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POCKET MONSTER RUBY



第43話 『マグマ団・追撃』




『いきなりだけど、あらすじ』

ついにユウキとのバトルに勝ったハルカ!
ミナモデパートで『わざマシン』をドカ買いし、目指すは『おくりびやま』へ!
そしてマグマ団を追跡するも見事にまかれちまったぜべいべ〜!!
だ・が! そんな彼女にも頼もしい仲間が登場だ!
その名も『カゲボウズ』!! ちょっとクールなゴーストだが、これからどんな活躍をするのかな?
それじゃあ、本編にHere we GO!!





………………………。





ハルカ 「…さて、とりあえずまた降りなきゃならないのね」

私はカゲボウズをボールにてゲットし、それをラックに収めて周りを見る。

ヨマワル 「ヨマ〜」

何だか、ああ言うのがうじゃうじゃいるのが面倒くさい。
このままだとバトルで時間を取られてしまう。
と言うよりも、既に間に合わないかもしれない。
う〜む、まずいわね。

ホノカ 「…急いでいるのなら、あっちの方に近道がありますよ」

側にいたオカルトマニアのホノカさんがそう言って指差してくれる。
そこは見た目ただの行き止まりに見えるのだけど。

ハルカ 「何かあるの?」

ホノカ 「…行けばわかると思います」

そう言って、後は何も話してくれなかった。
結構、無口なのねこの人…。

ハルカ 「ま、いいか…何でもやってみなきゃね」

私はそう言って奥へと進んだ。



………。



ハルカ 「お? 『わざマシン』発見」

いきなり突き当たりで曲がったかと思ったら、これが落ちていた。
中身は…調べてみると『シャドーボール』と言う技らしい。
ゴーストタイプの技かぁ…そういえば。

ハルカ 「ゴーストタイプって、何に強いんだろう?」

ホノカさんに聞いておけばよかった…とは思うも、今更戻って聞くのも恥ずかしかった。
と言うわけで、更に奥へと向かう。

ハルカ 「…ん? この穴は」

あからさまに怪しい正方形の穴。
長さ1メートル位の正方形で出来た穴で、下には間違いなく下のフロアがあった。

ハルカ 「…飛び降りろと、確かに近道だけどね」

しかしながら、並の人間だと普通に骨折しそうな位高いんですけど。
まぁ、私は普通じゃないので遠慮なく飛び降りる。

ズダァンッ!!

ハルカ 「…あれ? ここちょっと違う場所ね」

見ると、落ちたフロアは別の場所のようだった。
行きで来た時はここを見かけていない。
それもそのはず、進入経路がないのだ。
つまり、あの穴を落ちなければここには来れない…なるほど。

ハルカ 「要は片道切符ってわけね」

それも、降りれるのは限定された人のみ。
普通はロープなり何なりがあるんでしょうけどね。
一応探してみるが、それらしいものはない。
たまたま、今はないだけかもしれないけど。

ハルカ 「全く…梯子(はしご)位用意してほしいわ」

そして歩いていくと、また穴があった。

ハルカ 「また? もしかして…」



この後、私の予想通り穴を落ちまくって下に辿り着いた。
もう絶対上らん!!



………。
……。
…。



ハルカ 「で、この外壁を登ったわけね」

どうやら、1階には別の出口があったらしく、そこから山の外壁へと出られた。
そこから登って行くらしく、マグマ団も自ずとこちらを進んでいたと予想できる。
さて、この先に何があるのか…?





………………………。





『時刻17:00 おくりびやま・山頂』


したっぱA 「…やれやれ、しかし薄気味悪い所だよなぁ」
したっぱB 「ま、これも仕事だからな」
したっぱC 「お前ら少し静かにしろ…」

ハルカ 「やっと追いついたわ」

したっぱD 「て、てめぇはいつぞやの!?」

目の前にいたしたっぱ4人が一斉に私を見る。
そして、一番奥へといたひとりの男が私を見る。

マツブサ 「ほう…こんな所で会うとは奇遇だな」

ハルカ 「…今度は何をする気? 悪いけど、阻止するかもしれないわ」

私はある程度凄みを込めて言う。
だけど、マツブサは微笑し。

マツブサ 「ふふふ…悪いが、こちらの用件は終了したお別れだよハルカ君」

バルバルバルバルッ!!

