ポケットモンスター サファイア編




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第65話 『本戦への切符』






『3月2日 時刻08:15 ポケモンセンター:食堂』


ユウキ 「ふっふっふ〜ん、飯飯〜」

予選も終了し、とりあえず明くる2日の午前8時。
今日は8時までゆっくり眠って、目覚めると身だしなみを揃え、食堂に向かった。
今日の午前9時半に本戦会場でリーグ本戦出場者が発表される。
とりあえずその次の日である3日は休日。
4日から本戦トーナメントが始まる。
今日は本戦出場者発表と組み合わせ発表だな。

ユウキ 「さて、なに食うかな?」

俺はポケモンセンターサイユウ支店のラインナップを見る。
ゴーヤチャンプルー…ソーキソバ…サーターアンダーキー…名産品だな。
しかし、朝からそんなに高たんぱくな物を食う気にはなれない。
朝定食でいいか。
俺は食券を手に入れると、店員に渡し、品物が来るまで待つ。

シズク 「…あ」

ユウキ 「ん? ああ…えと、シズクちゃんだよな?」

シズク 「おはようございます…」

ユウキ 「ああ、おはよう」

どうやらシズクちゃんも朝食のようだ。

店員 「おまちどう!」

ユウキ 「ども」

俺はシズクちゃんに一瞥すると朝食の乗ったトレイを持って適当な席に向かうのだった。

ヨー 「おっはよっさーん」

ケン 「あらあら、なんやあんまり人おらんな」

ユウキ 「150センチパワーズか…」

俺が席に着くとおなじみ二人組みが入ってくる。
ああいう高血圧はある意味羨ましい。

シズク 「向かい…いいですか?」

ユウキ 「え? ああ、いいけど」

気がつくとシズクちゃんがサンドイッチを持って向かいに座る。
パンか…そういえばもう半年近く食ってないな…。

ケン 「よ、おはようさん二人とも!」

シズク 「おはようございます」

ユウキ 「おはようさん」

ヨー 「ケン! お前なににするんだ!?」

ケン 「ワイはソーキソバや!」

ユウキ (高たんぱくだな…)

ヨーはケンの注文を受けるとまとめて取りに行ったようだ。
ケンはシズクちゃんの右隣に座る。

ケン 「なんや、おふた方、暗いのぅ、まさか今日の結果発表が不安なんか?」

ユウキ 「まさか、それより飯くらい静かに食わせてくれ…」

シズク 「……」

ケン 「う、わ、ワイ…静かなん苦手やねん…」

イヴ 「…? なんだこの異様な空気は?」

アルタ 「……」

アンナ 「?」

ユウキ 「続々…登場ね…」

まるでみんな約束事でもしていたみたいに続々と中に入ってくる。
まぁ、別にいいんだけどね…。



…………。
………。
……。



『同日 時刻09:30 ポケモンリーグ大スタジアム』


実況 『さぁ、みなさんこれより数多の予選を戦い抜いた兵たちが本戦出場のコールを受けるため、続々と会場に入ってきます!』
実況 『はたして、この中で一体だれが本戦出場への切符を手にするのか!?』
実況 『いよいよ、発表です!』

役員 『本戦出場者は選考の結果、成績の高い者から順に発表します!』
役員 『名前を挙げられたものは台の上に上ってください!』

実況 『さぁ、まずは予選選考第1位だ! 第1位に輝いたのは!?』

役員 『選考結果第1位、イヴ選手!』

イヴ 「……」

実況 『まずは第1位イヴ選手! Zブロック三戦全勝、選定評価ポイントは100点満点中98点だ!』

ユウキ (さすがだな…イヴさん)

まず、イヴさんの名前が挙げられた。
イヴさんはなれた足取りで壇上に上る。
果たして俺の名前は挙がるのか?
マイク越しに聞こえる役員の声にひたすら俺は耳を傾ける。

役員 『第2位、シズク選手!』

シズク 「ほっ…」

実況 『続いてはBブロック三戦全勝のシズク選手! 選定評価ポイントは97点だ!』
実況 『しかし、1位のイヴ選手、2位のシズク選手ともに出身地はカントー地方! やはりカントー勢は強いのか!?』

役員 『第3位、ペル選手!』

実況 『そして第3位はUブロック三戦全勝ペル選手! 予選では圧倒的バトルを繰り広げたぞ! 選定評価ポイントは95点!』

ペル 「……」

ユウキ (そんなに強いのか…ペルって…)

