ポケットモンスター サファイア編




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第73話 『B第2試合・実力』






ヨー 「いよいよ、俺のバトルか…なんだか物凄く長かったように感じるな…」

俺は控え室から今、フィールドへと向かっている。
微かに外の音と熱気を感じる。

ヨー (才能がなくたって99の努力をすれば、100の天才に追いつけるよな…?)

俺はトレーナーとしての才能はなかった。
はっきり言って、ここまで来れたのは奇跡かもしれない。
だけど、俺はその奇跡を起こすためここまで頑張ってきた。
必死に…そう、本当に必死だった。

ヨー 「やってらんないよね…一握りの天才にみんな持っていかれるのは」

けど、それが現実だと理解もしている。
努力をする天才もいるけど、それはある意味努力の天才ともとれる。
俺は…本当に何にもだめだった。
バトルセンスもイマイチ、ポケモンの育ても少し甘い、努力は人一倍頑張ったけどそれじゃ追いつかないものは多すぎた。
だけど、そんな俺でも今はここにいる。

ヨー 「師匠のおかげかな…?」

俺には師匠がいた。
師匠…といっても教わったのはほんの1週間ほどだったけど。
師匠は俺に4匹のポケモンを渡してくれた。
エアームド、ヘラクロス、スターミー、カポエラー…この4匹はこのリーグまで使用は師匠に止められていた。
それは努力と成長の到達度の試験と言っていたが、もしかしたらリーグをあの人は見ているのか?
忘れてはいない、師匠との出会いは今から1年前だ。
俺は今と同じようにトレーナーをジョウト地方はヒワダタウンでやっていた。
だが、俺はとても弱くポケモンもほとんど進化していない。
せいぜい進化していたのはブラッキーくらいだった。

ヨー (あの師匠との出会いはウバメの森でだった…師匠は誰かとバトルしていたんだ…)



…………。



師匠 「マニューラ、『れいとうパンチ』!」

相手トレーナー 「クロバット、かわして『ブレイブバード』だ!」

ヨー 「うお…!? な、なんだぁ!?」

ウバメの森は異様なことになっていた。
二人のトレーナーが森の中央で激しくバトルしている。
一人は普通の少年のトレーナー、前髪の左だけ銀色のメッシュが入っている。
もう片方のマニューラっていうポケモンを使っている方は青い髪の毛が全部逆立っている30代は後半といった感じの男性。
それが、俺の師匠だった。
そのバトルは凄まじく、まるでポケモンリーグのバトルを見ているかのようだった。

師匠 「終わりだ、マニューラ、『つじぎり』」

マニューラ 「マニュ!」

ザッシュゥ!

クロバット 「クロー!?」

相手 「くそ! 戻れクロバット!」

師匠 「終わりだ、『無限の時』」

ヨー (無限の時? なんだそりゃ…もしかしてこの森に祭られている時渡りの神のことか!?)

相手 「ち…鬱陶しいな、てめぇもいつまでも偽善ぶりやがって…」

師匠 「偽善で結構だ、金輪際貴様らとは関わりあいたくないものだな」

相手 「ハッ! そう上手くいくかな…?」

師匠 「やってみるさ、私の計画のためならな」

相手 「あばよ! アカギ!」

ヨー 「あ…、行っちゃった…」

俺はずっと見ていたが相手側のトレーナーはさっと森の中に消えていったのだ。

師匠 「? 君は…?」

ヨー 「あ…」

見つかっちまった。
俺はばつが悪かったが素直にその師匠の前に立った。

師匠 「…いい目をしているな」

ヨー 「へ?」

第一声はあまりに意外な言葉だった。
思わず俺も素っ頓狂な声をあげてしまった。

師匠 「君、ポケモントレーナーかな?」

ヨー 「あ、はい! そうだ、さっきの凄いバトル見せてもらいました!」
ヨー 「あのマニューラって呼ばれているの、あれなんですか!? 見た感じニューラの進化って感じでしたけど!?」

師匠 「あのマニューラは確かにニューラの進化形だな、しかし…ふむ」

ヨー 「? ??」

師匠はその時、まるで品定めをするかのように俺を見ていた。

師匠 「もしよかったら君にポケモンの勉強を教えてあげよう」
師匠 「私はすぐホウエン地方に行かないと行けないが、それまでの間なら君にポケモンのレクチャーをしてあげる」

ヨー 「え? いいんですか!?」

師匠 「ああ、君はきっと才能あるトレーナーだ、ふふ」

それからだった…。
俺は毎日師匠のところでポケモンバトルを教わった。
そして、別れる時、師匠は俺に4匹のポケモンを渡したんだ。



…………。



ヨー (だけど、ボールがちょっと特殊なんだよな…)

見たことのないボール。
ジョウトでもホウエンでも見たことがないのに…。
あの人…アカギと逃げた方は言っていたがあの師匠は何者だったのだろうか?

ヨー 「ま、考えている暇はもうないか…」

やがて、花道が終え、大歓声が俺を迎える。

ワァァァァ!