ハルカ 「!? 赤いヘリコプター!!」

既に、こんな物も用意してあったとは…迂闊。
よくよく考えればそれが効率的よね。
さすがに、ペリッパーでもあれに追いつくのは無理だ。
しかし、乗り込ませなければ…!

したっぱ4人 「そうは問屋が下ろさねぇ!!」

迂闊…体張って出てきた。
ポケモンバトルの準備も万端、もう間に合わない。

ハルカ 「く…! ここまで来て」

マツブサ 「はははっ! 残念だったねハルカ君。私はこれからカイナシティに向かわなければならない…お別れだ」
マツブサ 「ひょっとしたら、また会うこともあるかもしれないが、その時にはきっと手遅れになっているだろう!!」

バルバルバルバルッ!!

マツブサはヘリに乗ってそう喋る。
そして、ヘリはすぐに方向転換し、カイナの方へと向かっていく。

ハルカ 「くっそ…!」

何てことだ。
カイナシティ? あそこにまだ何かあるの?
とにかく、追わないと…!

したっぱ4人 「よし、撤収ーーー!!」

ダダダダダッ!!

ハルカ 「あ、逃げた!! ちょっと待ちなさ…」
お婆さん 「待ってくだされ!! どうか、私の話を…」

ハルカ 「!? あなたは…」

呼ばれた方を見ると、ふたりの老夫婦と思えるふたりがいた。
暗い表情で、今にも倒れそうな位、辛い顔をしている。
さすがに、この状況で無視するのは悪いわね。
私は荒ぶる心を鎮めて、老夫婦の所に歩く。

ハルカ 「それで、話とは?」

私が促すと、お婆さんが静かに語り始める。

お婆さん 「さっきの男が持ち去っていった『あいいろのたま』…」
お婆さん 「『あいいろのたま』と『べにいろのたま』…ふたつが離れ離れでは、きっとよくないことが起こる…」

なるほど、マツブサはそれを狙っていたのね。
でも、それが一体何の意味を?
少なくとも、私には何もわからない。
ただ、それがマグマ団にとって重要な意味のあるアイテムなのだろうと言うことはわかる。

お爺さん 「『おくりびやま』はポケモンの魂を慰めるための所…」
お爺さん 「ここは高い場所にあって、ホウエンを見渡す事が出来るから、ポケモンたちの魂も安らぎを覚えるのじゃろう…」

お爺さんがそう言って、私は景色を見る。
確かに、ここからならホウエン地方のほとんどが見渡せるほどの絶景だ。
魂が安らぐ場所…と言うのも、あながち嘘じゃない気がする。
妙に…心が落ち着く気がするのは、きっと気のせいじゃないだろう。

お爺さん 「お前さんがここに来たのも何かの縁…ホウエン地方に伝わる話を聞いて行きなされ」

そう言ってお爺さんは勝手に語りだす。
私は黙って聞くことにした。
興味がないわけではないからだ。

お爺さん 「遠い遠い大昔の事…世界では陸と海のポケモンが激しい戦いを繰り広げていた」

昔話…と言う奴なのだろうが、イマイチ信用できるかどうかは微妙。
私はこう言った話は嫌いじゃないけど、信じるかどうかとなれば話は別だからだ。

お爺さん 「陸のポケモンは大地を盛り上げ地面を広げ、海のポケモンは荒波を起こして海を広げた」

その話が指す所…つまり、陸と海はポケモンが作った…ということかしら?
さすがに馬鹿馬鹿しい…そんな力を持ったポケモンがいたら、今頃世界は滅んでいるわ。

お爺さん 「2体の戦いは終わることなく、この世界は燃え盛る炎と吹き荒れる嵐で埋めつくされた」
お爺さん 「それを鎮めたのが、『あいいろのたま』と『べにいろのたま』…」
お爺さん 「ふたつの珠から広がる光が、2体の怒りを鎮めた」
お爺さん 「そして大人しくなった2体は、海底深く潜って行き、やがてその姿を消したのじゃ…」