実際バトルを見ていないんでなんともいえないんだが、少なくとも3位だ、普通じゃないよな…。

役員 『第4位、ミソラ選手!』

ミソラ 「はい」

実況 『Nブロック三戦全勝ミソラ選手! 強豪を抑えて第4位! 選定評価ポイントは94点!』

役員 『第5位、アンナ選手!』

アンナ 「…どうも」

実況 『Fブロック三戦全勝アンナ選手! アンノーンのみを使いアンノーンのみで勝利を収めた恐るべき少女だ!』
実況 『選定評価ポイントは93点!』

ユウキ (同じ会場だったからな…強さはよくわかる…)

けど、アンノーンしか使わなかったから94点か。

役員 『第6位、ケン選手!』

ケン 「おっしゃー! 一桁台!」

ユウキ (まじかよ…)

実況 『Eブロックを全勝で通ったケン選手意気揚々と壇上へと上がったぞ! 選定評価ポイントは92点だ!』

役員 『同率第6位、イブ選手!』

イブ 「ふぅ…よし!」

実況 『ケン選手と同率なのはHブロック全勝のイブ選手! オーレから来た強豪だ! 選定評価ポイントは同じ92点!』

役員 『第8位、レン選手!』

レン 「やった〜♪ これで本戦出場〜♪」

実況 『続いて上ったのはレン選手! Cブロック全勝でかなり圧倒的な戦いを繰り広げたぞ!』
実況 『選定評価ポイントは89点!』

ユウキ (ついに90点切ったか…)

役員 『第9位、ミツル選手!』

ミツル 「よし!」

実況 『つづいてはLブロック全勝のミツル選手!』
実況 『なんとトレーナー暦僅か5ヶ月でここまで到達した恐るべき天才だ! 選定評価ポイントは87点!』

役員 『同率第9位、ユウキ選手!』

ユウキ 「俺か…おっし」

実況 『続いて壇上に上るのはAブロック全勝のユウキ選手、ミツル選手同様まだトレーナー暦半年に満たない天才トレーナーだ!』
実況 『あのカイオーガ事件はあまりに有名! 既にその頭角をあらわにした恐るべき少年だ!』

役員 『第11位、アルタ選手!』

アルタ 「……」

実況 『続いて現れたのはアルタ選手! 上位のトレーナーのような圧倒的なバトルは見せていないが安定したバトルで全勝をキープ!』
実況 『選定評価ポイントは85点!』

役員 『第12位、ツカサ選手!』

ツカサ 「やったー! 本戦出場♪」

実況 『次はRブロック全勝のツカサ選手! この会場にいるほとんどの人は知っていると思うが現役アイドル、今年オリコンチャートでも1位を取っている!』
実況 『ポケモンリーグでも1位を取れるかー!?』

ユウキ (全然知らなかった…)

どうやらアイドルなんかも参加しているらしいな。

ユウキ (イヴさん…知ってます?)

イヴ (いや…知らなかった…)

俺は隣にいるイヴさんに小言で聞いてみた。
どうやら、イヴさんでも知らないらしい。
どうやら流行に鈍感なのは俺だけじゃないらしいな。

役員 『第13位、カガヤ選手!』

カガヤ 「おっし!」

実況 『Oブロック三戦全勝、カガヤ選手壇上へと上るぞ! 選定評価ポイントは83点!』

役員 『第14位、サザラ選手!』

サザラ 「うむ」

実況 『続いてXブロック三戦全勝のサザラ選手だ! 初老のいでたちは貫禄抜群だ! 選定評価ポイントは82点!』

役員 『同率第14位、チカ選手!』

チカ 「ふ、まぁこんなものね」

実況 『一緒に上ってくるのははるばるシンオウ地方からきたトレーナーチカ選手! 余裕の足取りだ!』

役員 『第16位、マリー選手!』

マリー 「OK!」

実況 『続いてブロンドヘアーがまぶしい海外からの挑戦者マリー選手! 選定評価ポイントは81点!』

役員 『第17位、カラクサ選手!』

カラクサ 「ふむ…」

実況 『続いてはTブロック三戦全勝のカラクサ選手、すでにこのホウエンリーグではおなじみの顔だ! 今年は優勝できるのか!?』
実況 『選定評価ポイントは80点! 今年で4回目の出場だ!』

役員 『第18位、アキラ選手!』

アキラ 「よっしゃ!」

実況 『次はGブロック三戦全勝のアキラ選手! 選定評価ポイントは80点! そろそろ全勝選手も終わりか!?』

役員 『第19位、ミズキ選手!』

ミズキ 「うん、頑張ったよ!」

実況 『Mブロック三戦全勝、ミズキ選手だ、順位は決してよくはないが、ここから光れるか!?』

役員 『第20位、アスカ選手!』

アスカ 「ふぅ…よかった〜予選突破」

実況 『ほっと胸を撫で下ろし壇上に上るのはNブロック三戦2勝1敗のアスカ選手だ!』
実況 『惜しくも第4位のミソラ選手に負けはしましたが大健闘! 選定評価ポイントは1敗分がマイナスされて72点!』