シャベリヤ 『さぁ、いよいよBブロック第2試合がスタートだ! 最初に現われたのはヨー選手!』
シャベリヤ 『さっき勝ったケン選手と同じジョウト地方出身だ!』
シャベリヤ 『レン選手は女の子と見まごうばかりだったが、こっちは逆に男と間違えそうな風貌!』
シャベリヤ 『その実力はいかに!? そして反対側からはサザラ選手の入場!』
シャベリヤ 『ホウエンリーグ出場は通算7回目、最高成績はベスト4! 本大会出場者の中でもっともベテランの入場だ!』
シャベリヤ 『はたして勝つのはどっちだ!?』

ヨー 「いい男だけど、勝負は勝負!」

俺は目の前のサザラ選手を睨みつける。
俺的にはクリーンヒットのいい男だけど、悲しいかなこれってポケモンバトルなのよね!

審判 「両者、不正のないようポケモンをフィールドへ!」

ヨー 「頼むぞ、マルノーム!」

サザラ 「出番だ、ハリテヤマ!」

マルノーム 「マールノー!」

ハリテヤマ 「ハリッ!」

シャベリヤ 『おおーっと、ヨー選手、データにないポケモンが出た! これはまさかゴクリンが進化したのか!?』

ヨー (そのとーり! 俺は成長し続ける! ゴクリンもいいかげん進化だ!)

シャベリヤ 『さーて、予想外に面白くなりそうな今回のバトル、フィールドは機械仕掛けの地面!』

ヨー 「て、なんだよそれ…」

マルノーム 「マルノ〜?」

ハリテヤマ 「ハリッ?」

なんと、地面は小さく波打っていた。
まさに機械仕掛け、動きは単純だが、こりゃ戦いにくそうだな…。

ヨー (まぁ、幸いマルノームならそんなに相性の悪いフィールドということはないか)
ヨー 「おーし! 先制攻撃! マルノーム、『ヘドロばくだん』!」

マルノーム 「マールノー!」

サザラ 「ハリテヤマ、『ちきゅうなげ』だ!」

ハリテヤマ 「ハリッ!」

ズシィン、ズシィン!

シャベリヤ 『ハリテヤマ、重い体でフィールドを揺らしながらマルノームに突撃!』
シャベリヤ 『『ヘドロばくだん』の直撃にも怯む様子はない! その耐久力は折り紙つきか!?』

ハリテヤマ 「ハーリー!」

シャベリヤ 『ハリテヤマ、そしてマルノームを天高く投げ上げたー!』

ズッシィン!

マルノーム 「マールノー!」

ヨー 「大丈夫か、マルノーム!」

マルノーム 「マル〜」

マルノームは平然としている。
あの技は見かけは凄いが思ったよりダメージが薄いんだよな。

サザラ 「やはり、体力に優れるマルノームは『ちきゅうなげ』では辛いか!」

ヨー 「マルノーム、もう一発『ヘドロばくだん』!」

マルノーム 「マール!」

ドバァン!

ハリテヤマ 「ハ、ハリッ!?」

シャベリヤ 『ハリテヤマに強烈な一撃、しかしハリテヤマ必死で耐えています!』

ハリテヤマ 「ハリ…」

シャベリヤ 『ああーっと、しかしハリテヤマ、毒に犯されてしまった! 『ヘドロばくだん』の高い毒付着確率がここで発動!』

サザラ 「! ハリテヤマ、『ふきとばし』!」

ハリテヤマ 「ハーリー!」

マルノーム 「マルノッ!?」

シュボン! ボフゥン!

レアコイル 「レア〜」

シャベリヤ 『おーと、ハリテヤマの吹き飛ばしでマルノームが引っ込み代わりに出てきたのはレアコイルだ!』

ヨー 「しまった! く、レアコイル『10まんボルト』!」

サザラ 「ハリテヤマ、『みきり』!」

ハリテヤマ 「ハリッ!」

レアコイル 「レア〜!」

バチィン!

ヨー 「な…!?」

なんと、ハリテヤマは紙一重でレアコイルの放つ『10まんボルト』を避ける。
そしてそのまま、近い距離を維持したまま。

サザラ 「ハリテヤマ、『はっけい』!」

ハリテヤマ 「ハーリ!」

ズドォン!

シャベリヤ 『ハリテヤマの『はっけい』が決まった! 間合いの無い密着状態から繰り出される強烈な一撃! レアコイルたまらずダウンです!』

ヨー 「そんな…戻って…レアコイル…」

一瞬の攻防だった。
レアコイルになった瞬間ヤバイと思った。
だけど、ハリテヤマは後一撃入ればダウンするという窮地。
だから俺はとにかく先に先にと攻撃を宣告した。
だけどサザラさんは間を置いた、『みきり』と使ってゼロ距離でレアコイルの攻撃を回避し、そのままレアコイルに反撃してきた。
負けだ…あれじゃ。

ヨー 「く、でてこい、ウインディ」

ウインディ 「ウォン!」

俺は2匹目にウインディを出す。
凄い人だ…この人は。
俺とは経験が違う。
ただ、攻撃をすればいいというわけではないということを理解しているんだな。
だけど、俺はやっぱり!

