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ポケットモンスター 水の街外伝
序章第9話 『アンとレイの旅芸人』
ワイワイガヤガヤ!
ここはアクアレイク南西区港町。
ここには多くの船が発着し、様々な国から、土地からポケモン達がやってきていた。
ポッポー!
そして、また船は出る。
貨客船、漁船、タンカーなど様々な船が。
そして、この日ひとつの大きな船がこのアクアレイクに到着した。
そして、その船には今回の主人公である二人の姉妹がいた。
妹 「ねぇ、お姉ちゃん着いたよ、ねぇ」
姉 「んん〜…もうちょっと寝かせて〜…」
貨客船『アイス・ジルアンク号』、全長238.6メートル。
重量300トン、マストの数14つ、蒸気機関装備。
船員は320名、述べ800人の客を乗せる巨大貨客船だ。
その船の地下2階の一室に、タマザラシ種とトドクラー種の女が二人いた。
トドクラー種の女は藍色のロープを着て、下にはぶかぶかのズボンを履いていた。
名は『レイ』、今回の主人公の一人、妹のレイだ。
そして、まだ眠そうにしているタマザラシの女。
名はアンという。
やや、厚着であるが可愛いピンクの洋服を着ていた。
顔は二人ともそっくりで青い髪の毛がアンは短く、レイは胸の辺りまで伸ばしていた。
アンの身長は140センチほど、レイの身長は170以上と、なんとも身長差のある姉妹だった。
この二人がどんな人物か…それは、これからの御話でわかるでしょう…。
レイ 「ねぇ、お姉ちゃん、早く外に出ようよ〜…着いたよ?」
アン 「んん〜…まだ、船が出るわけでもないでしょ〜?」
レイ 「でも、皆出て行ったよ〜?」
アン 「客は客、私たちは私たち! 私は寝る!」
アンはそう言って、レイを跳ね除ける。
レイはほとほと困ったような顔をしていた。
レイ 「もぅ…お姉ちゃんッたら〜…」
レイはとても大人しく優しい娘だった。
その性格ゆえこのズボラな姉を起こすことができないでいた。
グゥゥゥゥ…。
レイ 「?」
突然、お腹のなる音、レイのものではなかった。
そう、それは…。
アン 「お腹減った!」
アンだった…。
アンはもう12時間もご飯を食べていなかった。
当然腹も減っている。
さすが、眠気より食欲を優先したようだった。
アン 「ご飯よ、レイ!」
レイ 「もう、ないよ〜?」
そう言ってレイはバッグを見せる。
アン 「それなら、買出しに行くわよ! 来なさいレイ!」
レイ 「う、うん〜!」
アンはそう言って、さっさかと足早に客室を出た。
レイはその姉をトテトテと荷物を持ちながら追う。
アン 「ん〜…! ここがアクアレイクね!」
レイ 「そうだよ、今や世界に名を馳せる多角型貿易都市、『アクアレイク』」
レイ 「敷地面積は…」
アン 「んなのどうでもいいの! さぁ、なんか食べに行くわよ!?」
アンはレイの説明を強引に打ち切り船を下りる。
レイ 「あ、ま、待ってよお姉ちゃ〜ん!」
レイも慌てて、その後を追う。
今回の主人公はアンとレイの姉妹。
この二人組みの旅芸人のこのアクアレイクでの物語だった…。
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