Menu
BackNext




ク:「やっと逃げきれたようだな・・・。」

カ:「何とか・・・。」

さっきの戦闘から逃げてきた。

2人は砂漠にいる。

何も無い無限の砂の大地の上を歩き回っていた。

ト:「疲れたー・・・。」

カ:「これを・・・。」

カナが内ポケットからカプセルを取り出した。

ト:「ミカエルカプセルじゃないよね?」

カ:「違いますよ。安定剤です。」

ト:「それを飲むとどうなるの?」

カ:「体力がこの砂漠を歩く分、体力を安定させます。」

ト:「いいよ。周りが真っ暗だと元気が出るし。」

カ:「そうですか。」

そう言うと、内ポケットに戻した。

ト:「そういえば、この近くに町はあるの?」

カ:「ないですねー・・・。」

ト:「どうしよー・・・。干乾びて死んじゃうよ〜・・・。」

カ:「一つだけありますけど・・・、頭が痛くなりますよ?」

ト:「とりあえず町があったらどこでもいいよ〜・・・。」

2人は5時間ぐらい寒さと戦いながら歩いた。

ト:「死にそうー・・・。」

カ:「町がありましたよ。」

ト:「何これ〜・・・?」

町といっても、研究所みたいな所だ。

カ:「ついてきてください。」

ト:「うあ〜〜・・・。」

何故トランが悲鳴を上げているかというと内部は研究員でいっぱいで、

皆はトランには到底わかりそうにない研究材料の事ばかり話している。

いわゆる、トランは意味がわからないため勉強熱に犯されている。

カ:「だから言いましたのに・・・。」

?:「トランちゃーん!!」

聞き覚えのある声が聞こえた。

ウンディーネだ。

カ:「あなたは?」

ウ:「私の名前はウンディーネ。トランちゃんの友達だよ。」

カ:「あなたがウンディーネですか。噂はトランさんから聞いています。」

ウ:「あなたは?」

カ:「私の名前はカナ。隣町の研究員です。」

ウ:「私は海底の国の医者だよ。」

ト:「助けて〜・・・。頭がパンクしそう〜・・・。」

ウ:「トランちゃんにはちょっときつすぎる場所かな〜?」

カ:「とりあえず休憩室に連れて行きましょう。」

ト:「あ・はははは・・・。お花畑〜・・・。花やしきだ〜・・・。」

トランは、あまりにも難しいことばかりに頭が洗脳されて壊れた。

ウ:「病気は治せるけど〜・・・。これは、治せそうにないね・・・。」

カ:「しばらくそっとしておきましょう。それよりも、あなたの助手になりたいのですがよろしいでしょうか?」

ウ:「別に構わないけど〜・・・。いいの?」

カ:「あなたの助手になれて光栄です。」

ク:「あ・頭が・・・。」

カ:「そういえば、あなたの名前は?」

ク:「お・俺の名前が出てこない・・・!!」

どうやら、クロウは戦闘の事に長けていて、学力などは全然ダメなようだ。

ク:「ううう・・・。」

ウ:「はい。ちょっと失礼。」(ゴンッ!!)

ク:「・・・・・・っ!!」

ウンディーネが突然クロウの頭にげんこつを当てた。

ク:「な!何をする!?」

ウ:「黙りなさい。」

顔は笑いながら怒っている。

ウンディーネの怖い一面が出てきた。

ク:「・・・・・!!」

クロウが初めて怯えた。

ウ:「この子の中にいる人は名前はクロウ。私達七神隊の一人で、彼は闇の神なの。」

カ:「あのー・・・。クロウさんあなたに怯えてるみたいなんですが?」

ウ:「大丈夫。そのうち喋れるようになるから。」

カ:「そ・そうですか。」

ウ:「じゃ、ついてきて。」

カ:「はい。」

ウンディーネについていくと本だらけの部屋に来た。

カ:「すべて医学の本ですね。」

ウ:「うん。私は医学専門だから。」

カ:「私は、細菌学と科学専門です。」

ウ:「じゃ、ワクチンとか作れるの?」

カ:「問題ないです。」

ウ:「じゃ、どんな病気も治せるワクチンとか作れるね。」

カ:「そうですね。」

ウンディーネが本を一つ取って、通路を通り研究室についた。

カ:「かなり整備が整ってますね。成果の記録は?」

ウ:「私、機械類とか苦手だからすべて頭で覚えてるの。」

カ:「暗記力が高いのですね。」

ウ:「まあね。」

カ:「では、研究を始めましょう。」

ウ:「いちよう、ワクチンベースは採取できたけど・・・。ここから先が詰まっちゃって・・・。」

カ:「なるほど・・・。」

カナは顕微鏡を覗き込みワクチンベースを見た。

ワクチンベースは黄色の丸い玉状だ。

カ:「これは調合が難しいFベースですね。」

ワクチンベースは調合が簡単なほど高ランクのSランクを与えられているが、効果はあまりなく、難しければ難しいほど高い効力を得られる。
カ:「よくこのような珍しいFベースを見つけましたね。」

ウ:「SベースにIベースの抽出したIベースを調合したら化学変化が起こって出来たの。」

カ:「なかなか珍しい化学変化ですね。」

ウ:「そうかな〜?普通に採取できたよ。」

カ:「そうですか・・・。」

誰にもわかりそうにないほど難しい話だ。

一方、クロウは・・・。

ク:「は・ははははは・・・。水の下に闇が〜・・・。」

完全に壊れていた。

もはや、復帰は不可能だろう。




Menu
BackNext




inserted by FC2 system