ヨー 「ウインディ、『しんそく』!」

サザラ 「ハリテヤマ、もう一度『みきり』だ!」

ウインディ 「ウォン!」

ハリテヤマ 「ハリッ!」

ハリテヤマはウインディの『しんそく』をまたも紙一重で回避してくる。
だけど、またここでカウンターはもらわねぇ!

ヨー 「ウインディ、止まるな! そのままフィールドの端までいけ!」

ウインディ 「ウォン!」

サザラ 「!?」

ウインディは命令どおり、『しんそく』をハリテヤマに避けられたが気にせず遠くまで走り抜ける。

ヨー 「ウインディ、『かえんほうしゃ』!」

ウインディ 「ウォーン!」

ゴォォォ!

ハリテヤマ 「ハ、ハリーッ!?」

シャベリヤ 『ハリテヤマ、ウインディの炎に焼かれて苦しんでいる! さらに毒のダメージもあり、これは無理か!?』

ハリテヤマ 「ハ〜リ〜…」

審判 「ハリテヤマ、戦闘不能!」

ヨー 「ふぅ、おっし!」

ハリテヤマはやっとその重い体を倒してくれる。
毒の影響もまんざらじゃなかったかな?

サザラ 「ゆけ、ドククラゲ!」

ドククラゲ 「ドク〜」

シャベリヤ 『サザラ選手、ドククラゲを繰り出した! 炎には水というスタンダードな考えか!?』

サザラ 「ドククラゲ、『バブルこうせん』!」

ドククラゲ 「ドクー!」

ヨー 「ウインディ、『こうそくいどう』! 動き回れ!」

ウインディ 「ウォウ!」

ドククラゲは口から泡の光線を出すが、ウインディは動き回ってそれを回避する。
『こうそくいどう』も使ってその素早さは結構なもんだぜ!?
どうするよ、サザラさん!

サザラ 「むぅ、ならばドククラゲ、『いやなおと』だ!」

ドククラゲ 「ドークー!」

キィィィィィィッ!

ウインディ 「ウォウ!?」

ヨー 「くぅ!?」

突然、ドククラゲは金切り音のような音を出す。
思わず俺自身も頭を抑えるほど嫌な音だ。
ウインディもその音に動きが鈍ってしまう。

サザラ 「ドククラゲ、今だ、『みずのはどう』!」

ヨー 「ウインディ、跳びあがって上から『かみなりのキバ』!」

ウインディ 「ウォンッ!」

ウインディは『みずのはどう』が着弾する瞬間、跳びあがってドククラゲに上から襲い掛かった。
丁度、地面の揺れがウインディのリズムに合い、助走なしで3メートルはゆうに飛んでいる。
攻撃直後、貰った!

ウインディ 「ウオーン!」

バチチチィッ!

ドククラゲ 「ド、ドクー!?」

サザラ 「ぬぅ! ドククラゲ、『からみつく』!」

ドククラゲ 「ド、ドクッ!」

シャベリヤ 『おーっと! ドククラゲその長い触手でウインディをがんじがらめにした!』

ヨー 「一体何を! ウインディ、そのまま『かみくだく』!」

ウインディ 「ウォン!」

サザラ 「ドククラゲ、『ハイドロポンプ』をゼロ距離でお見舞いしろ!」

ドククラゲ 「ドークー!」

バッシャァァァッ!!

ウインディ 「!? ウォンーッ!?」

ヨー 「ウインディーッ!!?」

ドククラゲはたとえ噛み付かれようとも渾身の力でウインディに『ハイドロポンプ』をお見舞いする。
さしものウインディもその強烈な一撃には耐えられない。
まして相手は絡みついて離してくれないのだ。

審判 「ウインディ、戦闘不能!」

シャベリヤ 『ドククラゲ、やりました! ウインディ沈黙! しかしドククラゲももう後が無い!』

ヨー 「く…戻ってくれ、ウインディ」

まぁ、タイプ的には振り出し、ある程度この事態は予想していた。
しかし、問題はこれで2匹ダウンで、こちらが不利ということ。
マルノームも大したことはないとはいえ、ダメージを被っている。
向こうのドククラゲも後がないが、まだ何をしてくるかわからない。
向こうはこちらと違って何年分もトレーナーの歴が違う、古狸なんだ。

ヨー 「そろそろ…使ってもいいよね…師匠」

俺は師匠から譲り受けたポケモンのボールを手にする。
見たことのないボール、ぼんぐりでもない。

ヨー 「いけ、スターミー!」

スターミー 「スター!」



…………。



チカ 「! あれはクイックボール?」

リュウト 「なんだ、クイックボール? 聞いたことの無いボールだな」

チカ 「現在はまだ、シンオウ地方でしか売られていない、珍しいボールよ」
チカ 「彼女はジョウト地方出身のはず…なぜシンオウのボールを?」

リュウト 「交換で得たポケモンか?」

チカ 「かもしれないわね…」



…………。



シャベリヤ 『さぁ、ヨー選手、スターミーを繰り出しました!』
シャベリヤ 『毒タイプにはエスパーというスタンダードな反応、しかし、このスターミー予選では一線を期した戦闘を見せました!』