役員 『同率第20位、サティ選手!』

サティ 「ちょっとこの順位は納得いかないけどまぁ、余裕かしら〜♪」

実況 『同じく強豪にあたり運悪く一敗を刻んだサティ選手! しかし実力は上位のトレーナーたちに決して劣る物ではないぞ!』
実況 『やはり一敗分がポイントから減算されて選定評価ポイントは72点』

役員 『同率20位、リフィーネ選手!』

リフィーネ 「WOW! 私も20位ですかー!?」

実況 『パラソル姿が特徴的なリフィーネ選手! 第2位とのシズク選手との一戦は最大のベストバトルだったぞ!』
実況 『今後が期待される大型トレーナーだ!』

役員 『第23位、シオ選手!』

シオ 「よかった…なんとか出られた」

実況 『続いてIブロックにて三戦2勝1敗のシオ選手! これからも健闘を期待しよう! 選定評価ポイントは69点!』

役員 『同率第23位、ヨー選手!』

ヨー 「やったぜー! 本戦出場!」

実況 『さぁ次はDブロックの勝ち組ヨー選手、惜しくも一敗してしまい2勝で本戦出場だ!』

役員 『第25位、タクマル選手!』

タクマル 「ふぅ、ぎりぎりセーフだよ…」

実況 『さぁ、次は若干13歳、ジョウト地方で実績をあげるタクマル選手! しかし今回は運がなかった!』
実況 「選定評価ポイントは68点だ!」

役員 『同率第25位、マサシ選手!』

マサシ 「よし」

実況 『さぁ、続いてはJブロックから出てきたマサシ選手! Jブロックには全勝選手はおりませんでしたので一応一位通過だ!』

役員 『第27位、カマタ選手!』

カマタ 「やったぁ! 本戦に出られる!」

実況 『さぁ、残すところ本戦に出られる席はあと2つ! そのうちのひとつはカマタ選手がゲットだ!』
実況 『さぁ、残る席は一体誰が!?』

ユウキ (オイオイ…なんか…ちょっとまずい雰囲気な気が…?)

これまで数多くの知人の名前が挙がってきた…。
その中で今だ挙がっていない名前がある…。

ユウキ (やばいよ…リュウトさん…)

リュウト 「……」

役員 『第28位…』

ユウキ 「ごくり…」

イヴ 「はたして…?」

リュウト 「……」

役員 『…サトル選手!』

リュウト (ダメだったか…)

ユウキ (これってもしかして俺のせい? 俺のせいなのか?)

見事に、リュウトさんの名前だけが挙がらなかった。
まぁ、105名の中からでれられるのはわずか28名…仕方ないのかもしれない…。

役員 『ええ…こほん! ここで皆さんにお伝えしたいことがあります!』

ユウキ 「あん?」

ケン 「なんやなんや?」

役員 『従来は本戦トーナメントには四天王も参加し、本戦への切符を取れるのは28名まででした』
役員 『しかし、本年度よりルール改正により、四天王戦およびチャンピオン戦はリーグ優勝者が挑戦するというシステムへと変更が行われました』
役員 「よって、ここから本戦に出場できる残り4名を発表します!」

ザワザワ!

実況 『なんとー!? ここで急に明かされたルール改正! ということはここから現れる名前は…!?』

役員 『サワタ選手! ホシアキ選手! ヨウイチ選手! …リュウト選手! 以上32名が本戦へと駒を進めます!』

リュウト 「!! …よったぞ…俺は…まだ、戦える!」

ユウキ 「ふぅ…なんていうか寿命が縮んだ気がする…」

しかになにはともあれこれで知人は全員本戦へと駒を進めたのか…。
しかし…本戦トーナメントから容赦なく振り落とされる。
もちろん俺だって…。

役員 『それではこれより、トーナメントの組み合わせを決めます! 呼ばれた選手からくじを引いていってください!』

今度は壇上中央にある大きめの四角い箱に注目が集まる。
それと同時にスタジアムに設置されている大きなオーロラビジョンにまだ名前の記入されていないトーナメント表が写されていた。

