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深紅:「ウンディーネーっ!?大丈夫かーっ!?」

叫んでみたが返事さえ返ってこない。

ウンディーネ:「キャーーーッ!!」

深紅:「う!ウンディーネっ!?」

ウンディーネがものすごいスピードで階段を駆け上がってきた。

ウンディーネ:「来ないでーーーっ!!(涙)」

ドンッ!!

男:「うぎゃーーっ!!!」

男はウンディーネに押されて、階段から落ちた。

深紅:「あ〜あ・・・。(汗)」

深紅:「大丈夫だろうか・・・?」

ウンディーネ:「た、多分ね・・・。(多汗)」

深紅:「とにかく、大丈夫か?」

ウンディーネ:「うん。大丈夫。」

ウンディーネ:「早く燈さんを助けようよ!!」

深紅:「そうだな!!」



深紅:「ちっ・・・!!」

深紅:「(あいつ、別の鍵を渡したな・・・!!)」

深紅:「こうなったらっ・・・!!」

バキィッ!!

右腕で扉を殴った。

当たり前だが、扉が壊れた。

深紅:「扉を殴っても痛くないな。」

ウンディーネ:「(その手は・・・!!)」

深紅:「ん?どうかしたか?」

ウンディーネ:「う、ううん。何でも・・・。」

深紅:「そうか。じゃ行くぞ!!」

ウンディーネ:「う、うん!!」



タッタッタッ・・・!!

タライの間

深紅:「てめぇ!!俺の妹に何をした!?」

ガシッ!!

俺は怒りのあまりか、タライの顔を右腕でつかんで持ち上げた。

燈:「(いや、何もされてないから。)」

タライ:「な!何だお前!?」

深紅:「お前こそ何だ!!勝手に俺の妹を連れ去っただろ!!」

タライ:「お、お前の妹だったのか・・・!!」

タライ:「なら丁度いい・・・。じ、実はな・・・、こっちの事情でどうしてもその女が必要なんだよ。」

深紅:「何故だ!?」

タライ:「ひょほ!!それを言ったら殺される!!」

深紅:「言わなければ・・・。」

深紅:「切り殺す・・・。」

タライ:「ひょほ!!じ、実はある場所に連れて行くと「保障された場所」に入る事が出来るんだ!!」

深紅:「保障された場所って何だ!?」

タライ:「い!言えない!!」

燈:「言わないと・・・。」

燈:「蹴り潰すよ・・・。」

タライ:「そ!そこは今ある発電所の何億倍にも代わる、エネルギーがある場所だ!!」

深紅:「まさか、燈を犠牲にするつもりか・・・?」

タライ:「そ!それは・・・。」

ウンディーネ:「言わないと・・・。」

ウンディーネ:「溺れさせるよ。」

深紅:「(笑顔で言われたら結構怖いな〜・・・。)(苦笑)」

タライ:「そのねぇちゃんはもちろん犠牲になっちまうよ!!」

深紅:「この野郎・・・!!」

ドサッ!!

タライ:「ひょほ!?」

深紅:「てめぇな!!一番大切にしてる人を殺された悲しさがお前にわかるか!?」

深紅:「俺さえまだ体験した事がねぇんだぞ!!」

深紅:「せっかく守り抜いてきた妹を殺されてたまるかよ!!」

タライ:「お、お前ら、意外と度胸があるな・・・。」

タライ:「もう一ついいことを教えてやるよ・・・。」

タライ:「Dポイントを爆破するらしいぜ!!」

ウンディーネ:「そんな!!Dポイントを爆破するとその上にあるプレートが落ちてきて多数の死者が出るのよ!?」

タライ:「んなもん知ったこっちゃねぇ!!」

深紅:「早く戻って阻止するぞ!!」

タライ:「ちょ!ちょっと待った!!」

深紅:「何だ!?」

タライ:「もし、お前達が危機的立場に置かれたらどうする!?」

深紅:「どうするって何とか突き進むしかないだろ!?」

タライ:「じゃ、そのまま突き進みな!!」

タライがそばにあった紐を引っぱった。

ガコン!!

深紅:「床が!?」



同時刻

アラウンド本社

最上階 会長室

?:「それで・・・。例の作戦は実行中かね?モノス。」

会長らしき人物が、将軍姿の60代くらいの男に聞いた。

モノス:「はっ!実行中です!!」

?:「それでいい。」

?:「Dポイントの庶民どもがクーデター組織の起こしたと勘違いし、我々が救助を行い、そして演説を行えば完全に私達の奴隷となる。」

モノス:「ははは!!!」



下水道

タッ!!