ヨー (実際にバトルに出したのは今回の予選が初めてだった)
ヨー (慣れてもらわないといけないし、調教はちゃんとしていた…だけど実際に使って戦ったのは初めて)
ヨー (すげぇ、ポテンシャルを秘めていた…動きひとつとっても次元が違う…師匠が何者なのかますますわからなくなった)
ヨー 「俺がお前を使うほど優秀なトレーナーとは思えない、だけど、精一杯お前を使いこなしてやるさ!」
ヨー 「スターミー、『サイコキネシス』!」

スターミー 「スター!」

ドククラゲ 「ドクッ!?」

ドククラゲは成す術は無い、そのままダウンした。
サザラさんも無駄な抵抗と感じたが、そのまま素直にドククラゲはダウンだ。

サザラ (予選を見たわけじゃない…だが、論評によると、このスターミーはレベルが違うらしい…)
サザラ (彼女のポケモン自体もレベルが低いのもあるがそれにしてもあのスターミーのレベルは違うようだ)
サザラ (それにあのボールはシンオウ地方でしか見られない珍しいボールだ、なにかあるのだろうな…)
サザラ 「ここからが正念場だぞ! フーディン、頼んだ!」

フーディン 「フー!」

シャベリヤ 『サザラ選手、同じくエスパーのフーディンを繰り出した!』
シャベリヤ 『エスパー同士の対決、どうなるのか!?』

サザラ 「フーディン、『シャドーボール』!」

フーディン 「フー!」

ヨー 「スターミー、『ハイドロポンプ』だ!」

スターミー 「スター!!」

バッシャァァッ!!

フーディン 「!? フーッ!?」

シャベリヤ 『おおっ!? フーディンの放った『シャドーボール』、しかしスターミーの『ハイドロポンプ』に押し負け、直撃だー!!』

サザラ 「くっ! 押し負けたか…なに!?」

スターミー 「!!」

シャベリヤ 「な…速い! スターミー、既にフーディンの後ろに回りこんでいる!」

ヨー (く…やっぱり、俺自身がスターミーの実力に追いついていない! まだ駄目なのか!?)
ヨー (少なくとも、俺にスターミーの行動を予測し、的確に指示する自信が無い…スターミーはすでに次の行動に移れるよう的確に動いているのに!)

サザラ 「くっ! フーディン、『サイコキネシス』!」

フーディン 「フー!」

ヨー 「スターミー、『なみのり』!」

スターミー 「!!」

ザッパァン!!

フーディン 「!? フーッ!?」

シャベリヤ 『駄目だー! フーディン、スターミーの動きについていけない!』
シャベリヤ 『というより、スターミーが速すぎる! トレーナーの声と同時にすでに水を吐いて波を作る行動速度、まるでレベルが違う!』

ヨー (まじで速すぎる! 俺自身の反応速度も追いつかない!)

審判 「フーディン、戦闘不能!」

サザラ 「もどれ、フーディン」
サザラ (スターミーはトレーナーの意思を感じ取る…恐らくヨー選手が考えたことを感じ取っているのだろう…)
サザラ (ゆえにヨー選手が声にだした頃には既に行動準備が終わり、攻撃に入っている…まるでレベルが違う…恐ろしいな…)
サザラ (だが、ヨー選手自体が、ポケモンに追いついていない、ポケモンは凄くてもトレーナーがあれならまだ、付け入る隙はありそうだな)

シャベリヤ 『しかし、サザラ選手も先に命令を下したにも関わらず、攻撃が後手になる…たまったものではありません! 一体どうやって突き崩す!?』

サザラ 「でてこい、ヤミラミ」

ヤミラミ 「ヤー! シシシ!」

シャベリヤ 『ヤミラミ、不気味に笑っています! サザラ選手どうする気か!?』

サザラ 「……」

ヨー 「?」

サザラ選手は命令を下さない。
先に攻撃してこいということか?
なにか、罠的なものを感じるな…。

サザラ (先に動いてはカウンターを取られてかなわんからな…確実に攻め落とさせてもらう)

ヨー (恐らく、相打ち狙いなんだろうな…恐ろしいぜ…)
ヨー 「だが、スターミー、『ハイドロポンプ』!」

サザラ 「ヤミラミ、『ねこだまし』!」

ヤミラミ 「ヤー!」

バッチィン!

スターミー 「!?」

ヨー 「ちっ! しまった!」

ヤミラミは一瞬でスターミーの側まで近づいて、手を叩いてスターミーを怯ませる。
まさか、ここでそれが飛んでくるなんて!