役員 『まずは第一位、イヴ選手から引いてください!』

イヴ 「…Bの15だ」

役員 『イヴ選手、Bブロック第8試合です!』

役員がそう言うとオーロラビジョンにはイヴさんの顔が表示され、トーナメント表にイヴさんの名前が記入される。
一番最後の試合か。

役員 『次、シズク選手!』

シズク 「…Aの3」

役員 『シズク選手、Aブロック第2試合!』
役員 『次はペル選手!』

ペル 「…Bの5」

役員 『ペル選手、Bブロック第3試合!』
役員 『次、ミソラ選手!』

ミソラ 「Bの8です」

役員 『ミソラ選手、Bブロック第4試合!』
役員 『次、アンナ選手!』

アンナ 「Bの9…です」

役員 『アンナ選手、Bブロック第5試合!』
役員 『次ケン選手!』

ケン 「Bの1や、なんか上位の連中Bにかたよっとるなぁ〜…」

役員 『ケン選手、Bブロック第1試合!』
役員 『次、イブ選手!』

イブ 「Aの11です」

役員 『イブ選手、Aブロック第1試合!』
役員 『レン選手!』

レン 「わぁい、あ、Aの9だよ♪」

役員 『レン選手、Aブロック第5試合!』
役員 『次、ミツル選手!』

ミツル 「…Aの2です」

役員 『ミツル選手、Aブロック第1試合!』
役員 『次、ユウキ選手!』

ユウキ 「…Aの…1だ!」

ミツル 「!?」

役員 「ユウキ選手、Aブロック第1試合、ミツル選手と対戦です!」

ミツル 「ユウキさん…僕、負けませんよ!」

ユウキ 「…やれやれ…いきなり決まるとは…しかもオープニングバトル…」

役員 『次、アルタ選手!』

アルタ 「……」(引いたくじを見せている)

役員 『アルタ選手、Bブロック第4試合! ミソラ選手と対戦です!』

ケン 「お〜お〜、こりゃまぁえらいのと当たったもんやな〜…」

シズク 「頑張ってください…アルタさん」

アルタ 「……」(こくりとうなづいている)