俺たちは上から落ちてきた。

俺は受身を取って何とか怪我せずに済んだ。

燈はウンディーネにかばってもらったから何とか助かった。

ウンディーネ:「燈さん。大丈夫?」

燈:「な、何とか・・・。」

燈:「かなり高いところから落とされたね。」

ウンディーネ:「何とかDポイントに戻らないと!!」

グォォォォォォォォ!!

深紅:「まずいな・・・。」

見たことも無い緑色の怪物が現れた。

ドォンッ!!

怪物が飛び上がって地響きを起こした。

ゴゴゴ・・・

深紅:「何だ!?この音は!?」

ゴゴゴゴゴゴ!!

燈:「津波だ!!」

ウンディーネ:「レイ・シールド!!」

氷の壁が出来た。

ウンディーネ:「くくっ・・・!!」

深紅:「(今のウンディーネの体では耐え切れない!!)」

深紅:「(どうすれば・・・!?)」

燈:「ちょっと!その水晶貸して!!」

深紅:「待て!!お前にはこいつを使うのは早い!!」

燈:「貸して!!」

深紅:「わ、わかったよ・・・。」

燈に透明な神玉を渡した。

燈:「オッケ〜。これアタシにピッタリ!!」

神玉が燈の右手の中に入った。

すると燈の右腕には、黒い狐を象徴とした籠手が装備されていた。

燈:「邪悪な神はされ!!」

燈:「明天弓(メイテンキュウ)!!」

深紅:「その弓矢は!?」

燈:「ちょっと支えてて!!アタシだけじゃ耐えられないかもっ・・・!!」

だんだん大きくなって怪物より大きくなっている。

深紅:「う!撃つんだ!!」

ピキュンッ!!

光った弓矢が恐ろしい速さで飛んだ。

燈:「うあっ!!」

ヒュンッ!!

ドスッ!!

ウゴォァァァァァァァァ!!

光の弓矢が怪物を巻き込んで飛んでいった。

燈:「う、う〜ん・・・。」

深紅:「バカ・・・。早くどけ・・・!!こっちはどのくらい痛かったか・・・!!」

燈:「ご、ゴメ〜ン!!」

深紅:「くっ・・・。思いっきり腹に当たったな〜・・・。」

ウンディーネ:「くっ・・・!!」

深紅:「どうしたんだ!?ウンディーネ!?」

ウンディーネ:「久しぶりに大技を使っちゃったら・・・、免疫力が無くなったみ・た・・・い・・・・。」

ドサッ!!

燈:「え・え〜と・・・!ウンディーネさんっ!!」

燈:「す!すごい熱!!」

深紅:「くそっ!!Dポイントが爆破されるっていうのに出口がどこかわからないぞ!?」

燈:「フォクシーに任せたら何とかなるかも。」

深紅:「フォクシーって狐のか?」

燈:「さ、フォクシー。」

フォクシー:「(ク〜ン・・・。)」

タタッ・・・。

深紅:「ウンディーネは俺が連れて行くから、燈は先に行ってくれ。」



数分後

ダダダダダダダ!!!

深紅:「今のは銃声か!?」

燈:「何かやばそうだよ!?」

深紅:「燈・・・。ウンディーネを見ていてくれ・・・。」

深紅:「俺が止めてみせる!!」

タッタッタッタッタッ!!



Dポイント タワー

ダダダダダダダダ!!!

深紅:「上か!!」

ガチャンッ!!

深紅:「(上には確か爆破装置があったんだったな。)」

カンッカンッカンッ・・・!!

兵士:「そこの者!!立ち入り禁止だぞ!!」

ガンッ!!

兵士:「うがぁっ!!」

深紅:「邪魔だ・・・!!」

一等兵士:「待て!!お前は今、兵士を殴ったな!?正しい者を殴った者は処罰・・・!!」

深紅:「正しい者が本当に正しいっていう証拠はあるのか・・・!?」

一等兵士:「何だと!?」

深紅:「テメェらの正義は悪い者を殺すがために罪も無い者を巻き込むか・・・!?」

ドゴッ!!

深紅:「実際正しい事はあまり無いんだよ!!」

タッタッタッ・・・!!