ヨー 「距離が近い! ここは『10まんボルト』だ、スターミー!」

スターミー 「スタ!」

俺はモーションの若干長い『ハイドロポンプ』よりも出だしの速い『10まんボルト』を使わせる。
距離的にはスターミーの距離じゃないけどな!

サザラ 「ヤミラミ、『いばる』!」

ヤミラミ 「ヤッミン!」

スターミー 「!! スターッ!!」

シャベリヤ 『おーっと! スターミー、威張られて混乱してしまった! だが攻撃が大幅に上がったぞ!』

ヨー (くそ! やっぱり先手ではトレーナーのレベルで負けてしまう!)
ヨー 「スターミー、『コスモパワー』!」

俺は一旦、足場を固めることにする。
下手に攻撃がでても困るしな。

スターミー 「ス、スター!」

スターミーはさっきより反応が遅れていた。
俺の声を聞いた後になんとか『コスモパワー』を使う。

サザラ 「ふ、やはりな…ヤミラミ、『おしおき』だ!」

ヤミラミ 「ヤミミー!!」

スターミー 「スターッ!?」

シャベリヤ 『おっとー!? ヤミラミの『おしおき』がスターミーに炸裂!』
シャベリヤ 『ちなみに、珍しい技なので私の解説を入れましょう! 『おしおき』は悪タイプの接触技で相手が能力アップをすればするほど威力が上がるのです!』
シャベリヤ 『スターミーに『いばる』をしたのはこの算段か!? さらに『コスモパワー』で威力アップ!』

ヨー (やべぇ! スターミーの体力も残り少ない! 完全に出し抜かれちまった!)
ヨー 「スターミー、離れて『じこさいせい』!」

スターミー 「ス、スター!」

サザラ 「ヤミラミ、『かげうち』!」

ヤミラミ 「シシシッ!」

シャベリヤ 『スターミーの影から、ヤミラミの影が伸びる! そのまま影がスターミーを…貫いたー!!』

ヨー 「スターミー!!」

スターミー 「……」

審判 「スターミー戦闘不能!」

スターミーは突然の攻撃に、体力を回復する間もなくダウンしてしまう。
くそ…すげぇ強い…伊達に予選上位の選手じゃないな。

シャベリヤ 『さぁ! 白熱したバトルをしているところすまないが、これで合計6匹のポケモンがダウンした!』
シャベリヤ 『ここで一旦休憩だ! 決着は後半戦でつけてくれ!』



…………。



チカ 「ヨーのスターミーのダウンの理由は?」

リュウト 「ヨー自身の判断ミス」

カラクサ 「サザラ選手の読み勝ち」

イヴ 「少しばかり、運も入ったが…完全にヨーが出し抜かれたな」

チカ 「…ま、そうなるわよね」

リュウト 「だが…ポケモンは一流だな…ここまでの試合で一番レベルが高いかもしれないな」

イヴ 「だが、トレーナーがついていっていない、他のポケモンと見比べてもわかるが、あれはヨーのレベルのポケモンではないな」

リフィーネ 「交換してもらったにしても、ちょっとレベルが高すぎデスネー?」

チカ 「あれを育てたトレーナーは相当のトレーナーよ、ヨーではあの領域のポケモンを仕込むのは不可能よね…」

リフィーネ 「一体、何者なんでしょうね…あのスターミーを育てたトレーナーは」

ケン 「名前はアカギっちゅうトレーナーらしいで」

チカ 「あら、ケン、帰ってきたの?」

ケン 「まぁ、ヨーの試合やしな」

リュウト 「それで、アカギというのは?」

ケン 「ワイもよう知らん…ヨーの師匠の名前らしいけどな」

チカ 「聞いたことの無い名前ね…あれほどのポケモンを育てたトレーナーならそれなりに有名だと思うんだけど」

リフィーネ 「あるいは偽名デスカ?」

ケン 「さぁな、正体不明っちゅうことはたしかや」

イヴ (シンオウのボール…アカギというトレーナー…一体何者だ? あれはチャンピオンクラスのポケモンだ…)
イヴ (ヨーではなく、そのポケモンを育てたトレーナーだったら俺でも勝てるかどうか…)
イヴ (少なくとも、今のパーティのレベルでは厳しいな…カントーの頃のポケモンではなく、新しく育てたポケモンだからな…)
イヴ (まだ練習が必要だ、悪いがこの本戦…しばらくポケモンの調整に利用させてもらおうか…)
イヴ (少なくとも…俺自身もさらにレベルアップできなければ、シズクちゃんには確実に負けるな…)

リュウト 「? どうしたんですか、イヴさん?」

イヴ 「いや…厳しいリーグになるな、と思っただけさ」

リュウト 「厳しいか…たしかに」

イヴ (今年は過酷過ぎる…これほど優秀なトレーナーが揃ったのは久しぶりだろう…)
イヴ (去年のカントーリーグもこれくらいレベルが高かった…特にマサラの3人…あの若さであのロケット団と渡り合ったんだ…当然か)
イヴ (シズクちゃんは何を思ってホウエンリーグに参加したのか…カントーでの雪辱か? いや…そんなこと思う子ではないな…)
イヴ 「この戦いの果てにあるのはなにかな…?」