役員 『次、ツカサ選手!』

ツカサ 「は〜い♪ Aの8です!」

役員 『ツカサ選手、Aブロック第4試合!』
役員 『次、カガヤ選手!』

カガヤ 「Aの14だ!」

役員 『カガヤ選手、Aブロック第7試合!』
役員 『次、サザラ選手!』

サザラ 「Bの4」

役員 『サザラ選手、Bブロック第2試合!』
役員 『次、チカ選手!』

チカ 「Aの15よ」

役員 『チカ選手、Aブロック第8試合!』
役員 『次、マリー選手!』

マリー 「Aの10!」

役員 『マリー選手、Aブロック第5試合、レン選手との対戦です!』
役員 『次、カラクサ選手!』

カラクサ 「おっと、これは…Aの7です」

役員 『カラクサ選手、Aブロック第4試合、ツカサ選手との対戦です!』

カラクサ 「……」

ツカサ 「彼となんだ…」

役員 『次、アキラ選手!』

アキラ 「Bの2です!」

役員 『アキラ選手、Bブロック第1試合! ケン選手との対戦です!』
役員 『次、ミズキ選手!』

ミズキ 「Bの12です」

役員 『ミズキ選手、Bブロック第6試合!』
役員 『次、アスカ選手!』

アスカ 「…Aの5です」

役員 『アスカ選手、Aブロック第3試合!』
役員 『次、サティ選手』

サティ 「は〜いかしら〜、ん〜と、あ、Bの1かしら?」

役員 『サティ選手、Bブロック第1試合、ミズキ選手との対戦です!』
役員 『次、リフィーネ選手!』

リフィーネ 「アイアイサー! Bの13だよ」

役員 『リフィーネ選手、Bブロック第7試合!』
役員 『次、シオ選手!』

シオ 「はい、Aの6です」

役員 『シオ選手、Aブロック第3試合、アスカ選手との対戦です!』
役員 『次、ヨー選手!』

ヨー 「お願いだから一桁選手と当たらないように…あ、Bの3」

役員 『ヨー選手、Bブロック第2試合! サザラ選手との対戦です!』

サザラ 「ほぅ、私と」

ヨー 「おお…自分好みのおじさま…♪」

役員 『次、マサシ選手!』

マサシ 「Bの6です」

役員 『マサシ選手、Bブロック第3試合、ペル選手との対戦です!』
役員 『次、タクマル選手!』

タクマル 「はい! て…げ!? Bの14です…」

役員 『タクマル選手、Bブロック第7試合! リフィーネ選手との対戦です!』

リフィーネ 「WOW、タクマル君とですかー?」

タクマル 「よりによってリフィーネねえちゃん…」

役員 『次、カマタ選手!』

カマタ 「Aの12」

役員 『カマタ選手、Aブロック第6試合、イブ選手との対戦です!』
役員 『次、サトル選手!』

サトル 「Aの16だ」

役員 『サトル選手、Aブロック第8試合! チカ選手との対戦です!』
役員 『次サワタ選手!』

サワタ 「Bの16だ、やれやれ光栄なのかついてないのか…」

役員 『サワタ選手、Bブロック第8試合! イヴ選手との対戦です!』
役員 『次、ヨウイチ選手!』

ヨウイチ 「Bの10」

役員 『ヨウイチ選手、Bブロック第5試合、アンナ選手との対戦です!』
役員 『最後、ホシアキ選手!』

ホシアキ 『Aの4…終わったな…』

シズク 「……」

役員 『ホシアキ選手、Aブロック第2試合! シズク選手との対戦です!』
役員 『よってリュウト選手Aブロック第7試合、カガヤ選手との対戦になりました!』

ユウキ 「はてさて…一体どうなるんだろうね…」

これで、本戦へのトーナメント表が完成した。
最後に各組み合わせが発表される。

『Aブロック第1試合 ユウキ選手(予選9位)VSミツル選手(予選9位)』

『Aブロック第2試合 シズク選手(予選2位)VSホシアキ選手(予選31位)』

『Aブロック第3試合 アスカ選手(予選20位)VSシオ選手(予選23位)』

『Aブロック第4試合 カラクサ選手(予選17位)VSツカサ選手(予選12位)』

『Aブロック第5試合 レン選手(予選8位)VSマリー選手(予選16位)』

『Aブロック第6試合 イブ選手(予選6位)VSカマタ選手(予選27位)』

『Aブロック第7試合 リュウト選手(予選32位)VSカガヤ(予選13位)』

『Aブロック第8試合 チカ選手(予選14位)VSサトル(予選28位)』

『Bブロック第1試合 ケン選手(予選6位)VSアキラ選手(予選18位)』

『Bブロック第2試合 ヨー選手(予選23位)VSサザラ選手(予選14位)』

『Bブロック第3試合 ペル選手(予選3位)VSマサシ選手(予選25位)』

『Bブロック第4試合 アルタ選手(予選11位)VSミソラ選手(予選4位)』

『Bブロック第5試合 アンナ選手(予選5位)VSヨウイチ選手(予選30位)』

『Bブロック第6試合 サティ選手(予選20位)VSミズキ選手(予選19位)』

『Bブロック第7試合 リフィーネ選手(予選20位)VSタクマル選手(予選25位)』

『Bブロック第8試合 イヴ選手(予選1位)VSサワタ選手(予選29位)』




…………。
………。
……。



ユウキ (いよいよか…いよいよ俺たちのcarnival Dayが始まる…)
ユウキ (まずはミツル君か…6対6のフルバトル…どうなるのか?)

俺は今日の抽選会が終わると一人会場の外で考え事をしていた。
とりあえず、明日も休みなわけで今日と明日はゆっくりできる。
しかし、だからといって別にだらだらとするつもりは全くない。

ユウキ 「まぁ、焦っていても仕方がない…とりあえず寝る場所へ向かうか」

俺はそう言ってとある場所へ向かう。
そこは、ポケモンリーグ本戦出場者のみが泊まれるVIPなところ…。



『同日:某時刻 某グランドホテル』


受付 「ようこそ、ポケモンリーグ本戦出場者ですね? 失礼ですがトレーナーカードの提示をお願いします」

ユウキ 「ほい」

俺はとある高級ホテルに着くと受付でトレーナーカードを提示した。

受付 「…データ照合完了、ユウキ様ですね、ユウキ様の部屋は227号室となっています」
受付 「本ホテルの宿泊期間はリーグ終了までです、宿泊代、飲食代はポケモンリーグ運営委員会持ちとなっております」
受付 「なにか、問題がありましたらすぐにご連絡くださいませ、それではお客様ごゆっくりとどうぞ」

ユウキ 「どうも…」

俺は鍵を受け取ると、一旦部屋へと向かった。
さすがは高級ホテル…半端じゃねぇ…。



…………。



ユウキ 「で、ここが部屋っと…」

俺は鍵を使って俺がポケモンリーグ開催期間中寝泊りする部屋に入る。
とりあえず、高級ベットにバスルーム、テレビも設置されている。
ベランダもあり、ベランダから外を覗くと下にホテルの庭があり、何人かトレーナーが見られた。
離されたポケモンたちもいるようで、どうやら自由に使っていいみたいだな。