ハルカ 「…その2体のポケモンとは?」

お婆さん 「グラードン…そしてカイオーガ」
お婆さん 「ハルカ…さんと言うのですね? あなたにお願いがあります」

ハルカ 「…はい?」

お婆さん 「『あいいろのたま』と『べにいろのたま』は、常に一緒でなくてはなりません」
お婆さん 「だから、あなたにこの『べにいろのたま』を預けます」
お婆さん 「どうか…『あいいろのたま』を取り返してくだされ」

私はそれを受け取って、答える。

ハルカ 「とりあえず、そのつもりですから」
ハルカ 「できるだけ、早く取り返してきます」

お爺さん 「気をつけなされ…このままじゃと、きっと良くないことが起きる」
お爺さん 「まだ若いお前さんにこんなことを頼むのは酷じゃが、このままじゃと世界が滅びるかもしれん」
お爺さん 「…どうか、『あいいろのたま』を」

ハルカ 「…善処します、出来るだけ」

私はそう言ってペリッパーを出す。
このままここにいてもしょうがない。
カイナシティか…いきなりすぎてアレだけど、ペリッパーに頼むしかないわね!

ハルカ 「ペリッパー、とりあえずはキンセツシティに向かって! そこで一度休憩してカイナに向かいましょう!」

ペリッパー 「ペリ〜」

私はペリッパーの背中に乗り、そこを離れる。
眼下には、心配そうな老夫婦の姿が映っていた。
ふと、バッグに入っている『べにいろのたま』が気になった。
私は伝説や迷信はあまり信じない方だけど、マグマ団はどうなのだろう?
あの話を聞く限り、その伝説のポケモンが陸を作ることが出来るということだ。
つまり、マグマ団の目的を達成する最良のポケモン。

ハルカ (なるほど、ね)

どうやら、本当にいるのかもしれない。
私はそれを確かめるため、ポケモン図鑑で調べてみることにした。

ハルカ 「確か、グラードンとカイオーガって言ってたわね」

ピッ

私はポケモン図鑑の検索機能を使い、まずはグラードンを検索。


ポケモン図鑑 『グラードン:たいりくポケモン』
ポケモン図鑑 『高さ:3.5m 重さ:950.0Kg タイプ:じめん』
ポケモン図鑑 『大地を盛り上げて大陸を広げたポケモンと、神話で語り継がれている。カイオーガと死闘の末、眠りについた』


ハルカ 「…これか」

見た目はまさに赤い怪獣…。
3m以上もあるのだから、相当な怪物だろう。
1t近い体重も半端ではない、並の攻撃力では歯が立ちそうにない。
間違いなく、マグマ団はこのポケモンを狙っているのだろう。
厄介なことになりそうだわ…私はペリッパーを急がせて、まずはキンセツシティに向かった。





………………………。





『それから…5日後 時刻12:00 カイナシティ・発着場』


ハルカ 「…人が集まっている?」

わいわい!

何やら、発着場に着くと騒がしい。
どうやら、TV放送を収録しているらしい。

インタビュアー 「それでは、クスノキさんにお話を伺いたいと思います!」

クスノキ 「いやぁ、実はですねぇ…海底で凄い物を発見したんですよ!!」

ハルカ (凄いもの?)

何を発見したのか気になるが、とても嫌な予感がした。
マグマ団の姿は見えない…ここに目的があるんじゃないの?