…………。



シャベリヤ 『さぁ、10分の休憩も終わり、後半戦が始まろうとしています!』
シャベリヤ 『現在はヨー選手がレアコイル、ウインディ、スターミーを失って残り3匹!』
シャベリヤ 『対してサザラ選手はハリテヤマ、ドククラゲ、フーディンを失って残り3匹の互角!』
シャベリヤ 『しかし、バトルはサザラ選手がやや押しているようにも思えます! だがバトルは最後まで何が起こるかわからない!』
シャベリヤ 『後半戦、どんなドラマが起こるか、注目の一戦です!』

サザラ 「でろ、ヤミラミ!」

ヤミラミ 「ヤッミー!」

ヤミラミは笑いながら飛び跳ねて臨戦態勢を整える。
あのヤミラミ、とてもトリッキーな戦いをする。
俺もちゃんと考えないと、あっという間にあのヤミラミに飲まれちまう。

ヨー 「でてこい、ブラッキー!」

ブラッキー 「ブラッ!」

ブラッキーは頭の三日月模様を光らせながらヤミラミを睨みつける。
ブラッキーならそんなにヤミラミの攻撃は怖くない。
だけど…サザラさんがなにをしてくるか…それが気になるな。

サザラ 「ヤミラミ、『パワージェム』!」

ヤミラミ 「ヤーミー!」

ヤミラミは琥珀色の結晶は複数作り出し、それをブラッキーに打ち出す。
ブラッキーは打たれ強いポケモンだが…鈍重じゃないぜ!?

ヨー 「ブラッキー、避けて『あやしいひかり』だ!」

ブラッキー 「ブラー!」

ヤミラミ 「!? ヤミミ〜?」

ブラッキーは鮮やかに避けて、『あやしいひかり』を使う。
ヤミラミは『あやしいひかり』に包まれると頭を抱えて混乱してしまう。

サザラ 「むぅ! やはりそう来たか! しかたない…もどれヤミラミ!」

シャベリヤ 「サザラ選手、ここでポケモンを戻します!」

ヨー (『おいうち』を決めてもよかったけど…ここは他のことをしよう…どの道ヤミラミに『おいうち』したところで対して効かないしな)

『おいうち』は悪タイプの技だ、ヤミラミはゴーストでもあるが悪でもある。
元々攻撃は苦手なブラッキーじゃ使ってもたかが知れている。

サザラ 「でてこい、クロバット!」

クロバット 「クロッ!」

シャベリヤ 『交換して、出てきたのはクロバットだ! ヨー選手どうする!?』

ヨー 「ブラッキー、『あやしいひかり』!」

サザラ 「くっ! クロバット、『くろいきり』だ!」

クロバット 「ク、クロ!?」

ブシュウ!

シャベリヤ 『クロバットの『くろいきり』がフィールドを埋め尽くす! ヨー選手とブラッキーの目を奪いに来た!』

ヨー 「くそう…そう来たか」

フィールドは『くろいきり』に覆われて、よく見えない。
向こうは混乱が解けるまでこの状態で逃げ延びる気か…。

ヨー 「使い方は違うが…ブラッキー、『フラッシュ』だ!」

ブラッキー 「ブラッ!」

カッ!!

ブラッキーは凄い光を放つ。
本来は相手の視力を奪う技だけど…。

ヨー 「見つけた! ブラッキー、あそこに『サイコキネシス』!」

俺はブラッキーの放った『フラッシュ』で影の濃い、つまりクロバットの潜んでいる場所をみつけ、その場所をブラッキーに知らせる。

ブラッキー 「ブラー!」

クロバット 「!? クロッ!?」

サザラ 「ちぃ! その技を覚えていたか! 仕方ない、クロバット、『エアカッター』!」

クロバット 「クロッ!?」

シャベリヤ 『ああっと、しかしクロバット自分で自分を攻撃しています!』

ヨー 「チャンスだ! もう一発『サイコキネシス』!」

ブラッキー 「ブラッ!」

ブラッキーはもう一発クロバットに『サイコキネシス』を放つ。
やはり、慌てず『あやしいひかり』で揺さぶったのが正解だったな。
クロバットはなすすべなく地面に落ちる。

サザラ 「ちぃ…もどれクロバット…そしてゆけ! ギャラドス!」

ギャラドス 「ギャラァァッ!!」

ブラッキー 「!!?」

シャベリヤ 『ギャラドス、激しく吼えて、ブラッキーを威嚇しています!』

ヨー (くぅ…おっかねぇポケモン…直接戦うわけじゃねぇのに…俺までビビッちまうよ…)

さすがは凶悪ポケモンの代名詞…ギャラドス。
だが、退くわけにはいかねぇ!

ヨー 「ブラッキー! 『あやしいひかり』!」

サザラ 「何度も同じ手は通じない! 空中に飛び上がれ! そして『りゅうのまい』!」

ギャラドス 「ギャーラー!!」

ギャラドスは『あやしいひかり』の届かない上空で『りゅうのまい』をする。
あれは攻撃と素早さを上げる技…くそ、まずは能力アップかよ!
しかし、翼もないのになんであれで飛べるかね?

