どうも、お疲れ様でした(自分に対して)。
いかがでしたでしょうか。トンペティ作、初の恋愛モドキ小説は。

名前の由来について。
なんか、すっかり恒例のようになっちゃったけど。
まず、主人公の真田薫。薫は、適当です。決して橘団長ではないですぞ。
真田は、本編の最初でも言った通り、戦国時代の武将、軍師真田幸村の苗字をいただきました。
そして、望月ふみ。望月は、真田十勇士の鉄砲の名人、望月六郎からいただきました。
由利綾子。由利は、同じく十勇士、槍の由利鎌之介からいただきました。
筧聡子。筧は、同じく十勇士、吹き矢の名人、剣の腕もたつんだぞ、の筧十蔵からいただきました。
穴山愛美。穴山は、同じく十勇士、弓矢の名人、穴山小介からいただきました。
伊勢なぎさ。ものすごくスポット参戦の彼女ですが、伊勢は、同じく十勇士、棍棒金棒を振り回す双子の弟、伊勢入道からいただきました。しかし、予定外の登場の割りに、いい味を出してくれた。

真田十勇士は、他に六人います。
猿飛佐助。霧隠才蔵。海野六郎。根津甚八。清海入道。
根津以外は、苗字として使うの難しいと思ったので、却下しました。いや、むしろ棄却ですね。
ま、真田十勇士は、ほんとはいないんですが……ま、いいや。
大好きなんですよ、真田十勇士。男の死に様というかね。死ぬために集められた一騎当千の猛者ども。

ちなみにロックンローラー吉田光は。
あるバンドの、ギターを担当していた人の名前が、吉田光なのでした。本名かステージネームかは知りませんがね。小説でのキャラクターが、なんとなくこの吉田光さんに似てるような、イメージがあったので。
もちろん、会ったこともなければ、ライブビデオで動いている姿を観たこともないんですが。
性格は、完全に僕のイメージです。独断と偏見、とも言う……。

今回の話は、うーん。純粋に恋愛小説とは言えないんですよね。
少なくとも、カップルが成立して、それから起こる出来事をどう切り抜けて行くか、というドラマでありそうなものではなく、またはひとりの片思いの女性がいて、どう振り向かせるか、というものでもなく、『To Heart』や『ときメモ』のように、誰を選びますか? 的な内容にしたかったんです。
裏話をすると、本当は最後、「さあ、この中で、あなたなら誰を選びますか?」という感じで終わろうと思っていたのです。
結局、誰も選ばずに、読者の好みに任せる、という趣向で終わりたかったのです。でも、それじゃ手抜きだろう、と思われる可能性があったので、こういう結末にしました(笑)。
だから、今回は、望月ふみを選びましたが、その他の人の場合のシナリオ、エンディングもあるのです。
今回のこの『Without〜』は、入門篇のようなものなので、確かに最後は望月を選びましたが、本当の望月のシナリオは、全然違うものになっていると思います。
ま、まだ考えていないんですがね。
これは、入門篇、いわゆるテレビアニメ版『To Heart』のような流れで書きたかったんです(観てない人にはわからない、ごめんなさい)。
この小説は、物語の紹介というか、人物の紹介というか、それに留まってるんですよ。
だから、恋愛にモドキがつくんですが。
それぞれのルートというか、どの女性を選ぶかによって、シナリオが全然違います。
例えば、体育祭。綾子が応援団をやっていたけど、綾子のシナリオを選んだとすれば、主人公も応援団に所属することもできるし、修学旅行で、アメリカ人青年に絡まれた時(?)、ちゃんと受け答えができるというイベントも発生するかもしれない。それによって、綾子の好感度がアップダウンする、という感じでね。それに、東京に出てきた本当の理由、大阪に帰った理由も、明かされるかもしれない。吉田のライブを観に行くのが、非常に嫌がっていた理由も、明かされるかもしれません。
だから、これは入門篇なんです。
当たり触りのない、流れでしかないのです。
話の流れを四季に置いたのも、それが狙いだからです。
こういうイベントが考えられるな、ということを、書いただけであります。その中で、どうキャラクターたちが動き回るか。それを書いたに過ぎない。

あ。これを最初に書くべきだったかもしれない。
終章:エピローグ、のところで書き始めた科白。
「いかがでしたでしょうか?」以下の科白は、著者(僕)ではなく、真田薫が言ったことなので、ごっちゃにならないよう、ご注意願います。
つまり、著者(トンペティ)の身に実際に起こった話ではなくて、あくまで真田薫が主人公の、この物語、小説の中での科白、後日談ということです。
だから、雑誌に掲載も、されておりません。そこも合わせて小説。作品に仕上げただけです。あしからず。