? 「はっはっは! クスノキとやら、ご協力感謝する!」

クスノキ 「!? だ、誰だ!? 一体どこから…」

ハルカ (あの声…スピーカー越し、それもあんな所に)

見ると、スピーカーは発着場入り口の上の方に取り付けられていた。
遅かった…すでにマグマ団は中にいたのね!
私は人ごみを掻き分け、発着場に入り込む。

クスノキ 「あ、君は…!!」



………。



ハルカ 「!!」

マツブサ 「おっと、ハルカ君…今度は早かったね」

ハルカ 「やっぱり…潜水艦を!!」

予想はできたことだった。
クスノキさんは、ここの所海底調査でよくTVに出ていたからだ。
あの話でも、グラードンは海底に帰って行ったと伝えられている。

クスノキ 「き、君たちは、マグマ団! 何故僕の『かいえんいちごう』を!?」

マツブサ 「我々の目的成就のためにだ! 悪いが、そのための手段は選ばん」

ハルカ 「待ちなさい! あなたたち、グラードンを目覚めさせて陸を作るつもりなの!?」

私がそう叫ぶと、マツブサは少々苦い顔をし。

マツブサ 「さて、悪いがもうお喋りをしている時間はない」
マツブサ 「さらばだ、ハルカ君…もう会うことはないかもしれないな!」

ゴゴゴゴゴゴ!!

かいえん一号はスクリューを回転させて進んでいく。
潜水艦のスピードは時速60km…ペリッパーで追っても追いつかない!

ハルカ 「く…!」

マツブサ 「はははっ、諦めたまえ! それとも、今度は我々のアジトにまで攻めて来るか?」
マツブサ 「残念だが、間に合わんよ! 君がミナモに戻ってきた頃にはもう我々はいない!!」

マツブサはそう言い残して船内に入る。
そして、潜水艦は海中へと姿を消した…もう、探しようはない。

ハルカ 「…何て事」

クスノキ 「ハルカちゃん…一体、君は何を知っているんだい?」

ハルカ 「…ごめんなさい、説明している暇はないんです」

私はそう言って駆け出す。
もう、どうしようもないかもしれない。
それでも、諦めるのだけは嫌だった。



………。



? 「ハルカちゃん! やっぱりここにいたわね」

ハルカ 「あ! あなたはキヨミさん!?」

見ると、キヨミさんが発着場の外にいた。
どうやら、私を待っていたらしい。

ハルカ 「ど、どうしてここに?」

キヨミ 「説明は後よ! 私のエアームドに乗って!」

エアームド 「エアー!!」

キヨミさんはそう言って、私をエアームドに乗せる。

ハルカ 「って…キヨミさんは!?」

キヨミ 「私のエアームドにはふたりは乗れないわ…あなたがミナモまで行きなさい」
キヨミ 「マグマ団のアジトは、海岸沿いに北の方へ行けば見つかるわ!」

ハルカ 「!? キヨミさん…」

キヨミ 「行きなさいエアームド!!」

エアームド 「エアッ!!」

バサバサバサッ!!

エアームドはキヨミさんの指示で空高く舞い上がる。
私はそのスピードに振り落とされないよう掴まることしか出来なかった。
ナギさんのエアームドよりも遥かに速い。
そして、私はキヨミさんのエアームドと共に、ミナモシティに舞い戻る。



………。



キヨミ 「…ハルカちゃん、頑張るのよ」





………………………。





『某日 某時刻 ミシロタウン』


センリ 「…ん? 雪…か」

チトセ 「本当…こっちの地方じゃ珍しいんじゃない?」

センリ 「そうだな…せいぜい降り始めは2月を過ぎてからだな」
センリ 「ホワイトクリスマスか…案外、縁起の悪い物なのかもしれないな」

そう言ってセンリは私の肩を抱き寄せる。
不安も半分…期待も半分か。

チトセ 「大丈夫…きっとこの雪はあの娘に恵みを与えてくれるわ」

センリ 「…だといいがな」



『その頃のハルカ…ミナモシティ上空』


ハルカ 「べっくし!! うう…寒い」

エアームド 「エアーー!!」

何か雪降ってきてるし…気圧低いし。
正直凍えてるんだけど。
何よいきなり降るなんて!! こっちは2月まではそうそう降らないって聞いていたのに!
大体私の格好、未だに夏服だし!
くそぅ…この状態じゃ着替えることも出来ないし。
まぁ、ミナモは目の前だから大丈夫だろう。
まずは、着替えた方がいいかもしれないわね。