ユウキ 「さて…まぁ細かいことは明日の休日にやるとして、今日はゆっくりしますか」

俺はそう思うと、一旦部屋を出てホテルの庭に行く。
俺はホテルの庭に今日はポケモンたちを放すことにしたのだ。
そして、明日のため今日は寝るだろう…。



…………。



チルタリス 「れでぃ〜す、え〜んど、じぇんとるめ〜ん」

ラグラージ 「かったる…」

ユレイドル 「どうした…随分元気がないな…」

サーナイト 「てか、いきなりなんなんですか?」

現在深夜1時、突然チルタリスさんに起こされて集合をしていた。
昨日はホテルの庭に僕たちを放してマスターは眠ったのだった。
恐らく早朝に迎えに来るのだろう。
あの人朝相当早いからなぁ〜…徹夜は厳しいよ…。

チルタリス 「さて、実はみなさんを呼んだのは以前カイオーガ戦の後、頼んだある品が届いたっす」

コータス 「頼んだ品〜? ああ、あれですねぇ〜」

それは、カイオーガとの戦いが終わりユウキさんがしばらく僕たちから離れていた時のことだった。
僕たちはポケモンセンターで休んでいたんだけど、その時チルタリスさんがこっそりなにかを注文していたようだったのだ…。
でも…一体何を頼んだんだろう…?

チルタリス 「こいつはトップシークレットな品っす…はっきりとは言えないっすが…」

ボスゴドラ 「で、なんなのよ…つーか、その後ろの段ボール箱」

チルタリス 「ふふ…これを見るっすーっ!!」

そう言ってチルタリスさんは段ボール箱の蓋をを勢いよく開けた。
僕たちはダンボールの中に注目する。

ラグラージ 「あんだ? コンパクトディスクか…?」

ユレイドル 「いや…これは技マシンでは…?」

ダンボールの中にはなんとCDケースに入れられた大量の技マシンだった…100枚以上はありそうだ…。

チルタリス 「これぞ! 技マシンコンプリートセット!」
チルタリス 「なんと技マシン01から技マシン92まで完全完備!」

サーナイト 「あの〜…つかぬことお聞きしますが…これはマスターには…?」

チルタリス 「当然言ってないっす…なんせ価格が245000円…しかも2セットだから490000円…」

サーナイト 「はいぃーっ!? 4900000円〜!!?」

ラグラージ 「おい!? そんな金どこで手に入れたー!?」

チルタリス 「ふっふっふ…それはそれ…これはこれ…」
チルタリス 「さぁ! マスターには内緒でここで一気にパワーアップを図るっす!」

ボスゴドラ 「それはいいけど…でも、グラエナたちはどうするの? 今はさすがにボックスにいるわよ?」

チルタリス 「明日休日っすからマスターに頼んで時間割いてもらうっす、その時に渡すっす」

ラグラージ 「まぁそれなら俺はまずはこの技マシン13と80を貰おうかね」

サーナイト 「『れいとうビーム』と『いわなだれ』ですね」
サーナイト 「じゃあ、僕はまず『シャドーボール』と『きあいだま』をまず貰いますね」

コータス 「う〜ん、私はあまりいい技は覚えられませんし、無難に『ヘドロばくだん』と『アイアンテール』といったところですかね〜?」

ボスゴドラ 「う〜ん、あんまり貰いすぎてもあれな気もするしねぇ…まぁ、とりあえず『ステルスロック』、あとは『がんせきふうじ』ともらうわね」

チルタリス 「『ラスターカノン』はいいんすか?」

ボスゴドラ 「ん〜、余ったら使うわ」

ユレイドル 「俺は『どくどく』と『すなあらし』だな…」

チルタリス 「最後にオイラは…『りゅうのはどう』と…ん〜、『はがねのつばさ』でも貰うっすかね?」

ラグラージ 「じゃ、あとは余ったらそれぞれが適当に消化だな」

チルタリス 「そうっすね」

サーナイト (たしかに…これで僕たちパワーアップだけど…いいのかなぁ?)

結局、僕たちは深夜のうちにマスターには内緒でパワーアップをしたのだった。
はぁ…マスターにはなんて言おう?




ポケットモンスター第65話 『本戦への切符』 完






今回のレポート


移動


サイユウシティ


3月2日(ポケモンリーグ予選日一日目)


現在パーティ


ラグラージ

サーナイト

チルタリス

ユレイドル

ボスゴドラ

コータス


見つけたポケモン 66匹

メタグロス




おまけ



その65 「サティの楽してずるして優勝いただき大作戦!」





あ、さてさて、今回はサティアーラことサティの話。
最大文字数にひっかっかって思いっきり略された愚か者は明朝、まだ太陽も昇っていない時間に活動を開始するのでした…。
一体、彼女はそんな朝早くに何をする気なのか?
それではおまけその65、始まりと御座候〜♪(テケンテンテン、テテン♪)
…ずいぶん、ひさしぶりだな…これ。(作者ちょっと悦)



『3月3日 時刻5:15 サイユウシティ 本戦出場者たちが眠るホテルの屋上』


サティ 「ふっふふ〜…予選では運悪くもペルペルと合っちゃって1敗しちゃったけどこれで終わりじゃないかしら!」
サティ 「みんなが眠っているうちにあんなことやこんなことしまくって優勝はこのポケモントレーナー1の頭脳派、サティがいただきかしら!」
サティ 「ふっふっふ! さー! 早速行動開始かしらーっ!」



…………。



サティ 「さぁ…現在まずは予選1位のイヴ選手の部屋の前かしら?」
サティ 「強敵はとりあえず速いうちに潰しておくかしら?」

ガチャ、ガチャガチャ!