ジュノ:「深紅か・・・。」

深紅:「ジュノ!?大丈夫か!?」

ジュノ:「問題無い・・・。むしろ・・・。」

ジュノ:「片腹痛い・・・。」

ジュノが満足していないのは、血だらけのマントを見てわかる。

深紅:「(吐き気がする光景だな・・・。)」

そこら辺に大勢の兵士が血だらけになって死んでいる。

深紅:「起爆装置はまだ動いてないのか?」

ジュノ:「まだ動いていない・・・。だが・・・。」

バババババ・・・

深紅:「ヘリ!?」

ジュノ:「動かされるのも時間の問題だ・・・。」

深紅:「誰か来るぞ!!」

タッ!!

?:「まったく・・・、ダリィ仕事よこしやがってよ・・・。」

?:「相当頭に来るぜ・・・!!」

黒い学生服っぽい服を着た男が言った。

深紅:「タークスか・・・!!」

?:「テメェらが例の反逆者か・・・?」

ジュノ:「違う・・・。俺たちは、「裁判官」だ。」

?:「裁判官がこんなに人を殺すってか?」

?:「笑えるぜ!!」

ジュノ:「俺では相手にならないな・・・。」

ジュノ:「深紅・・・。お前がやれ・・・。」

深紅:「何で俺が・・・!」

?:「そらよっ!!」

キンッ!!

深紅:「ちっ!!」

?:「ただの剣と思うなよっ!!」

ガチャッ!!

深紅:「(剣の中に銃が!?)」

ダダダダダダ!!

深紅:「うあっ!!」

ドスッ!!

?:「ちっ!?」



タッ!!

?:「へへ・・・。なかなかやるじゃねぇか・・・!!」

深紅:「俺は今までお前みたいなヤツを相手にしてきたぜ・・・!!」

顔を少々かすっただけだが、侮れないヤツだ。

バババババババ・・・!!

?:「おっと・・・!」

ダダダダダ!!

バキィッ!!

深紅:「な!何をした!?」

?:「直接入力すんのはやめて、壊す事にした。」

ジュノ:「自爆装置が入っているぞ!!」

?:「そろそろ時間だぜ。」

ドーーーーンッ!!!

ゴゴゴゴゴゴ・・・!!

?:「生きていたらまた戦おうか!!」

バババババ・・・!!

深紅:「何とかして逃げるぞ!!」

階段で降りようとしたが間に合わないだろう。

バーーンッ!!

深紅:「うわっ!!」

ジュノ:「動き回るな!!」

深紅:「わ、わかった・・・!!」

深紅:「ん・・・!?」

深紅:「あのワイヤーで向こうまで飛べそうだ!!」

ジュノ:「先に行け。俺は大丈夫だ。」

深紅:「いいのか・・・?」

ジュノ:「ああ・・・。」

深紅:「じゃ、あとでな!!」

ゴォォォォォォッ・・・!!

俺はワイヤーにぶら下がりながらゲートを抜けた。

ドゴォーーーーンッ!!!!

ゲートを抜けた寸前に大きな爆発が起きた。

深紅:「うわーーーっ!!」

ワイヤーの遠心力がかかり、俺は投げ出された。

ドサッ!!