『某日 某時刻 オダマキ研究所』


ユウキ 「ただいま〜」

オダマキ 「おお、ユウキ! お帰りー!! 随分久し振りだな」

俺が意気揚々と帰ってくると、父さんは手厚く迎えてくれる。
外はもう雪が降り始めている、今頃ハルカは凍えているかもな。

ユウキ 「とりあえず、これ…ポケモンのデータ、大体見つけたと思う」

オダマキ 「そうか…助かるよ! 悪いなぁ、何だか」

ユウキ 「何言ってるんだよ? 俺は元々父さんの跡を継ぐつもりなんだから、当然だろ?」

だけど、父さんはそれを聞いて複雑そうに。

オダマキ 「うん…でもユウキだってポケモンリーグに挑みたいんじゃないのか?」
オダマキ 「ハルカちゃんだって、いることだし…気になってるんだろ?」

ユウキ 「もういいんだよ…自分なりにケジメ着けて来たから」

オダマキ 「何だ、もしかしてフラれたのか…それは惜しかったな〜」

ユウキ 「何の話だー!! ポケモンリーグの事だっての!!」

俺は思いっきり突っ込む。
何で、そっち方面に進むかなぁ…俺はどっちかって言うと、ああ言うのよりも大人しい娘の方が好みなの。

オダマキ 「はははっ、まぁまぁ…まんざらでもないんだろ?」

ユウキ 「全然」

オダマキ 「う〜ん、まぁいいか…そう言うのは自分の力で勝手に解決しちゃうもんだから」
オダマキ 「そうだ、ポケモンリーグの方はともかく…エニシダさんには会ったかい?」

ユウキ 「はぁ? あの人またどっかうろついてるの?」

エニシダさんとは、父さんの友人で、何かと不思議な人だ。
いつもどこかをうろついていて、父さん以上に神出鬼没。
噂では、何かを計画しているらしいけど…それが何なのかは未だにわからない。
確か、前は未来のあるトレーナーを探しているとかで、俺を訪ねてきたっけ。

オダマキ 「そうか…てっきり、ユウキを探しに言ったのかと思ったけど」

ユウキ 「まぁ、放っとけばその内顔出すでしょ…いつもそうだし」

オダマキ 「そうだな…それじゃあ今日は折角のクリスマスだし、皆でパーティでも開こうか!」

ユウキ 「そうか…今日はクリスマスか」

久し振りな気がする。
父さんの職業上、家にいないことが多いからな…ってそれは俺もか。
折角の家族団らん、楽しむことにしましょうかね。





『同日 某時刻 育て屋・ポケモン広場』


アメタマ 「あ〜また負けちゃった〜!」

コイル 「これで10連敗ですね」

アゲハント 「さすがですねクチートさん」

クチート 「ちっちっちっ…修業が足りないわよ」

さて、今私たちが何をやっているかと言うと…ゲームである。
それも広場に落ちていた基盤とケース一式で。
組み立てて起動してみると、あら不思議! ○動戦士 ガソダム ○ゥーゴ VS ○ィターンズDXではありませんか!!
しかも4セットあるので、もち通信対戦可能!!
私たちの手で出来るのか?というツッコミはこの際、無〜視☆
とりあえず、私はアゲ君と組んで協力対戦よ♪