僕は、今回色んなことを挑戦したいと思って、この小説を書き始めました。
ひとつは、女性の気持ちの把握。小説には、どんなジャンルにしても、女性が出てきます。
その登場人物の性格を、どう決定付けるか。そして、どのような精神構造を持って、どう考えるのか。人によって違うはずです。ま、基本的なことは別として。
もちろん、把握することなんてできません。あくまで、これは小説であって、僕の頭の中で作り出されたキャラクターだからです。でも、掴むきっかけには、なってくれるかもしれない。そう思って書きました。
判断は、僕にはできない。読者任せになってしまう。独り善がりのキャラクターになってしまったのなら、僕の力量不足ですね。
あ、そうそう、真田十勇士の名前と彼女らの性格とは、まったく関連性はありませんよ。
ふたつめ。ファッションの勉強。
僕は、僕自身がファッションに気を遣わないせいか、まったくの無知であります。だから、絵で描くのではなく、ファッションを文字でどう表すのか。それを、ここで挑戦したつもりです。その描写のあるところは、ですが、かなり難しかった……。
まだまだ修行が足りません。
みっつめ。これは、ひとつめに近く、ある意味基本的なことですが、キャラの使い分け。
同じ年代の女の子が大勢(?)出てくるので、性格が同じにならないように、科白も合わせて注意して考えたつもりです。
これも、判断は僕にはできない。読者に任せるしか、ないのです。
よっつめ。決められた枚数の中で、決められた内容のことを、すべて伝えることができるのかどうか。
一話の枚数も、平均になるべく近いように揃えることができるかどうか。それでいて、伝えたい内容、一話一話のテーマを読者に伝えることができるかどうか。
もちろん、一話一話と言いながら、三話でひとつの話であったり(熱海の旅行)、二話でひとつの話であったり(修学旅行、文化祭、スキー)と、熱海の旅行と修学旅行は元々の予定だったので別ですが、結局一話でまとめることができなかったんですよ。
この試みは、残念無念、正直失敗、ということになります。

照れる場面とか、顔を赤くして、俯くような場面の描写ですが、正直、僕にはよくわからない。この小説の主人公のように推理小説くらいしか読んでないのでね。
「それ」メインの小説は、あまり読みたいとも思わない。これは個人的な偏見なんですがね。読んでも、何も僕にプラスになるものがない。
もちろん、自分で小説を書く場合には、必要になるかもしれませんが。ま、本格的に書こう、という場合には、何か探して見てもいいかな、と思いますが、読むかどうかはわからない。
ちなみに少女マンガは、いくつか読んだことがありますが、この作者は、おそらく恋愛をしたことがないのではないか、と思ってしまうほど、男のことがわかってない、という作品があって、ちょっとがっかりしたんですね。ま、絵がよかったので読んだんですが。「こんなことをこのキャラが言うわけないやん」とか思いながら読みましたね。それまでの性格と、違ってるんですよ。
ま、関係ないので、この辺で止めようか。

そうそう。ここでひとつ重大な暴露話をしますが、この小説でやっている時代。それは、僕が高校生だった頃の、時代ということにしています。つまり、エピローグが、未来ではなく「現在」ということです。
高校時代、つまり過去を思い返しながら書いた、という作風なんですよ。
気付いたと思うんですが、この真田くんが高校生の頃、周りで携帯電話をいじっている人間がいないでしょ? 僕が高校時代、周りに携帯持ってる人がいなかった、または少なかったからなんですよ。ポケベルやピッチは、数人いましたがね。
その時代にスポットを当てているので、携帯電話を持っていない、まるでド田舎の高校生のような雰囲気をかもし出している作品に仕上がってしまったんですよ。
そこに違和感を感じたあなたは偉い(?)。
僕が現代人には受けがよくないような気がする、と思ったのは、そこですね。

一応ハッピーエンドですね。ま、読者の、それぞれの判断にお任せしますが。

タイトルは、『Without 〜君のためにできること〜』です。
なぜ、タイトルに『Without』という否定の単語が使われたのか、そのあとに『君のためにできること』と肯定の単語がついたのか、一見矛盾に見えますが、狙いがあります。特に、前者の、なぜ否定形なのかという部分。これについて、考えて見てください。

では、また。
何か思ったこと、質問、抗議、いろいろと言いたいことがあれば、どんどんぶつけてください。
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