この後俺は気を失ってみたいだ。

だが、一つ思い出したことがある・・・。

俺は昔、敵対している会社の調査隊の兵士だったことだ。



燈:「ねぇ!アニキ!!」

深紅:「うう・・・。」

深紅:「あ・・・燈か・・・。」

燈:「大丈夫?」

深紅:「な・・・何とかな・・・。」

少しふらふらしながらも、何とか立てるようになった。

深紅:「・・・・・・。」

しばらく回りを見回した。

滑り台などいろいろあることから、公園だったようだ。

すべてが破壊されて、火まで上がっている。

Dポイントにつづくゲートは瓦礫で埋まってしまい、入れそうになかった。

燈:「ヒドイね・・・。」

燈が泣きそうな顔で言った。

深紅:「ああ・・・。」

深紅:「そういえば、ウンディーネは・・・?」

燈はウンディーネを背負っていた。

燈:「熱は下がったけど、まだ完全に治ってないみたい・・・。」

深紅:「そうか・・・。」

燈:「ねぇ・・・。」

深紅:「ん・・・?」

燈:「その後ろにいる人は確か、アタシに襲い掛かって来た人のような〜・・・。」

ジュノ:「襲い掛かったわけじゃない・・・。」

深紅:「どうやってここまで来たか知らないが、無事で何よりだな・・・。」

ジュノ:「・・・・・・。」

燈:「ねぇ・・・。」

ジュノ:「?」

燈:「アタシ・・・。アイツらに仕返しをしてやりたいんだけど!!」

深紅:「俺もだ。アイツと白黒付けてやる!!」

ジュノ:「覚悟を決めたようだな・・・。」

ジュノ:「ただし、どうやってはるか上にある町に向かう・・・?」

ジュノ:「移動手段は登るしかないぞ・・・。」

深紅:「やってみれば何とかなる。」

ジュノ:「そう簡単にはいかないぞ。」



とにかくこの辺りにいても何も始まらない。

ウォール街

燈:「アタシ。あっちを調べてくるね。」

ジュノ:「俺も別行動をとらせてもらおうか・・・。」

深紅:「タライに聞き出してみればわかるかもしれないな・・・。」



タライの館

深紅:「誰もいないようだな・・・。」

おしおき部屋以外は鍵がかかっていて開きそうにない。

深紅:「ん?」

誰かが壁に貼り付けられている。

ウンディーネを追っかけていた(?)男だ。

深紅:「おい!どうやって上に行けばいいんだ!?」

男:「わ!悪い!!コイツを外してくれ!!」

ガチャッ!!

深紅:「さぁ。どうやっていくんだ?」

男:「この館を出て、左に行くと細い通路があって、そっから何とかなるはずだぜ。」

深紅:「一体何があったんだ?」

男:「よくわかんねぇんだが、上のヤツらの幹部が降りてきてよ、タライがいないと知ったら、俺を縛り付けてどこか行ったんだ。」

深紅:「そうか・・・、もういい・・・。消えろ・・・。」

男はそそくさと逃げてしまった。



路地裏

深紅:「こ・これは!?」

燈:「嘘っ!?」

ジュノ:「・・・・・・。」

ビル7階分の高さの壁には、その何倍の長さのワイヤーがあった。

まさか、これを登れと!?

深紅:「だが、アイツらを壊滅に追いやるための手段だ。何とかなる!!」

燈:「そうだね。」

ジュノ:「能書きはいい・・・。早く登るぞ・・・。」



登っても登ってもワイヤーばかりだ。

途中、切れそうになっている部分もあったが何とかなった。

そして、ついに・・・。



アラウンド社

深紅:「準備はいいな・・・?」

燈:「うん!!」

ジュノ:「・・・・・。」

深紅:「いくぞ!!」

タッタッタッタッタッ・・・



ジュノ:「分かれ道だな・・・。」

玄関のすぐ横に通路があった。

ジュノ:「非常階段のようだな・・・。」

深紅:「そのまま攻めるか、敵の目を避けて通るか・・・。」

燈:「どうするの?」

深紅:「う〜ん・・・。」

深紅:「裏口からこっそり行こうか。」

燈:「何かいやな予感がするな〜・・・。」



非常階段

深紅:「・・・・・・・。」

燈:「ねぇ・・・。」

深紅:「駆け上るしかないだろうな。」

階段があったのはいいが、60階まである。

死にそうだな。

タッタッタッタッ・・・

燈:「し・死にそ〜・・・。」

深紅:「こんなに階段を上がったのは初めてだ・・・!!」

ジュノ:「・・・・・・。」

タッタッタッ・・・・



タッタッタッ・・・・・・

深紅:「燈・・・!大丈夫か・・・!?」

燈:「も・も〜ダメ〜!!」

深紅:「駄目そうだな・・・。」

ジュノ:「まだ50階もあるな。」

深紅:「(勘弁してくれ・・・。)」



タッタッタッタッ・・・・・

燈:「死んだ〜・・・!!」

深紅:「ウンディーネを負ぶったままだとキツイだろ。」

燈:「・・・・・・。」

深紅:「喋れなくなったか・・・。」

ジュノ:「休んでいる暇など無い・・・。」

タッタッタッ・・・

深紅:「行こう・・・。」

燈:「へ〜い・・・。」



60階

深紅:「あのエレベータに乗るしか方法は無いな。」

ジュノ:「直接アイツらを倒すしかないな・・・。」

エレベータの近くには、2人の兵士が立っている。

ジュノ:「俺が行こう・・・。」

深紅:「大丈夫なのか?」

ジュノ:「フ・・・。」

ジュノは薄ら笑いを浮かべ、エレベータまでゆっくりとした足取りで歩いていった。

兵士:「お前!そこで何をしている!?」

ジュノ:「お前達に神罰を下す・・・。」

シュッ!!