アメタマ 「むむむ…アメタマ頑張ります!!」

そんなことを叫んでアメちゃんは連コインする。
注! 現実ではちゃんと周りのプレイヤー確認してやりましょう。正しいプレーは正しいマナーからです
ちなみに、箱は中身開きっぱなしなので無限にプレイはできるんだけどね。
その後も、何度か頑張ってみるが、やはりアメちゃんとコイっち(コイルのこと)は勝てなかった。
だから、コストバランス位、考えた方がいいと思うんだけどなぁ。



………。



クチート 「これで30連勝♪」

アゲハント 「負け無しですね」

アメタマ 「ふぎゅう…何故」

コイル 「……」

あまりの情けなさに、逆に泣けてくる。
ここまでやって勝てないと言うのも不思議な物だ。

コイル 「…では、相方を変えてみましょう」
コイル 「まずは部隊選択…○ィターンズ」

クチート 「あれ、コイっちが私と組むの?」

ゲームをタイトル画面に戻して再起動し、部隊選択画面に入るとコイっちは私と同じ部隊を選んだ。
ちなみに、筐体は2対2でスクエア型に並べている

P1←筐体1|筐体3→P3
P2←筐体2|筐体4→P4
  ↑       ↑
筐体の向き   筐体の向き

上記のように配置しているのだ。
んで、私が1P、アゲ君が2P、アメちゃんが3Pでコイっちが4P。
つまり、こちらからあちら側のプレイヤーは顔さえ見えない。
わかるのは声だけだ。

アゲハント 「じゃあ、僕がアメさんとですね〜、えっと機体は…Ζガソダムっと」

そんな説明をしていたら、アゲ君は機体を決める…って、いきなり高コストねぇ、アメちゃんは?

アメタマ 「私は当然! 百年戦える機体です!!」

なるほど、○式ね…って全然コスト釣り合わないじゃない!!

クチート 「はぁ…まぁいいか、コイっちは?」

コイル 「私はサイコガソダムmk-Uです」

って、何でそんなサポートしにくい機体にするかなぁ…しょうがない、こっちはハイ○ックで行くか。
さて、場所はコロニーレーザーを選択し、ミッションスタート!!



………。



アゲハント 「こいつ! 迂闊な奴め!!」

クチート 「見える!? そこっ!!」

ズバァンッ!!

開始30秒程度、爆音と共にΖが吹っ飛ぶ。
ふっ…甘いわね。
ちなみにこちらの武装はビームライフル。
当然ながら旧式の○クとは違うわ!

アメタマ 「お前のような奴がいるから、戦争は終わらないんだ! 消えろー!!」

コイル 「ビームなど!!」

あっけなく○式のビームは消え去る。
サイコガソダム特有の○フィールドのせいだ。
アレがあるおかげで、変形しておけばそうそうやられない。
しかしながら、常にあの状態だとこっちが浮いてしまう。
わかりやすく言うと、集中攻撃を食らうわけだ。

アゲハント 「可哀相だが…直撃させる!!」

コイル 「ジーク…○オン」

バガァンッ!!

クチート 「って、やられてんじゃない!?」

どうやらΖのグレネードをくらって落ちた模様。
そう言えばハイパーメガランチャーだったわね…。
しかし! 今はハイメガの性能もダウンして、前作のような鬼性能は無くなっているわ!!

アメタマ 「直撃させる!」

クチート 「甘い!」

私は背後から接近してきたアメちゃんのサーベルをステップで回避する。
そしてすかさず反撃を…。

ドガァンッ!!

クチート 「ハイメガァ!? しかし、私は○ュータイプのはずだ!!」

思いっきり直撃で撃墜される。
まさか変形して撃ってくるとは…やるわね。

クチート 「だけど! これで終わりよ!!」

私は直ぐ様復帰し、特殊ボタンを押す。
ゲージを消費して強力なパワーアップをするのよ!!
相方と交信して同時にボタンを押さないといけないのがミソだ。

チロリロリンッ!!

発動特有のSEが鳴って、私たちの機体が光る。
無論効果は『突撃』!!
スピード、攻撃力を増加させて一気に攻め落とすのよ!!

