーナイトは異例すぎる。

ユウキ 「じゃ、次は炎、雷、氷だ」

サーナイト 「え? 3つ…?」

ユウキ 「それが出来れば俺の構想は完成する」

サーナイト 「…やってみます」

この場合力は片手に集められることになる。
片方がひとつ、片方がふたつでは力のバランスが崩れるからな。

サーナイト 「……」

力がゆっくりとサーナイトの右腕に集まる。
炎の赤、氷の青、雷の黄色が混ざり白色光を作り出す。

バチィン!

サーナイト 「!?」

ユウキ 「まずい! サーナイト!」

バチチィ!!

若干雷の力が強かったらしく、サーナイトの腕が感電してしまう。

ユウキ 「大丈夫か!? サーナイト!」

サーナイト 「は、はい…なんとか」

なんとかサーナイトは怪我をせずに済んだようだった。
どうにも、サーナイトは雷の力がやや強く、氷の力をやや苦手にしているな…。

ユウキ 「もう一度だ、ゆっくり呼吸と同じように当たり前のように調節するんだ」

サーナイト 「はい…」

これで、わかったことといえばサーナイトが3つ同時に技を使用できると言うことか。
いや、違うな…これはひとつの技だ、ただ雷、炎、氷の三種の理力を引き出しているに過ぎない。
何とか調節できれば…いいんだが。

ゴォウ!!

サーナイト 「うわっち! あつつ!」

キィン!

サーナイト 「て、わわっ!?」

ユウキ 「て…おい!!」

サーナイトは気がついたら火傷したり凍ったり、また感電したりテンヤワンヤだった。



………。



ユウキ 「…大丈夫か?」

サーナイト 「なんとか」

あれから10分少し休憩するとサーナイトもなんとか復活した。

ユウキ 「なぁ、無理に片手で力を集めないで両手で集めたらどうだ?」

サーナイト 「う〜ん、両手ですか…」

サーナイトは言われたとおり両手で力を集める。
左手と右手を前に突き出した、両手の掌の中にそれぞれの力を集める。
これはこれで左と右の力を間違えたら暴発するな。
しかしながらこれならさっきの力の半分で済むから安定しやすい。

サーナイト 「はぁっ!」

サーナイトは最後に力を圧縮するように手と手を組む。
成功か!

サーナイト 「マスタァ〜…」

ユウキ 「ん? どうした?」

サーナイトは困ったような顔をしていた。

サーナイト 「この形でどうやって攻撃をすればいいんですか?」

ユウキ 「あ…」

言われてみればそうだ…。
どうやって攻撃するハンマーブロー?
いやいや、それじゃ隙がでかすぎる。
まずいぞ…どうすればいい?

ユウキ 「その状態から片手に力を移せないか?」

サーナイト 「…やってみます」

サーナイトはそう言って力を右手に移しだす。
しかし、いきなりそんなことをすれば…。

サーナイト 「あっ!」

ユウキ 「!?」

カッ! チュドーン!!

見事に誘爆…俺や他のポケモンまで巻き込まれる羽目に…。



…………。
………。
……。



と、いうわけで俺も若干ダメージを受けながらポケモンセンターでポケモンたちを回復するのだった。

ユウキ (しかし…あの技どうすればいいか?)

片手だとまだ扱えない。
両手だと扱えるが動きが制限される上、命中精度も安定しない。
唯一の救いはこの技はあくまで物理的な技ではないと言うことか。
当たれば爆発を起こしてダメージを与えられる。
的確に当てれば自分に被害はないはずだ。

ユウキ (サーナイトのあの技が今回のジム戦の鍵になると思うんだがな…)

あの技なら大抵の相手に効くだろう。
というわけで、ダブルバトルならまずはサーナイトが出場は決定。
問題はもう一匹。
具体的な使用ポケモン数は知らないが、最低でも2体以上ということになる。
となると、必然的に相方が必要だ。
ラグラージが順等ではあるが、エスパータイプに強いのはゴースト、虫、悪だ。
今のパーティにはそれら全てがない。
だったら100パーセントの力を引き出せるようになったラグラージが一番いいだろう。
幸いサーナイトとの相性もいいからな。

ユウキ (場合によっては交換も考えるべきだろうか?)

俺はふとそう思った。
この際誰かと交換するのも手じゃないだろうか?

ユウキ 「たとえばホエルコとか?」

臆病な性格が災いしているが何気に『じしん』を覚えている。
十分交換に応じてもらえるだけの価値はあるだろう。
俺と共に歩むことを決意してくれたホエルコをいきなり交換に出すのは気が引けるがそれも手だろう。
相手のトレーナーが(ブリーダーやコーディネーターでもいいが)任せてもいいようなトレーナーなら問題はないだろう。
俺は俺で結構欠陥トレーナーだと自分でも自覚しているしな。
第一、俺とつきあうとポケモンたちも苦労する。
今まで散々問題ごとに遭遇してきたからな。
ホエルコの性格では俺の旅には着いていけない可能性もある。

ユウキ 「交換ボックスを利用してみるか?」

等と考えてみるが所詮は付け焼刃の勘が否めない。
ダブルバトルは信頼が第一。
それをいきなり交換して戦うなんて持っての他だ。
結局…だめじゃん。

ユウキ 「かったる〜…もう明日のことは明日考えよ…」

なんだかとたんにやる気をなくす俺。
結局今日はポケモンを回復して返してもらうとジムに向かうのだった。
結局なにも進展してないし…。



…………。
………。
……。



ユウキ 「ふぅ…帰ってこれたか」

どこから? という突っ込みはなしにする。
恐らく『公開』はこの話より後になるだろうがとりあえず本編では謎とする。
あと何時間でジム戦?