兵士:「ぐわぁーーーーーーっ!!」



深紅:「何だ!?」

ジュノ:「・・・・・・。」

ピチャン・・・ピチャン・・・

深紅:「その血は何なんだ!?」

ジュノ:「わからないのか・・・?アイツらのものだ・・・。」

深紅:「何をしたか知らないが!殺す以外の方法はあっただろ!!」

ジュノ:「殺す・・・?俺は殺したわけじゃない・・・。」

ジュノ:「神罰を下しただけだ・・・。」

深紅:「神罰って!これは人を殺したのと同じだろ!!」

ジュノ:「気にするな・・・。行くぞ・・・。」

燈:「もういい・・・?」

深紅:「・・・・・・。」

タッ・・・

ジュノ:「・・・・・・。」

ウィィィィィィン・・・

深紅:「・・・・・・・。」

ドンッ!!

深紅がエレベータの窓を叩いた。

燈:「(何怒ってんの?)」

深紅:「・・・・・・。」

ポーン・・・

燈:「あそこのカプセルにいるの誰?」

人が何人も入れるカプセルに一人の白い長髪の女性がいた。

深紅:「さぁ?」

ジュノ:「その女を放せ!!!」

?:「ん?何だね君たちは?」

カプセルの近くに白い白衣の老人がいた。

ジュノ:「その女に罪は無い!!」

?:「確かに罪は無いが、コイツは重要な物だ。」

?:「古人暦の血を引く人物だからな。」

ジュノ:「!?」

?:「もう全滅したはずだが・・・。」

パチンッ・・・

ウィィィィィン・・・

深紅:「なっ!?」

狼がカプセルの真ん中から現れた。

?:「ガルルルルル・・・。」

ジュノ:「何をする気だ!?」

?:「今から救いの手を差し伸べる・・・。」

深紅:「あのジジイ!!殺す気だ!!」

ジュノ:「すまない!!レミ!!」

ジュノ:「風切り!!」

ジュノが腕を振り上げると風が起きた。

かまいたちの一種の技だ。

バキィン!!

?:「な!何をする!!」

老人がカプセルの近くまで走った。

ウィィィィィン・・・

?:「ガルルルル!!」

?:「うわっ!!」

深紅:「燈!この人を連れてどこかへ逃げるんだ!!」

燈:「うん!!」

タッタッタッ・・・

ウィィィィィィン・・・

深紅:「!?」

ジュノ:「どうした!?」

深紅:「エレベータが動いてるぞ!!」

?:「私が作った最強のサンプルが来るぞ!!お前らは生かしておけんぞ!!」

?:「私も一緒に戦うとしようか・・・。」

深紅:「犬が喋った!?」

?:「誰が犬か!?」

?:「私の名前は「ケルベロス」。」

深紅:「俺の名前は深紅だ。」

ジュノ:「名前を教えあっている暇など無い!!来るぞ!!」



戦闘開始

「T−Gサンプル1045型」

HP:1400

MP:0

危険技:毒の息吹

ジュノ:「気を付けろ!アイツは毒系の技を持っている!!」

深紅:「来るぞ!!」

フシューーーー・・・

深紅:「うわっ!!」

ジュノ:「早速か!!」

深紅:「くそっ!!」

「深紅」

状態:毒

HP:829

MP:50

「ケルベロス」

状態:毒

HP:903

MP:96

「ジュノ」

状態:通常

HP:1003

MP:150

ジュノ:「はっ!!」

ザシュッ!!

グォォォォォォォ!!

敵:ダメージ500

ケルベロス:「フレイム!!」

ゴォォォォ!!

敵:ダメージ30



敵のターン

深紅:「何か作り出したぞ!!」

小さい生物みたいな物を作り出した。

敵:ひっかき

ザシュッ!!

深紅:「うわっ!!」

深紅:ダメージ53

小生物:スピンアタック

ガガガガガガ!!

深紅:「うわっ!!」

深紅:ダメージ60

敵:毒の息吹

フシューーーー・・・

深紅:「・・・・・。」

ケルベロス:「どうしたんだ!?深紅!?」

深紅:「ちっ・・・!!」



深紅:リミッター発動

深紅:ブレイブ

「相手に近づいて切りかかる」

深紅:「いくぞ!!」

ズバンッ!!

ゴァァァァァ!!