クチート 「逃がしはしないわ! とどめえ−!!」

ズバァンッ!!

私の格闘攻撃がアメちゃんの機体に当たって、見事に○式は散る。
これで終了…。

チロリロリンッ!!

クチート 「! このプレッシャーは!?」

アメタマ 「まだです! まだ終わりませんよ!!」

カァァァァッ!!

クチート 「な、何っ!?」

何だか、向こうの筺体付近で光っている。
な、何なのよ一体!?
しかし、そんなことを思っていると。

ドガァッ!!

クチート 「!? 貴様は…私のーーー!!」

任務失敗のロゴと共に私たちは敗北してしまう。
迂闊…私としたことが。

クチート 「ちぇ〜っ…あそこで『復活』とはね。やられたわ…」

『復活』も要は特殊パワーアップの類なのだが、これは任意発動は出来ず、特殊ゲージが満タンの状態で機体がやられれば自動的に発動するシステムだ。
あちらのように高コスト同士で組んでいる場合には相性がいい。
初めてやられた私は、一旦台を離れてアメちゃんたちの方に行く。
すると、そこにはアメちゃん違いのポケモンがいた。

クチート 「…失礼ですが、どちら様で?」

アメタマ? 「やですねぇ…何言ってるんですかぁ? アメタマですよう〜」

何やら笑顔で返される。
しかしながら、それでは納得できない。
どう見ても、アレはアメタマではない!

アメタマ? 「あれ? 皆さんどうかしたんですか? ジロジロと私を見て…」

コノハナ 「ただいまです〜って、あらぁ…アメちゃん、とうとうアメモースに進化したんですねぇ〜」

突如、コノちゃんが帰って来てそう言う。
そして、ようやくアメちゃんは気付く。

アメモース 「わぁ! 本当だ!! よく考えたら私飛んでる−!!」

そう言ってアメちゃんはパタパタと足をプロペラのように回転させて飛び回る。

クチート 「はぁ〜まさか進化するとはねぇ…その様子だともう怪我も治ったぽいわね」

アメモース 「うーん…でもまだ体の痛みはあるよ」
アメモース 「ちょっと飛び続けるのは辛いかな…」

そう言って、アメちゃんは地上にゆっくりと降りる。
ふぅん…アレが例の『いかく』か。
アメちゃんの羽は止まっていると確かに模様が怒っているように見える。
何も知らないポケモンが見たら、そりゃ驚くでしょうね。
そんな気はした。
本来なら私にも『いかく』はあるのだけど、ね。

コノハナ 「いいですねぇ〜、私も進化が待ち遠しいです〜」

クチート 「コノちゃんは、その気になればいつでも進化できるでしょうに」

コノハナ 「あはは〜確かに。でもまだ我慢です♪」

アゲハント 「でも、そろそろ怪我も治ってきましたし、戦線復帰も出来ますかね〜」

クチート 「…さて、それはどうかね〜」

私はあえて含みのある言い方をする。
実際問題、出番はないかもしれない。
今のハルカさんのパーティはそれなりに完成されつつあるパーティだろう。
それをわざわざ崩す必要はない。
私たちの怪我が完治してない以上、直ぐ様復帰してもハルカさんの迷惑になるだけだし。

コノハナ 「…大丈夫ですよ、きっと出番はあります」
コノハナ 「それがいつになるかは、わかりませんけど」
コノハナ 「きっと神様は見てくれてますよ…私たちのことも」

そう言って、コノちゃんは祈るような仕草を見せた。
まっ…そう願いたいわね。
私たちはそれぞれの思いを胸に、空を見た。
今頃、ハルカさんは戦っているのだろうか?
それとも、今は休んでいるのだろうか?
そんな事を思いながら、私たちは体を治すことに励むのだった…。(?)



レアコイル (…結局、私の進化には誰も気付いてくれませんでした…)

それは、声に出せない心の叫びだった…。



…To be continued




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