サティ 「あれ? あれあれ!? お、おかしいかしらー!?」

なんと、ドアノブは回るのにドアが開かない。
はっ! しまったかしら〜!?

サティ 「鍵かかっているに決まっているかしら〜…」
サティ 「うぅ…でも、これくらいではサティはめげないかしら!」
サティ 「次、行くかしら次ー!」



…………。



サティ 「さぁ、巡り巡って次はユウキ選手の部屋かしら〜?」

ガチャ、ギィ…。

サティ 「あれ? 普通に開くかしら?」

なんと今度は簡単に部屋が開いてしまったかしら?
まぁ、それはともかくまずは寝顔を拝ませてもらうかしら?

サティ 「て? あれ!? あれれ!? ユウキ選手、部屋にいないかしらー!?」
サティ 「ど、どこへーいったかしらー!?」

ペル 「……」

サティ 「ひぃぃぃっ!? ま、またペルペルかしらーっ!?」
サティ 「というより、なんでユウキ選手の部屋にペルペルがいるのかしらーっ!?」



…………。



サティ 「うぅぅ…ある意味、酷い目に合ったかしら〜…でも、まだまだ朝は始まったばかり! 他に狙える獲物を見つけるかしらー!」
サティ 「あ、そうかしら! そういえばペルペルがユウキ選手の部屋にいたということは今、ペル選手の部屋は空のはず!」
サティ 「今のうちに物色するかしら〜!」

と、いうわけで今度はペルペルの部屋にレッツゴーかしら〜♪

サティ (あの子…でも、何持っているかしら?)



ガチャ…ギィ…。

サティ (ペルペルの部屋も案の定鍵がかかっていないかしら…さて、中は…?)

ペラップ 「俺にカレーをくわせろぉ! 日本をインドに変えてしまえーっ!!」

サティ 「ひぃぃっ!? い、いきなりなにかしらー!?」

なんと、部屋に入るなりいきなりペラップのシャウトが部屋中に響き渡る。
うぅ…なんだかここのお客さんまわりに迷惑かしら〜…。

ペラップ 「うう…自由プリーズ! だせー! だしてー!!」

サティ (…よくみると、ペラップなんで鳥籠に入っているのかしら?)

ペラップ 「ぶっ殺すと心の中で誓った時その時すでに行動は終わっているのよーっ!!」

サティ (む、無茶苦茶言っているかしら…)

ペラップ 「あ、あんたあのチビ…!?」

サティ 「とりあえず、猿轡かしらーっ!?」

とりあえずペラップの嘴はささっと縛り上げる。
ついでに暴れないように羽と体もがんじがらめにしておく。

ペラップ 「…! …!!」

サティ 「ふぅ…これで静かになったかしら」
サティ 「むやみやたらに大声だしたら怒られるかしら〜♪」

というわけで、次の部屋にいくかしら〜。



サティ 「あ! 当初の目的すっかり忘れていたかしら!?」



…………。



サティ 「えーと…ああ、次はあの謎のアンノーン使い、アンナの部屋かしら」

ガチャ。

サティ 「おお、ここも一発で開いたかしら、案外みんな戸締りしっかりしてないかしら?」
サティ 「さぁ…中は…て、なんじゃこりゃー!?」

群体アンノーン 「アンノーン」

アンナ 「……」(眠)

サティ 「ひ、ひぃぃ…なんだかアンノーンが結晶塔のアンノーンみたいに渦巻いているかしらーっ!?」
サティ 「てか、なんでこんな状態で平然とこの子寝られるのかしら!?」

やばい…この部屋はやばすぎる。

サティ 「せ、戦略的撤退かしらーっ!?」



…………。



サティ 「はぅ…さっきの子は今年一番の妖しい子にランクインかしら…あれは普通じゃないかしら…ん?」
サティ 「あ、ここはケン選手の部屋かしら?」

ガチャ。

サティ 「ここも開いたかしら…なんだか、段々日本人の防犯への興味の薄さに危惧を感じ始めたかしら…」

ケン 「ぐごーぐごー!」

サティ 「普通に寝ているかしら?」

それにしてもでかいイビキかしら。
おまけに腹もだして眠っちゃって…。
部屋のクーラー全開にして風邪引かせてやろうかしら?