敵:ダメージ620

ジュノ:「怒りの一撃か・・・。」

敵:残りHP250

ケルベロス:「そろそろ決着をつけようか・・・。」

ケルベロス:リミッター発動

ケルベロス:スピンファングル

「走って敵に体当たり」

バシュンッ!!

シューーーッ・・・!!

ケルベロス:「・・・・・。」

勝利!!

戦利品:ミスリルソード(深紅:武)



深紅:「燈!!大丈夫か!?」

燈:「うん!!」

レミ:「あ。ジュノ兄ちゃん!!」

深紅:「ジュノ。」

ジュノ:「言われなくともわかっている。」

ジュノ:「だが、話す必要はない・・・。」

レミ:「ジュノ兄ちゃん!!冷たいね。」

ジュノ:「・・・・・・。」

ケルベロス:「すまないな。」

ケルベロスはレミに小さくお辞儀をした。

ケルベロス:「ジジイを油断させるためにやった演技だったのだ。」

レミ:「大丈夫。怪我は無いしね。」

深紅:「とにかく逃げるか。」

燈:「アタシの提案だけど、ジュノはレミさんを守ってあげて。」

燈:「それ以外はバラバラになって逃げようよ。」

深紅:「一緒に行動すればマズイしな。」

燈:「じゃ、「63階」のエレベータで会おうね。」



深紅:「別れたのはよかったが・・・、ここはどこだ?」

俺の短所は「方向音痴」だ。

深紅:「な、何とかついたな・・・。」

ポーン・・・

カチッ・・・

ウィィィィィィン・・・

深紅:「な!何だ!?」

エレベータには、スキンヘッドの男性が乗っていた。

?:「上に行って貰おうか・・・。」

深紅:「くっ・・・!!」



最上階

社長室

深紅:「皆捕まったのか・・・。」

?:「君たちが例の反逆者か・・・。」

ジュノ:「レミに何をした!?」

?:「安全な場所に置かせてもらっているよ・・・。」

深紅:「お前は確か・・・、「青磁(セイジ)」だったな・・・。」

青磁:「誰かは知らないが、君は私の会社の者だったな・・・。」

深紅:「忘れたのか!?」

青磁:「悪いが、お前みたいな低級兵士を覚えてられないのでな。覚えているとすれば、柊(ヒイラギ)だな。」

深紅:「なっ!?」

?:「話は終わりだ!下がれ!!」

タッタッタッ・・・

青磁:「質問があれば秘書を通してくれたまえ・・・。」



牢屋

周りは壁で、仲間の姿が見えない。

俺はジュノと一緒にこの中に入れられた。

他に、燈とウンディーネ。

さらに横には友人のクスカとケルベロス。

左の牢屋にはレミがいるらしい。

あと、俺とジュノが閉じ込められている牢屋には、白衣で緑色の髪の少女がいた。

多分、ここの研究員だろ。

深紅:「何でお前はここに閉じ込められているんだ?」

?:「私は、社長に「保障された地に行くのは危険です!」と注意したら、何故かここに入れられたんです。」

ジュノ:「・・・・・・。」

深紅:「そうか・・・。で、名前は?」

?:「カナ・レイバートンです。」

深紅:「カナというのか・・・。」

ジュノ:「(聞き覚えのある名前だな・・・。)」

深紅:「とにかく、もう寝るか・・・。」



12時間後

深紅:「・・・・・・ん・・・。」

深紅:「よく寝たな・・・。」

深紅:「ドアが開いている・・・?何故だ?」

俺は外に出てみた。

最初来た時より、恐ろしいほど静かだ。

おまけに、壁には血がいっぱいこびりついている。

曲がり角には兵士が一人倒れていた。

俺は生死を確認するため、首元に手を当ててみたが、お気の毒だった・・・。

深紅:「何か嫌な予感がする・・・。」

ジュノ:「どうしたんだ?」

深紅:「ジュノ。起きていたのか。見てくれ。」

ジュノ:「死んでいるようだな・・・。」

ジュノ:「これは人では不可能だ・・・。」

深紅:「サンプルが暴走したのか?」

ジュノ:「いや・・・。」

ジュノ:「だが、答えは・・・。」

ジュノがある場所を指差した。

指の先には、血だらけの死体を引きずったようなあとがあった。

ジュノ:「とにかく、この鍵で仲間を助け出し、仲間を3人連れて行け。」

深紅:「ああ。」




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