『10時30分』

ユウキ 「後30分か」

時間全然ねぇ…。
このままジム戦直行かよ…。

ユウキ 「かったる…なんとかなるか」

そういや、今頃アクア団はどうしているんだろうか?




…………。




『その頃アクア団は?』


シャドウ 「……」

アオギリ 「……」

アクア団員A 「うぐぐ…」

イズミ 「いやーん! せまーい!」

シャドウ 「……」

俺たちはかいえん一号の中にいた。
中はギシギシに詰まっており、非常に不快感がある。
使ったことがないからわからないが満員電車とはこんな感じなのだろうか?

シャドウ (く…我慢だ…今は耐えるしかない)

だんだん足が痺れてきた。
というか、感覚がなくなりつつある。
なぜ、かいえん一号にこんなに乗っているんだ?
しかも、改訂洞窟の場所がわからないため、捜索をつづけている所だし…。
ユウキは今頃…何をしている?




ポケットモンスター第47話 『可能性の捜索』 完






今回のレポート


移動


トクサネシティ


1月2日(ポケモンリーグ開催まであと58日)


現在パーティ


ラグラージ

サーナイト

ボスゴドラ

コータス

チルタリス

ユレイドル


見つけたポケモン 50匹




おまけ



その47 「育て屋さんよ…永遠に」




ヌケニン 「……」

グラエナ 「……」

キノガッサ 「ラウンド2…ファイト!」

ヌケニン 「オラオラオラオラオラ!」

グラエナ 「無駄無駄無駄無駄無駄!」

さて、いきなりなんだと思われた方もいるでしょう。(そうとしか思えないが…)
今日のポケモンたちはJOJOです。
ヌケニンが使うのは○太郎(白銀の星)。
グラエナは○IO(世界)
作品出る前で紹介されていた時○ィオ・○ランドーと記名されていたのが懐かしい話である。

グラエナ 「『世界』!」ドォーン!

グラエナ 「一秒経過!」

グラエナは…。グラエナ 「三秒経過!」
時を止めたまま何故か姿を消した…。 グラエナ 「四秒経過!」

しかし、ヌケニンは考えるのをやめた。

「グラエナが何を策していようと…グラエナの静止した時の中で2秒間だけ動くことのできるヌケニンをどんな方法で攻撃してこようと…」
「もらった2秒という時間だけ白銀の星をブチかますだけだ」 グラエナ 「五秒経過!」

ヌケニン 『俺が思うたしかなことはグラエナ!』
ヌケニン 『てめーのつらを次見た瞬間俺は多分…プッツンするだろうということだけだぜ!』

グラエナ 「六秒経過!」

ヌケニン 「きや…がれ…グラエナ…」

グラエナ 「七秒経過!」

グォォォォ!!

ヌケニン 「!!」
ヌケニン 「うぐぐ…」プッツーン

グラエナ 「タンクローリーだ!」
ヌケニン 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」

グラエナ 「もうおそい! 脱出不可能よっ! 無駄無駄無駄無駄ー!」
グラエナ 「八秒経過! ウリイイイイイイイヤアアアアッーぶっつぶれろよォォッ!!」

ヌケニン 「オラァ!!」

ドカァァァン!!

グラエナ 「九秒経過…!」
グラエナ 「やった…10秒経過!」
グラエナ 「フフフ、そして時を静止させることも10秒を越えた!」
グラエナ 「な、なんだ…動きがに、にぶいぞ?」

グラエナ 「違う…動けん…全く動けん!」

ヌケニン 「11秒経過だぜ、動けるのはそこまでのようだなグラエナ!」

グラエナ (な、なにぃぃぃ!?)

ヌケニン 「俺が時を止めた」
ヌケニン 「9秒の時点でな…そして脱出できた…やれやれだぜ」
ヌケニン 「どんな気分だ? 動けねぇのに背後に立たれる気分はよ?」

グラエナ 「ヌ、ヌケニン…!」

ヌケニン 「どんな気分だ? グラエナ?」

ヌケニン 「動けねぇのに背後から近づかれる気分ってのはたとえると…水の中に1分しか潜れない男が…」
ヌケニン 「限界1分目にやっと水面で呼吸しようとした瞬間…!」
ヌケニン 「グイィ! …とさらに足をつかまれて水中に引きずり込まれる気分ってのはどうかな?」

グラエナ 「……」

ヌケニン 「しかし、てめーの場合全然可哀相とはおもわん!」

ドカァ!!

グラエナ 「うぐぅ!」

オオスバメ 「カット! カーット!!」

ヌケニン 「ぬ!? これからがいいところなのに!」

グラエナ 「で、どうした?」

オオスバメ 「このままだとオマケが長くなりすぎる可能性があります!」

キノガッサ 「とくわけで、ここで強制終了させていただきまーす!」

ヌケニン 「なんですとー!!?」

オオスバメ 「では、強制終了!」

ヌケニン 「おのれ○イクロソフト!!? たとえ100万回生まれ変わろうともこの恨み晴らすかぁぁぁなぁぁぁ!!!」




おまけその47 「育て屋さんよ…永遠に」 完



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