サザラ 「ギャラドス、『アクアテール』!」

ギャラドス 「ギャラー!!」

ギャラドスは上空から凄いスピードで急降下してくる。

ヨー 「く…ブラッキーぶっつけ本番だ、『あの技』いくぞ!」

ブラッキー 「ブラッ!」

ギャラドス 「ギャラ!」

バッシャァァン!

シャベリヤ 『ギャラドス、まるで子供を突き飛ばすトラックの様にブラッキーを襲う! ブラッキー、宙を舞った!!』

ヨー 「ブラッキー! 『しっぺがえし』!」

ブラッキー 「ブーラー、キー!!」

シャベリヤ 『なんと! ブラッキー空中から反撃に出ます! 空中で姿勢制御をして、ギャラドスの顔面に反撃だー!』

サザラ 「ギャラドス! 跳ね返せ!」

ギャラドス 「ギャラ!」

ブラッキー 「ブラッ!?」

ヨー (くそ…全然効いてねぇ…威嚇の特性で攻撃力が下がっているもんな…)

俺はブラッキーに『しっぺがえし』を技マシンで覚えさせた。
たまたま行商に来ていたシンオウの商人から買ったんだが、思ったより威力がでねぇな…。
ギャラドスが相性悪いのもあるか。

サザラ 「ギャラドス、もう一度『アクアテール』!」

ギャラドス 「ギャラー!!」

バッシャァァン!!

ブラッキー 「ブラーッ!?」

ズシャァッ!

審判 「ブラッキー、戦闘不能!」

シャベリヤ 『決まったー! ブラッキー、ギャラドスの圧倒的攻撃力の前には為すすべなかった! たまらずダウン!』

ヨー 「戻ってくれ、ブラッキー」

まずいな…ギャラドスは『りゅうのまい』で調子乗っている…。
あいつは電気技はあるが…やれるか?

ヨー 「出番だ、マルノーム!」

マルノーム 「マルノ〜」

サザラ 「ギャラドス! 『こおりのキバ』!」

ギャラドス 「ギャラー!!」

ヨー 「マルノーム、『でんげきは』だ!」

マルノーム 「マルノー!!」

パァン!!

マルノームが大きく口を開けると閃光のような光が放たれる。
視覚できないほど速い電撃がギャラドスを襲う。
着弾から少し遅れて何かが弾けるような音がした。

ギャラドス 「!! ギャラーッ!!」

シャベリヤ 『ああーっと! ギャラドスの大の苦手の電気だが、威力が足りない!』
シャベリヤ 『ギャラドス、そのまま噛み付いた!!』

マルノーム 「マ、マルー!?」

ヨー 「く!? マルノーム、『どくどく』!」

マルノーム 「!?」

シャベリヤ 「ああっと、しかしマルノーム怯んでしまった! 攻撃できない!」

ヨー 「!? くそ!」

サザラ 「運が無かったな! ギャラドス、『アクアテール』!」

ギャラドス 「ギャラー!!」

バッシャァァン!!

マルノーム 「マールー!?」

審判 「マルノーム、戦闘不能!」

シャベリヤ 『ヨー選手、ここで追い詰められました! どうやってこのギャラドスを落とすかが課題です!』

ヨー 「…やっぱり、ポケモンリーグはすごいな…」

この人は凄く強い…。
だけど、これまで勝利してきた人たちはもっと強いのかな?
少なくとも…『こいつ』は、滅茶苦茶強い…!
なんせ…あの師匠が渡してきたポケモンの一匹だからな!

ヨー 「任せたぜ! エアームド!」

エアームド 「エアー!!」

シャベリヤ 『ヨー選手、最後のポケモンはエアームド!』
シャベリヤ 『はたして逆転なるか!?』

サザラ (な、なんだ…あのエアームド、何かが違う…まさか!?)

ヨー 「エアームド、『ドリルくちばし』!」

エアームド 「エアー!!」

エアームドは体勢を整え、物凄いスピードでギャラドスに接近する。

サザラ 「速い!? ギャラドス、もう一度『りゅうのまい』!」

ギャラドス 「ギャラー!!」

ギャラドスはもう一度能力をアップしてくる。
さすがに凶悪だな…どうなる!?

サザラ 「ギャラドス、『アクアテール』!」

ヨー 「エアームド、『のろい』!」

エアームド 「エアー!」

バッシャァァ!

ギャラドス 「!?」

エアームド 「……」

シャベリヤ 『な…ギャラドスの尻尾が止まった! エアームド、微動だにしません! まるで効いていない!』

サザラ (間違いない! あのスターミーと同格! まだ隠し持っていたのか!?)

ヨー 「いっけー! 『ドリルくちばし』!!」

エアームド 「エアーッ!!」

ギャギャギャギャギャ!!

ギャラドス 「ギャラーッ!?」

ズッシィィン…!!