ケン 「誰が豆粒ドチビじゃーっ!!?」

サティ 「ひぃぃ!? そんなこと言ってないかしらーっ!?」

突然、ケン選手叫びだしたかしら…。
もしかして目覚めた?

ケン 「ん…ZZZZ」

サティ 「ね、寝言かしら〜…?」

ケン選手、何事もなかったかのごとく眠りに戻るあたり完璧に寝ぼけているかしら…。

サティ 「とりあえず、むかつくから顔に油性ペンで落書きだけで勘弁してやるかしら」



…………。



サティ 「ふぅ…なかなかスリリングだったかしら♪」
サティ 「さて、そろそろ例のアイドル、ツカサ選手の部屋かしら」
サティ 「アイドルの部屋ってことはマニアに売れば金になるレア物いっぱいかしら!?」

というわけで、次はツカサ選手の部屋かしら〜♪

ミソラ 「……」

サティ 「あ…」

ミソラ 「…?」

サティ (うぅ…まいったかしら…やっぱりアイドルの部屋にはボディーガードはつきものなのかしら?)
サティ (でも、この人確か本戦出場選手だった気がするんだけど…?)

一体、なんでこんな所に突っ立っているのかしら?

サティ (しょうがないかしら、アイドルの部屋は諦めて、だったらこのボディーガードの部屋にいくかしら)



サティ 「…あの選手の部屋ってどこかしら? ていうか、あの選手の名前って…」



…………。



サティ 「次はリフィーネ選手かしら?」

なんだか、ただでは入れない気もするかしら…。

ガチャ。

サティ 「あれ? 開いたかしら?」

なんていうか、おおらかな選手とは思っていたけど、ここらへんも甘いかしら〜…。
中はどうなっているのかしら?

リフィーネ 「……」

サティ 「普通すぎるかしら…」

あまりに普通の部屋に普通にリフィーネ選手が眠っているかしら。

サティ 「一体どんな風に眠って…」

リフィーネ 「んん…」

サティ 「!!!!??? こ、これは…!? これはまずいかしら…!?」

とりあえず、布団を引っぺがすとそこには衝撃的な姿が…。
細かいことはとても口にはできないが、上半身裸だったと言っておくかしら。
下は…ご想像にお任せかしら…。

サティ 「いくらなんでも肌着くらい着て欲しいかしら…びっくりしたかしら…」

いくらなんでもこれはオープンすぎるかしら…。
さすがは黒人女性…あなどれないかしら…。

サティ 「サティも10年経ったら…て、変な妄想はいらないかしら!」
サティ 「とりあえず、戦利品にこのパラソルでもいただいて次の部屋かしら!」



…………。



サティ 「今度はリュウトさんの部屋かしら」

予選突破者、32位のリュウト選手なんてサティの敵じゃないけどとりあえず調べるかしら?

ガチャ。

サティ 「例によってまた開くし…なんだか無用心すぎる国かしら…」

で、中は…?

サティ 「あれ? リュウトさんもいないかしら?」

なんと、ベットにリュウトさんは見当たらなかった。
一体どこへ行ったのかしら?

ジャアアア…。

サティ 「ん? 洗面所からかしら?」

どうやら、洗面所から水を大量に使う音がするかしら。
今、シャワーでも浴びているのかしら?

リュウト 「……」

サティ 「て…た、大変かしらーっ!?」

なんと、洗面所に向かうとリュウトさんが洗面台に顔をつっこんだまま動かないかしらーっ!?
ど、どうすればいいのかしら〜!?

サティ 「とりあえず助けるかしらー!?」
サティ 「だ、大丈夫かしらーっ!?」

とりあえず、急いで洗面台からリュウトさんをひっぱりだ。

リュウト 「…ん?」

サティ 「はぁ…はぁ…、い、一体何があったのかしら? なんであんなところに水出しっぱなしで顔突っ込んで…」

リュウト 「溺れた…」

サティ 「はぁ? 洗面所でかしら?」

リュウト 「すまない…助かった…」

サティ 「どういたしましてかしら〜…はぁ」

まさか、レスキューまでする羽目になるとは思っていなかったかしら〜。
も、もう…散々かしら…。

リュウト 「…ところで、どうして君が俺の部屋に…?」

サティ 「あ、さ、さようならかしら〜!!」

リュウト 「あ…」

というわけでこのサティは一目散に逃げるかしら!
結局サティの作戦は…まぁ、微妙なところかしら…?






おまけその65 「サティの楽してずるして優勝いただき大作戦!」 完



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