シャベリヤ 『エアームド、逆転!! ギャラドスの巨体がフィールドに横たわった!!』

審判 「ギャラドス、戦闘不能!」

サザラ 「く…もどれ、ギャラドス、最後だヤミラミ!」

ヤミラミ 「ヤー!!」

シャベリヤ 『さー、いよいよ最後のポケモンたちが出揃いました! 果たして勝つのはどっちだ!?』

サザラ 「ヤミラミ、『ねこだまし』!」

ヤミラミ 「ヤー!!」

バッチィン!!

ヨー 「エアームド、『こうそくいどう』!」

エアームド 「エアー!!」

シャベリヤ 「エアームド、ここで素早さをアップ!」

ヤミラミ 「ヤ、ヤミ!?」

『のろい』で素早さは下がったけど、『こうそくいどう』でさらに上げる。
このエアームド、そんなに遅いポケモンではない。

サザラ 「ヤミラミ、『パワージェム』!」

ヤミラミ 「ヤー!!」

ヨー 「エアームド、かわして『ドリルくちばし』!」

ヤミラミは琥珀色の結晶体を作りだし、エアームドに放つが、エアームドのスピードについて来れずエアームドには当たらない。
そしてエアームドがヤミラミに襲い掛かる。

サザラ 「間に合え! ヤミラミ『みきり』!」

ヤミラミ 「!! ヤミ!」

シャベリヤ 「おおっと! ヤミラミわずか数ミリの『みきり』でエアームドの攻撃を回避する! このバトルまだ続くのか!?」

ヨー 「まだだ! エアームド、『つばめがえし』!」

エアームド 「!! エアー!」

ヤミラミ 「ヤッ!?」

ザッシュウ!

エアームドは一瞬で反転して、回避したヤミラミをそのするどい翼で切り落とす。

ヤミラミ 「ヤ、ヤミィ…」

シャベリヤ 『ヤミラミ! 必死で耐えます! しかし状況は最悪だ!!』

ヨー 「……」

サザラ 「勝ち目…なしか…もどれヤミラミ」

ヤミラミ 「…ヤミ」

審判 「サザラ選手の行動、降参とみなします! この勝負勝者ヨー選手!」

ビィィィィ!

シャベリヤ 『おーと! ここで制限時間の30分経過のチャイムが鳴りました!』
シャベリヤ 『30分にも渡る激闘を制したのはヨー選手! 2回戦進出だー!!』

ワァァァァァ!!

ヨー 「戻れ、エアームド」

正直、俺の力で勝った気がしないな…エアームドとスターミーがいなかったら間違いなく負けていた。

サザラ 「ヨー君、見事だ」

ヨー 「え…あ…」

突然、サザラ選手が俺に近づいてくる。

サザラ 「まだポケモンについていっていないようだが…才能がある」
サザラ 「君の活躍、期待しているよ」

ヨー 「あ…了解っす! じ、自分頑張るっす!!」

俺は思わず軍人の様にビシッと敬礼をしてしまう。
う〜ん、やっぱり若い男より熟した男性の方が…良・い♪
あ〜ん♪ やっぱりサザラさんと戦えるなんて、ついてる〜♪

ヨー (もう、あたしメロメロ〜♪)

サザラ 「では、次の試合もあるから退散しようか」

ヨー 「了解で〜す♪」



…………。



ケン 「なんか…あいつ最後は顔が緩んですごいことなっとったぞ…」

チカ 「勝ちは勝ちね…」

ワイは試合を見ながら次アレと戦わなあかんのかと思うとゾッとした。
トレーナーはともかく、ポケモンはとんでもないわ。
なんとか突破せなな…。

リフィーネ 「ふぅ、で、次のカードはどうなっているんですか?」

リュウト 「次のカードはたしか…」

ペル 「……」

チカ 「うひゃ!? いつの間に…!?」

リュウト 「ペルVSマサシ…」

ケン 「対戦相手は…血を見るな…」

チカ 「南無阿弥陀仏…」

ワイらは本大会一番デンジャーな娘を相手にするマサシ選手に冥福を祈るのだった…。




ポケットモンスター第73話 『B第2試合・実力』 完






今回のレポート


移動


サイユウシティ


3月4日(ポケモンリーグ本戦1日目)


現在パーティ


ラグラージ

サーナイト

チルタリス

ユレイドル

ボスゴドラ

コータス


見つけたポケモン 66匹






おまけ



その73 「今回もお休み」





あ、さてさて…ヨー選手のバトルは長引いてしまったので今回は第74話の予告だけ。

ついに始まる戦慄のBブロック第3試合!
圧倒的強さを誇るペル選手!
為すすべなく無残に惨殺されるポケモンたち!
サイコ・サスペンス・ホラー作品、ポケットモンスターサファイア! 第72話『惨劇のポケモンリーグ』

我々に待っているのは…死…だけなのか。

ユウキ 「…て、ポケモンに残虐なシーンはねぇ!!」





おまけその73 「今回もお休み」 完


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